【アンバランス~私だけがブスだった~】3話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 卒恋旅行で出会った医大生グループに襲われたマリたちは、想像を絶する恐怖を味わいました。
- 友人たちを救うため犯人の要求を飲んだマリでしたが、容姿を嘲笑われ、その思いは無残に踏みにじられます。
- 犯人たちは暴行の様子を動画で撮影し、「晒す」と脅迫して逃走しました。
- 事件後、マリは警察に通報しようとしますが、動画の流出を恐れる友人たちと対立。
- マリは犯人の音声を録音した証拠があると明かすも、「何もされなかったくせに」と友人たちから非難され、完全に孤立してしまいました。
【アンバランス~私だけがブスだった~】第3話をネタバレありでわかりやすく解説する
前回のラストで、友人たちから「マリだけは何もされなかった」という残酷な言葉を突きつけられたマリ。 守ろうとしたはずの友情は音を立てて崩れ、彼女は深い孤独の淵へと突き落とされます。今回は、絶望の中で見出す、一筋の光と反撃への決意が描かれます。
決定的に砕け散った友情
「ブスに生まれたかった」悲痛な叫び
物語は、マリと友人たちの激しい口論から再開します。マリの「何もされなかった」という現実に対し、公美は涙ながらに絶叫しました。
「私だってこんな目に遭わずに済むならブスに生まれたかった!!!」
それは、マリがこれまでずっと抱えてきたコンプレックスを、根底から覆すような悲痛な叫びでした。美しいがゆえに標的にされた友人と、醜いがゆえに見逃された自分。同じ被害者でありながら、その間に横たわる溝はあまりにも深く、彼女たちの心をバラバラに引き裂いていきます。
「だから嫌なのよ ブスの僻みは!」
弥生の怒りの矛先は、マリが証拠として録音した行為そのものに向けられます。
「私たちのこと普段から妬んで『いい気味だ』と思ってるんでしょ!?」
「だから嫌なのよ ブスの僻みは!!!!」
親友だと信じていた相手からの、あまりにも辛辣な言葉。神奈もまた、「このことを彼氏に知られるくらいなら死んだ方がマシなの!」と泣き崩れ、マリの行動を「自分だけ無傷だからって、私たちを晒し者にして罪悪感を拭おうとしてる」と断罪します。 友情はもはや、憎しみと不信感に変わってしまいました。
“四人だけの秘密”という名の呪縛
完全に孤立したマリは、友人たちから「四人だけの秘密」として事件を闇に葬ることを強要されます。 さらに、反撃の切り札となるはずだった動画データも、その場で消去させられてしまいました。 マリは、ただ力なく頷くことしかできません。
孤独な帰路と癒えない心の傷
カラオケボックスでの拒絶
タクシーで山を降りた4人は、始発を待つため24時間営業のカラオケボックスに入ります。 しかし、そこに歌声はなく、ただ重苦しい沈黙が流れるだけでした。疲れ果てて眠ってしまったマリが目を覚ますと、友人たちの姿はありません。 テーブルの上には、一枚のメモが残されていました。
「ごめん。今はマリとは一緒にいたくない 一人で帰って」
それは、友情の終わりを告げる、あまりにも残酷な置き手紙でした。
“親友だと思ってたのに”
一人、始発電車に揺られ、アパートに帰り着いたマリ。 亡き祖母の遺影を手に、こらえきれず涙を流します。
「無理だよ おばあちゃん… 親友だと思ってたのに!!」
かつて彼女たちは、それぞれが抱える心の闇を打ち明け合った仲でした。摂食障害に苦しむ神奈、借金を抱えた公美、支配的な家族に苦しむ弥生、そして容姿にコンプレックスを持つマリ。 抱える悩みは違えど、その痛みを知り、支え合える「仲間だね」と信じていたはずでした。 その思い出が、今はマリの心を深くえぐります。
事件がもたらした日常への亀裂
連休明けのぎこちない再会
悪夢のような旅行から数日後、連休明けの職場。 何も知らない社長から「コテージはどうだった?」と無邪気に尋ねられ、マリは言葉に詰まります。
そこへ、友人3人が出社してきます。 7月にもかかわらず、なぜか全員が長袖を着ており、その異様な姿に社長も首を傾げます。 彼女たちはマリの存在を完全に無視し、4人の間には凍てつくような空気が流れていました。
心と体に刻まれた傷跡
休憩室での一コマが、彼女たちの受けた傷の深さを物語ります。神奈は摂食障害を再発させ、トイレで嘔吐していました。 公美は「借金は懲りた」と言っていたにもかかわらず、明らかに高価なブランドバッグを新たに購入しています。 そして弥生は、恋人からの電話に怯え、心配するマリに対して「汚れたものを見るような眼を向けるのは!」と激しく当たり散らしました。
彼女は、自分が「汚れた」と深く思い込んでいるのです。 やり場のない怒りや絶望を、一番身近で、そして「無傷」だったマリにぶつけるしかない。 マリはそう理解しようと努めますが、その溝はあまりにも深いものでした。
絶望の淵から、反撃への決意
「アイツらさえいなかったら…」
ひとり自室に戻ったマリの心に、犯人たちへの激しい怒りが燃え上がります。
「そうよ 私たちは何も悪くない!」
「アイツらさえいなかったら…」
友人たちが壊れてしまったのは、すべてあの男たちのせいだ。 彼女たちを救い、元の関係を取り戻すには、犯人たちを見つけ出し、罪を償わせるしかない。マリは、たった一人で戦うことを決意します。
記憶の糸を手繰り寄せる
しかし、手がかりは絶望的なほどありません。似顔絵は描けず、車のナンバーも覚えていない。 SNSを検索しても、有益な情報は見つかりませんでした。
諦めかけたその時、マリの脳裏に、犯人たちが交わしていた些細な会話が蘇ります。
「そうだ!『変わった教授がいる』って話してた」
あだ名は「フランケン」。 これが、暗闇の中で見つけた唯一の糸口でした。マリはすぐさま、「フランケン 医大 教授」というキーワードで検索を始めます。
偶然の再会
事件のショックから不眠に悩まされていたマリは、有給休暇を取り、気分転換も兼ねて山梨にある祖母の家へ向かうことにしました。 その道中、予約が取れた神奈川の総合病院に立ち寄ります。
大きな病院の待合室で、落ち着かない気持ちで順番を待っていた、その時。 マリの目の前を、見覚えのある男が通り過ぎました。白衣をまとったその男の胸には、「実習生」と書かれた名札。
「あの男だ」
それは、あの惨劇の夜、マリたちを地獄に突き落とした犯人の一人でした。絶望の淵で、あまりにも突然訪れた、犯人との再会。これは果たして偶然なのか、それとも、反撃の始まりを告げる運命の再会なのでしょうか。
【アンバランス~私だけがブスだった~】3話を読んだ感想(ネタバレあり)
被害者であるはずの彼女たちが、互いを傷つけ合ってしまう。第3話で描かれた友情の崩壊は、あまりにもリアルで痛々しく、読んでいて胸が張り裂けそうでした。特に、公美が叫んだ「ブスに生まれたかった」というセリフは、マリがずっと抱えてきたアイデンティティを根底から揺るがす、強烈な一撃だったと思います。
そんな絶望的な状況の中、孤立無援となったマリが、それでも友人たちのために一人で犯人捜しを決意する姿には、彼女の持つ心の強さを感じずにはいられません。彼女はただか弱く傷ついただけの被害者ではなく、この理不尽な状況を打開しようと立ち上がる、紛れもない主人公なのだと強く印象付けられました。
物語の構成も非常に巧みだと感じます。手がかりが何もない暗闇の中から、「フランケン」という一つのキーワードを必死で思い出し、そこから一気に事態が動き出す展開には、思わず息を飲みました。 そして、ラストの犯人との衝撃的な再会。 これは偶然なのか、それともマリの執念が引き寄せた必然なのか。この再会が、彼女の孤独な戦いにどのような影響を与えるのか、次回の展開から目が離せません。
【アンバランス~私だけがブスだった~】3話のネタバレまとめ
- 犯人の音声データを巡り、マリと友人たちの友情は完全に崩壊。 マリは「事件を秘密にする」ことを強要され、友人たちから拒絶されてしまいます。
- 事件のトラウマから、友人たちは摂食障害を再発させたり、買い物に依存したりと、心身のバランスを崩していきます。
- 友人たちを救いたい一心で、マリはたった一人で犯人を見つけ出すことを決意します。
- 犯人たちが話していた「フランケン」というあだ名の教授を手がかりに情報を探していたマリは、不眠治療のために訪れた病院で、偶然にも犯人の一人である医大の実習生と再会を果たします。
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