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【アンバランス~私だけがブスだった~】全話ネタバレ解説|あらすじから感想、最終回まで

ずっちー

容姿へのコンプレックスを抱える主人公・マリが、恋人や親友からの裏切りによって幸せの絶頂から地獄へと突き落とされ、壮絶な復讐者へと変貌していく物語【アンバランス~私だけがブスだった~】。

その衝撃的な展開に、先が気になって仕方がないという方や、複雑な人間関係や時系列を一度整理したいと感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんなあなたのために【アンバランス~私だけがブスだった~】の全話を徹底的にネタバレ解説します。

この記事を読むことで、物語の全体像から各話の重要なポイントまで、すべてを理解できます。ただし、物語の結末を含むすべての内容に触れるため、まだ読み進めている途中の方や、初見の驚きを楽しみたい方にとっては、楽しみを損なう可能性があります。この点を十分にご理解いただいた上でお読みください。

この記事は、以下のような疑問を持つ読者を想定して作成しています。
  • 物語の最終的な結末がどうなるのか知りたい
  • 各話のあらすじを時系列で追い、物語の流れを再確認したい
  • 登場人物たちの複雑な関係性や心理の変化を整理したい

それでは、物語の深淵を一緒に覗いていきましょう。

【アンバランス~私だけがブスだった~】ってどんな話?世界観や登場人物を解説(ネタバレあり)

どんな話?世界観や設定をわかりやすく解説!

この物語は、容姿に強いコンプレックスを抱える女性・マリが主人公です。物語の序盤、彼女は優しい恋人や美しい友人たちに囲まれ、人生で最も幸せな瞬間を迎えていました 。しかし、その幸せは恋人の裏切りと、信じていた友人たちからの心ない言葉によって、一瞬にして崩れ去ります 。

絶望の淵に立たされたマリは、自らの手で正義を取り戻すため、復讐を決意します。しかし、その復讐は彼女が意図しない悲劇を呼び、マリ自身もまた、被害者から加害者へと、その立場を変えていくことになります。本作は、現代の日本を舞台に、人間の嫉妬や劣等感、裏切り、そして友情の脆さといった普遍的なテーマを、息もつかせぬサスペンスフルな展開で描いています。

主要な登場人物を紹介

佐竹 まりも(さたけ まりも)/ マリ

本作の主人公。自分の容姿に強いコンプレックスを持っています 。恋人と友人に裏切られた事件をきっかけに、復讐者へと変貌を遂げます 。

神奈(かんな)

マリの美しい友人の一人。過去に摂食障害を患っていました 。事件後、その症状が再発してしまいます 。

公美(くみ)

マリの友人。面倒見の良い姉御肌です。過去に借金が原因でAVに出演した経験があります 。

弥生(やよい)

マリの友人。支配的な家族環境で育ち、束縛気味の恋人がいます 。

御堂 優乃介(みどう ゆうのすけ)

マリたちが働く株式会社「ルフト」の社長 。イケメンで社員思いの上司です。

能戸(のと)

マリの元恋人 。既婚者であることを隠してマリに近づき、彼女の心を深く傷つけました 。

弓削 翔太(ゆげ しょうた)

マリたちを襲った犯人グループの一人 。事件当夜は「ナツ」と名乗っていました 。マリの復讐の最初の標的となり、命を落とします 。

松永(まつなが)

犯人グループの一人。「フユト」と名乗っていました 。弓削の死後、マリの次なるターゲットとなります 。

【アンバランス~私だけがブスだった~】のネタバレ解説・あらすじまとめ

【アンバランス~私だけがブスだった~】︎1話のあらすじ・感想(ネタバレあり)

容姿にコンプレックスを抱えながらも、恋人の能戸や美しい友人たちに囲まれ、幸せな日々を送っていたマリ。しかし、その幸せは、能戸が既婚者であったこと、そして彼の妻から「ブス」と罵られたことで脆くも崩れ去ります。失恋の痛みを癒すため、友人たちと企画した旅行。そこで出会った親切な大学生グループが、彼女たちをさらなる悲劇へと誘うことになるとは、この時誰も知りませんでした。

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【感想】 幸せの絶頂から地獄へ突き落とされるジェットコースターのような展開に、冒頭から心を鷲掴みにされました。信頼していた人々からの裏切りは見ていて辛いものがありましたが、マリを必死に守ろうとする友人たちの姿に、この先の希望を感じさせます。しかし、ラストの不穏な出会いが、その希望すら打ち砕くような、新たな惨劇を予感させて秀逸でした。

【アンバランス~私だけがブスだった~】︎2話のあらすじ・感想(ネタバレあり)

旅行先で出会った医大生グループは、その爽やかな仮面を脱ぎ捨て、マリたちに襲いかかります。友人たちを人質に取られたマリは、自らの尊厳を犠牲にしようとしますが、その決意すら「ブスだから」という理由で嘲笑われ、無残に踏みにじられました 。犯人たちは暴行の様子を動画で撮影して逃走 。事件後、警察に通報しようとするマリと、動画の流出を恐れる友人たちの間で、友情に決定的な亀裂が生じてしまいます 。

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【感想】 1話の事件が些細なことに思えるほど、凄惨で胸が痛む展開でした。特に、マリの勇気ある行動が、彼女が最も気にしている容姿を理由に踏みにじられるシーンは、あまりにも残酷です。同じ被害者でありながら、心の傷の種類が違うことで、すれ違ってしまう友人たちの姿が非常にリアルで、物語のテーマの深さを感じさせました。

【アンバランス~私だけがブスだった~】︎3話のあらすじ・感想(ネタバレあり)

友人たちから完全に拒絶され、孤立してしまったマリ 。事件のトラウマは友人たちの心身を蝕み、そのやり場のない怒りはマリへと向けられます 。絶望の淵で、マリは失われた友情を取り戻すため、たった一人で犯人を見つけ出すことを決意しました 。そして、不眠治療のために偶然立ち寄った病院で、犯人グループの一人である弓削と、運命の再会を果たすのです 。

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【感想】 被害者同士が互いを傷つけ合う展開は、見ていて非常に心が痛みました。「ブスに生まれたかった」という友人の叫びは、マリが抱えるコンプレックスの根幹を揺るがす、重い言葉だったと思います。そんな絶望的な状況から、一人で復讐を決意するマリの姿に、彼女の秘めたる強さを感じました。ラストの劇的な再会は、反撃の狼煙を上げるにふさわしい展開で、次話への期待が一気に高まりました。

【アンバランス~私だけがブスだった~】︎4話のあらすじ・感想(ネタバレあり)

マリは犯人の一人・弓削の身元を突き止め、周到な計画の末、彼を山梨にある祖母の家へ拉致することに成功します 。そして、事件現場を模した汲み取り式のトイレに彼を監禁し、謝罪を要求しました 。しかし、マリが目を離した隙に、弓削は首を吊って死んでしまいます 。マリの復讐は、彼女が全く意図しなかった「殺人」という、取り返しのつかない結末を迎えてしまいました。

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【感想】 か弱かったマリが、冷静沈着に復讐計画を遂行していく姿は、痛快でありながらも、どこか恐ろしさを感じさせました。しかし、その結末はあまりにも衝撃的でした。正義のための行動が、最悪の犯罪へと転落してしまう展開は、復讐という行為の空しさと危険性を読者に突きつけます。この重すぎる罪を背負ったマリが、今後どうなってしまうのか、全く先が読めない展開に戦慄しました。

【アンバランス~私だけがブスだった~】︎5話のあらすじ・感想(ネタバレあり)

弓削を殺してしまったという現実に直面したマリ。彼女は恐怖から死体を遺棄し、「罪悪感はない」と自らに言い聞かせることで、その心を保とうとします 。その後、会社で仲間割れしていた神奈と和解を果たしますが、人を殺めたことでタガが外れたマリは、さらなる復讐の続行を決意 。数週間後、彼女は次のターゲットである松永を、冷徹な目で見つめていました 。

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【感想】 殺人者となってしまったマリの心理描写が、恐ろしくも巧みで、物語に深く引き込まれました。罪の意識から逃れるように復讐を正当化していく姿は、彼女がもはや被害者ではなく、冷酷な復讐者へと変貌を遂げたことを示しています。神奈との和解シーンで見せた力強さは、彼女が闇に堕ちたからこそ得たものなのかもしれないと感じ、複雑な気持ちになりました。復讐が新たな復讐を生む、負の連鎖の始まりを確信させるラストでした。

【アンバランス~私だけがブスだった~】︎6話のあらすじ・感想(ネタバレあり)

弓削の死から一ヶ月 、マリの心は次なるターゲット「マツナガ」への復讐心で満たされていました 。会社では友人関係が二つに分かれており 、マリは神奈に、公美と弥生へ言い訳なしで謝罪するよう助言します 。しかし神奈は、犯人の男から「ガリガリで抱き心地最悪じゃねーか」「死体とヤってるみたいだぜ」といった尊厳を踏みにじる言葉を浴びせられたトラウマを告白します 。

神奈の苦しみを知ったマリの言葉に後押しされ、神奈と公美は涙ながらに和解しました 。そんな中、弓削の親が雇った探偵が神奈の元を訪れ、行方不明の弓削の部屋からマリの薬ポーチが見つかったことを告げます 。後日、今度は公美が「私レイブされなかったの」と衝撃の事実をマリに打ち明けます 。

犯人の松永(フユト)から「一番ババアに当たって残念だわ」「ヤリマンっぽいし病気とかうつされたくねーし」と罵られ、レイプとは別の屈辱的な行為を強要されていたのです 。その告白を聞いたマリは「それも立派なレイプだよ」と断言し 、友人たちの思いも背負い、松永への復讐を誓うのでした 。

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【感想】 今回は、身体的な暴力以上に心を蝕む、言葉の暴力の恐ろしさが克明に描かれた回でした。神奈が受けた「ガリガリで抱き心地最悪」といった言葉は、彼女の尊厳を根底から破壊するもので、その傷の深さに胸が痛みます。

そして、公美の「レイプされなかった」という告白は、この物語のテーマをさらに深く掘り下げる衝撃的な展開でした。同じ被害者でありながら、その内容の違いによって生まれる劣等感や羞恥心という、複雑な感情が見事に描かれています。そんな友人たちに対し、マリが放った「それも立派なレイプだよ」という言葉は、本作屈指の名場面ではないでしょうか。

彼女はもはや単なる被害者ではなく、友人たちの心を救い、歪んだ正義を執行する復讐者へと変貌を遂げています。弓削の死を「嬉しい」と感じる神奈の告白に、安堵し、心が満たされてさえいるマリの姿は、彼女たちの心が同じ闇に染まっていくようで恐ろしさを感じました。友人たちの思いを新たに背負い、マリの復讐は次なる段階へと進みます。この先に待つのは救いか、それともさらなる破滅か、目が離せません。

ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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