【カラダ探し】2話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【カラダ探し】第2話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回のラストで「赤い人」に遭遇し、絶望的な悲鳴をあげた高広。第2話は、その悪夢のような一夜が明けた朝から始まります。果たして、死んだはずの彼らはどうなってしまったのでしょうか。この記事では、恐怖のループが現実であることを突きつけられる登場人物たちの姿を、ネタバレありで詳しく解説していきます。

悪夢か現実か?繰り返される11月9日

「いやぁあ!!」という絶叫とともに、主人公の明日香は自室のベッドで目を覚まします 。昨夜の出来事――皆で夜の学校に集められ、校舎に閉じ込められ、そして「赤い人」に殺されたこと――が脳裏をよぎります

しかし、自分の部屋にいるという事実に、あれは全て夢だったのではないかという希望が芽生えます。

ですが、体には確かな記憶が残っていました。「痛くて苦しい感覚もリアルに覚えてる…」 。夢にしてはあまりに鮮明な死の感覚に、明日香は混乱します。

日付が戻っている?日常に潜む違和感

昨夜の証拠を探そうと、明日香は枕の下に置いたはずの携帯を探しますが、見つかりません 。携帯は、なぜか机の上に置かれていました

登校途中、友人の理恵と合流した明日香は、核心に迫る質問を投げかけます。

「今日って何月何日?」

理恵はきょとんとした顔で「11月10日だよ」と答えます 。それを聞き、一度は安堵する明日香。しかし、目の前で昨日と全く同じ猫が、同じように車にひかれる光景を目撃します 。理恵は「違う猫じゃ…」と気づかない様子ですが 、明日香の心には、拭いきれない疑念が渦巻き始めます。

身体に残されたアザ―逃れられない死の記憶

校門で、同じく「カラダ探し」のメンバーである留美子と出会ったことで、明日香の疑念は確信へと変わります。 留美子は血相を変えて叫びました。「あれは夢じゃない! 私達本当に死んだんだよ!!!」

夢ではなかった証拠

信じようとしない明日香たちに、留美子は衝撃的な証拠を突きつけます。彼女は自らの制服のシャツをまくり上げ、腹部にびっしりと刻まれた無数のアザを見せつけました。それは、昨夜「赤い人」に体を

引き裂かれた 記憶が、現実の肉体に残した生々しい痕跡だったのです。

さらに、留美子は明日香に向かって言います。

「明日香だって同じアザが首にあるじゃない…」

その言葉に、明日香は昨夜、首を切られた瞬間のリアルな痛みを思い出します 。そして、留美子が見せた携帯電話の画面には、はっきりと**「11月9日」** と表示されていました。

翔太が言っていた通り、彼らは死んで「昨日」に逆戻りしてしまった。この瞬間、恐怖のループは紛れもない現実として彼らの前に立ちはだかったのです。

ループする世界からの脱出計画

教室に入っても、状況は変わりません。授業の内容も、先生に居眠りを怒られる生徒も、昨日と寸分違わず同じ光景が繰り返されていました 。彼ら6人だけが、この狂ったループに囚われているのです

この絶望的な状況を打破しようと、高広が一つの作戦を提案します。

きっかけを回避せよ!高広の提案

「そもそも遥に頼まれなきゃいいんだろ?」

高広の提案は、あまりにも単純明快でした。遥が「カラダ探し」を頼みに来るのは13時過ぎ 。その時間に教室にいなければ、依頼自体を回避できるのではないか、というものでした。

それは、他の誰かが犠牲になるかもしれないという可能性を無視した、あまりに身勝手な作戦。しかし、死の恐怖に怯える彼らにとって、それは唯一の希望に見えました。

「遥が席を立ったら、皆バラバラで逃げるんだ」

彼らは、仲間を出し抜いてでも生き残ることを選んだのです。

裏切りと逃走、そして選ばれた一人

そして、運命の時が訪れます。昼休みが終わり、遥が静かに席を立つと、それを合図に6人は一斉に教室から逃げ出しました

「じゃ…私は突き当たりを左 アンタは右行って!!」

廊下では、仲間を蹴落としてでも自分だけ助かろうとする醜いエゴが剥き出しになります。

明日香は必死に走り、女子トイレの個室へと逃げ込みます 。息を殺し、恐怖に耐えていると、遥の足音が個室の前でぴたりと止まりました 。ドアの隙間から、そして上から、遥の冷たい視線を感じます

静寂のトイレ、響く呪いの言葉

明日香が恐怖に叫び声をあげた 次の瞬間、場面は転換します。なぜか明日香はトイレの外に立っており、目の前にはあの遥がいました 。仲間たちの姿はどこにもありません。

そして、遥はただ一人、明日香に向かって静かに告げたのです。

「今夜は私一人で『カラダ探し』――」「私のカラダを探して」

自分だけ助かろうとした身勝手な作戦は、最悪の結果を招きました。今回は明日香一人が、あの恐怖の夜を体験することになってしまったのです。仲間がいない状況で、彼女はこの絶望から逃れることができるのでしょうか。

まとめ【カラダ探し】2話を読んだ感想(ネタバレあり)

第2話は、「カラダ探し」が「死に戻り」を繰り返すループもののホラーであることが明確になり、物語の骨格が一気に固まった回でした。夢だと思いたかった悪夢が、体に残るアザや日付といった動かぬ証拠によって現実だと突きつけられる展開は、じわじわと真綿で首を絞められるような恐怖を感じさせます。

特に印象的だったのは、高広が提案した「自分だけ助かろう」という作戦です。極限状態に置かれた時、人はどれだけ利己的になれるのか。友情よりも自己保身を優先してしまう人間の弱さが、非常にリアルに描かれていました。仲間と協力するのではなく、裏切ってでも生き延びようとする姿は、ホラーとしての恐怖とはまた違う、人間の本質的な恐ろしさを感じさせます。

そして、その身勝手な作戦の結末が、明日香一人がターゲットにされるという最悪のバッドエンド。この皮肉な展開には、思わず唸ってしまいました。仲間を犠牲にしようとした罰なのか、それとも単なる偶然なのか。このたった一つの選択が、彼女を更なる孤独と絶望へと叩き落とす構成は実に見事です。 次は明日香一人があの恐怖に立ち向かうのかと思うと、息が詰まるような思いです。これは単なるホラーではなく、人間の心理や選択の重さを問う、深いテーマを内包した物語なのだと改めて感じさせられました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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