【やさしい嘘で抱きしめて】5話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

4話では、悪質な噂により再就職先が見つからず絶望していた紗和子を、雨宮が優しく慰めました。しかし、偶然通りかかった同級生・タカやんに会った瞬間、雨宮は逃げるようにその場を去り、タカやんが「あいつ何言ってんだ?」と困惑する不穏な幕切れとなりました。
【やさしい嘘で抱きしめて】第5話をネタバレありでわかりやすく解説する
同級生たちの記憶にある「雨宮律」
場面は変わり、居酒屋でビールを飲む男性たちの姿が描かれます。4話で登場したタカやんが、友人と飲んでいました。彼は酔っ払いながら、先日会った紗和子が相変わらず美人だったこと、そして彼女と一緒にいた男のことを話題にします。
「あいつ抜けてるところあるからなぁ」
タカやんは、紗和子と一緒にいた男(雨宮)のことを思い出し、少し呆れたように笑います。すると、一緒に飲んでいた眼鏡の友人がふと尋ねました。
「なぁ……雨宮律って覚えてる?」
その問いに対し、タカやんはジョッキを傾けながら答えます。「そりゃ覚えてるよ、なんで?」。彼らの口ぶりからは、かつて中学に「雨宮律」という人物が実在していたことがわかります。しかし、彼らが知る雨宮と、今紗和子の隣にいる完璧なハイスペック男子が同一人物なのかは、まだ霧の中です。
念願の水族館デートと甘い時間
一方、紗和子と雨宮は、かねてからの約束だった水族館デートへと出かけていました。待ち合わせ場所に現れた雨宮は、いつものスーツ姿とは違い、白のTシャツというラフなスタイルです。
「今日髪ストレートだね、新鮮でいい!」
紗和子の髪型の変化にすぐに気づき、笑顔で褒める雨宮。紗和子もまた、素材が良いからTシャツ一枚でも様になる彼に見惚れてしまいます。「いつも欲しい言葉をくれるんだよなぁ」と、彼女の心は彼への愛おしさで満たされていました。
二人は手を繋いで館内を巡ります。巨大な水槽の中を泳ぐ魚たちや、幻想的なクラゲの展示を眺めながら、穏やかな時間が流れていきました。雨宮は「やっと来れた、最高に楽しい」と呟き、心からこの瞬間を噛み締めているようでした。
経済的な援助の提案と紗和子のプライド
水族館を出た二人は、ベンチに座ってハンバーガーを食べながら休憩します。話題は自然と、難航している紗和子の就職活動のことになりました。
再就職先がなかなか決まらず、当面の生活費のために短期バイトをしようかと悩む紗和子。そんな彼女を見かねて、雨宮がある提案をします。
「正直、俺がいるから生活の心配はしなくていいと思うんだけど」
経営者である彼にとって、紗和子一人を養うことは容易いことです。しかし、紗和子の表情は晴れませんでした。彼女は「そんなタイプじゃないもんね」という雨宮の言葉に頷き、自分の考えを伝えます。
「やりがいを持って自立してなきゃダメでしょ。そうじゃなきゃ自尊心が萎える感じ?」
誰かに依存して生きるのではなく、自分の足で立ち、誇りを持って生きたい。それが蓮見紗和子という女性の生き方でした。
雨宮はそんな彼女の言葉を聞くと、「やっぱり人の上に立つ人は違うなぁ」と感心した様子を見せます。そして、「もう答えは出てるじゃん。応援するよ」と、彼女の意思を尊重し、背中を押してくれました。
【やさしい嘘で抱きしめて】5話を読んだ感想(ネタバレあり)
冒頭の居酒屋のシーンが非常に気になります。タカやんたちの会話から、「雨宮律」という同級生が実在したことは確定しました。しかし、彼らが語る人物像と、現在の完璧すぎる雨宮くんが一致しているのかどうかが怪しいです。もし彼が「雨宮律」の名前を借りている別人だとしたら、本当の彼は一体誰なのでしょうか。
一方で、水族館デートのシーンはただただ幸せな光景でした。Tシャツ姿の雨宮くんの破壊力は凄まじく、紗和子がときめくのも納得です。彼が「やっと来れた」と言った時の表情には、単なるデート以上の深い感慨があるように見えました。
そして何より印象的だったのは、紗和子の仕事に対する姿勢です。「養ってもらえば楽なのに」と思う場面ですが、そこで安易な道を選ばず、自尊心を守るために働くことを選ぶ彼女はとてもかっこいいです。
また、それを否定せずに「応援するよ」と言える雨宮くんの器の大きさも素敵でした。彼の正体が何であれ、紗和子を想う気持ちや、彼女の人間性を尊重する姿勢は本物だと信じたいです。不穏な謎と温かい愛情が交錯する展開に、ますます目が離せません。
【やさしい嘘で抱きしめて】5話のネタバレまとめ
- タカやんと友人の会話から、中学時代に「雨宮律」が実在したことが判明する
- 紗和子と雨宮は水族館デートを楽しみ、ラフな服装の彼に紗和子はときめく
- 就活に苦戦する紗和子に対し、雨宮は生活の面倒を見ると提案する
- 紗和子は自立していたいという自身のプライドから、その提案を断る
- 雨宮は紗和子の考えを尊重し、彼女の就職活動を応援すると約束する
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