アニメ

【カグラバチ】75話「幻想」あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【カグラバチ】75話「幻想」をネタバレありで徹底解説!

『カグラバチ』の最新話へ、ようこそ!前回の第74話「夜明け」では、ついに父・座村との再会を果たしたイヲリ、その父娘を引き合わせようとしたチヒロ、そして彼らと敵対する昼彦が、三者三様に妖刀を抜いて対峙するという衝撃的な場面で幕を閉じました。第75話「幻想」では、そのタイトルが示す通り、現実と幻が交錯する息もつかせぬ戦いが描かれます。この記事では、その緊迫の展開をネタバレありで詳しく解説していきますので、まだお読みでない方はご注意ください。

激突!三つの妖刀と座村の非情なる一閃

妖刀「飛宗」を持つ座村、「淵天」を持つチヒロ、そして「酌揺」を持つ昼彦。三つの強力な妖刀が揃い踏みし、一触即発の空気が戦場を支配します。口火を切ったのは、圧倒的なプレッシャーを放つ座村でした。娘であるイヲリには一瞥もくれず、妖刀「飛宗」の能力の一つ、「鴉(からす)」を発動。無数の黒い羽根が舞う中、座村はチヒロと昼彦に容赦ない攻撃を仕掛けようとします。

一方、昼彦は、座村にとって娘イヲリが傍にいるこの状況が計算外であり、少なからず動揺があるはずだと見抜きます。彼は仲間の斗斗(とと)にイヲリを捕らえるよう指示し、自身は妖刀「酌揺」の能力『宴(えん)』を発動しようと構えました。しかし、その刹那――座村の動きはあまりにも速く、斗斗、そして昼彦までもが一瞬にして首を斬り落とされてしまいます。読者も息をのむ、座村の圧倒的な強さを見せつけるかのような光景でした。「飛宗」の能力「鴉」は、舞い散る羽根と自身の位置を瞬時に入れ替えることができるため、常人では反応することすら困難なのです。

逆転の幻術!妖刀「酌揺」の恐るべき能力「宴」

父とのあまりにも突然で、そしてあまりにも残酷な形での再会(に見えた場面)に、イヲリは悲痛な叫びを上げます。「久しぶりに会った娘にかける言葉もないの? 私ずっと……お父さんのこと…!」その言葉が響き渡った直後、事態は誰も予想しなかった方向へと転がり始めました。

首を斬られ、事切れたはずの昼彦が、まるで操り人形のようにゆっくりと顔を上げ、「おとう、おとー…」と座村に呼びかけるのです。それと同時に、座村が手にしていた妖刀「飛宗」がまるで飴のように溶け始め、周囲の建物までもがぐにゃりと歪んでいくではありませんか。これこそが、昼彦が発動していた妖刀「酌揺」の能力『宴』の真価でした。『宴』は、対象に強烈な“酔い”をもたらし、現実と寸分違わぬ幻覚を見せる恐るべき能力。つまり、座村が斬り伏せたつもりでいた斗斗も昼彦も、そしてその手応えすらも、全ては巧妙に仕組まれた幻だったのです。実際には、昼彦の方が座村よりも一手早く術を発動させており、娘イヲリの存在が座村の冷静さをわずかに乱した隙を突いたのでした。

父の選択、そしてチヒロの決断

昼彦の術中にはまった座村。しかし、「宴」の幻覚効果は、昼彦サイドの刺客たちには及んでいませんでした。彼らは好機とばかりに、幻覚で動きの鈍っているイヲリやチヒロに襲いかかります。その危機的状況を前に、チヒロは座村に向かって魂の底から叫びました。「自分の娘を守れ!!」と。

その言葉は、非情な決断を下し続けてきた座村の心の奥底に眠る何かを揺り動かしたのかもしれません。一瞬の逡巡の後、座村はイヲリに迫る刺客たちを斬り捨て、結果的に娘を守る形となります。父としてのわずかな情を垣間見せた座村の行動を確認すると、チヒロは「術者を叩く」と宣言し、この幻覚地獄を生み出している張本人である昼彦を追撃するのでした。

再び交わる刃!チヒロVS昼彦、因縁の第二幕

「宴」の能力で一時的に戦線を離脱した昼彦と斗斗。昼彦は深手を負っていましたが、その瞳は闘志を失ってはいません。斗斗は「もう無茶しなくても」と気遣いますが、昼彦は「ここを逃したら次はない」「娘を捕まえないと」と強がります。しかし、付き合いの長い斗斗には、それが昼彦の本心ではないことがお見通しでした。昼彦の真の目的は、打算などではなく、ただ純粋に「もう一度チヒロと戦いたい」という渇望だったのです。

そんな二人の前に、チヒロが単身で現れます。チヒロは、最初の攻撃で「涅(くろ)」を広範囲にばら撒くことで、酌揺の能力の射程や特性を既に探っていました。さらに、自身の三半規管を「錦(にしき)」で強化することで幻覚への対策も講じており、昼彦の居場所を正確に突き止めたのです。 「今度はちゃんと殺れよ?」と挑発する昼彦に対し、チヒロは冷静に言い放ちます。「酌揺の所在がわからなかったんでな。炙り出した今なら心置きなく殺してやれる」。互いの覚悟と憎悪が再び火花を散らし、チヒロと昼彦の死闘の第二ラウンドが開始されました。一方、父・座村に守られる形となったイヲリは、その背中を見つめ、複雑な表情を浮かべるのでした。

静かに迫るもう一つの脅威、東京の「毘灼」

京都での激闘が繰り広げられる裏で、物語の舞台は東京へ。そこでは、「毘灼」の頭目である幽(ゆら)と、もう一人の妖術師(通称・松のおじさん)が不穏な会話を交わしていました。幽にとって座村清市は「最も強力な武器」であり、「上手く操って十分な利益と引き換えに壊さなきゃならない」存在。そして、その運命を左右する鍵の一つが、娘イヲリの存在であると示唆します。

京都での攻防の状況を見極めつつ、幽は「二の矢を放つ」準備を進めていました。彼らの目的は、神奈備(かんなび)本部の直下深くに封印されているさらなる「真打」の妖刀。座村の「飛宗」による空の監視能力「梟(フクロウ)」が、京都での戦闘の影響で解けたことを確認した幽は、「さて戦ろうか」と静かに告げ、ついに神奈備本部への襲撃を開始しようとします。物語は京都の直接的な戦闘だけでなく、東京での策略戦という、二つの軸で同時進行していくのです。

この第75話「幻想」では、文字通り見えているものが真実ではないという状況が巧みに描かれ、読者を翻弄しました。また、非情に徹するかに見えた座村の父親としての一面や、チヒロの戦士としての成長、そして昼彦の純粋なまでの闘争心など、キャラクターたちの多面的な魅力が光ります。京都での妖刀を巡る激戦と、東京で静かに動き出す真打奪取計画。二つの戦いの行方は、果たしてどうなるのでしょうか。次なる展開から目が離せません。

【カグラバチ】75話「幻想」を読んだ感想

いやあ、今回の【カグラバチ】第75話「幻想」、本当に面白かったです! タイトル通り、昼彦の妖刀「酌揺」の能力「宴」による幻覚戦が巧みで、座村が一瞬で昼彦と斗斗を斬ったと思った場面では、「え、もう終わり!?」と度肝を抜かれましたが、その後のどんでん返しには見事に騙されました。あの「おとう、おとー…」と昼彦が呟くシーンの不気味さと、座村の刀が溶けていく描写は、まさに悪夢のようで、ページをめくる手が震えましたね。

座村の圧倒的な強さと、それでも娘イヲリの存在に少なからず動揺を見せる人間らしさのギャップが、キャラクターに深みを与えていると感じます。チヒロの「自分の娘を守れ!」という叫びに、結果的に応える形でイヲリを守ったシーンは、今後の座村の立ち位置に変化があるのか、非常に気になるところです。

そして、チヒロと昼彦の再戦! チヒロが冷静に相手の能力を分析し、対策を練っていた描写には、彼の戦士としての確かな成長を感じました。「炙り出した今なら心置きなく殺してやれる」というセリフは、憎しみを抱えながらもどこかクールで、チヒロらしいなと。対する昼彦も、ただの戦闘狂かと思いきや、斗斗との会話からその純粋な闘争心のようなものが垣間見えて、なんだか憎めないキャラクターになってきました。この二人の戦いの決着がどうなるのか、本当に楽しみです。

さらに、物語のスケールを広げる東京での幽たちの動き。座村を「武器」と見なし、イヲリを「鍵」とする幽の策略には底知れない恐ろしさを感じますし、神奈備本部に眠る「真打」とは一体何なのか、新たな謎も提示されました。京都での三つ巴の戦いと並行して、東京での暗闘も描かれることで、物語全体の緊張感が一気に高まったように思います。

「幻想」に翻弄され、それぞれの「本心」や「覚悟」が浮き彫りになったこの第75話。まさに目が離せない展開で、次週が待ちきれません!

◁前の記事はこちらから

あわせて読みたい
【カグラバチ】74話「夜明け」あらすじから結末まで全てネタバレ解説
【カグラバチ】74話「夜明け」あらすじから結末まで全てネタバレ解説

▷次の記事はこちらから

あわせて読みたい
記事を取得できませんでした
記事を取得できませんでした
ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
記事URLをコピーしました