【フウフヤメマスカ】31話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 一年ぶりに夫婦の営みを持った賢吾と詩織ですが、その翌朝、二人の間には気まずい空気が流れます。
  • 回想シーンで、その営みが、賢吾からの突然の情熱的なキスから始まったことが明かされます。
  • 詩織は、今回の営みでの妊娠の可能性が低いことを知りつつも、自分自身が「まだ子供を諦めていない」という本当の気持ちに気づきます。
  • 詩織は、「まだ間に合うなら努力したい」と、母親になる夢を諦めないことを静かに決意するのでした。

【フウフヤメマスカ】第31話をネタバレありでわかりやすく解説する

一年ぶりに夫婦の営みを持ち、改めて「子供が欲しい」という自分の気持ちに気づいた詩織。 第31話では、そんな彼女が、後輩とのランチで語られる「イマドキの恋愛観」に触れ、自身の置かれた状況を改めて痛感させられます。

詩織と山本さん、そして佐久野くんのランチ

お昼時、同僚の山本さんから「今日ランチ行きませーん?」と誘われた詩織。 ふと、一人で昼食をとろうとしていた新人・佐久野くんの姿が目に入り、彼女は「佐久野くんも一緒に行ける?」と声をかけます。

三人が向かったのはパスタのお店。そこで山本さんは、「聞いて下さい!」「加工無し!紛うこと無きイケメンです!」と、マッチングアプリで出会った男性の写真を興奮気味に見せてきます。

マッチングアプリと、イマドキの恋愛観

山本さんの恋バナは、さらに加速します。詩織と佐久野くんが「格好いい!」と褒めると、彼女は嬉しそうに衝撃の事実を告白しました。

「昨日会ってそのまま致しちゃいまして」

「会ってすぐ…?」と驚く詩織に対し、山本さんは「昨日マッチしてタイミングあったので2時間後に待ち合わせてって感じですー」と事もなげに話します。 そして、「でも皆こんな感じですよ!今ドキ普通です!」と笑うのでした。

「普通のことが、普通じゃない」詩織の孤独

山本さんの話を聞きながら、詩織の心は複雑な思いに沈んでいました。「今どきの人達はそんな簡単にヤッてるんだ…」。その後輩の「普通」は、今の自分とはあまりにもかけ離れた世界の話です。

「私と賢吾は次いつ出来るかも分からない…」

「賢吾は当分いいとか思ってそうだし」

一年ぶりに身体を重ねたとはいえ、それはレス解消とはほど遠い、気まぐれのような行為。夫婦関係が改善したわけでは全くありません。

世代間ギャップが浮き彫りにする夫婦の問題

山本さんたちの世代では「普通のこと」が、今の自分たち夫婦にとっては、あまりにも特別で、遠いことのように感じられる。その痛烈な事実に、詩織は改めて打ちのめされます。

「皆の普通は私達にはもう普通じゃないんだよな…」

後輩との何気ない会話は、皮肉にも詩織と賢吾が抱える問題の根深さと、彼女の孤独を、より一層浮き彫りにするのでした。

【フウフヤメマスカ】31話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、戦闘シーンのような派手な展開こそありませんでしたが、詩織の心情が深くえぐられる、静かで、しかし非常に残酷な回でした。山本さんの恋バナは、現代のリアルな恋愛観を反映していて興味深いと同時に、それが詩織を苦しめるナイフになってしまう展開が、あまりにも巧みで胸が痛みました。

特に印象的だったのは、「皆の普通は私達にはもう普通じゃないんだよな…」という詩織のモノローグです。多くの人が当たり前に享受しているであろう「普通」が、自分にとっては遠い夢のようになっている。このどうしようもない孤独感や疎外感は、妊活やレスに悩む多くの人が経験する感情ではないでしょうか。

また、この会話を黙って聞いている佐久野くんの存在も気になりました。彼は山本さんと同じ世代ですが、彼女の話に同調するでもなく、ただ静かにパスタを食べています。彼がこの「イマドキの普通」をどう捉えているのか。彼の価値観が、今後詩織にどのような影響を与えていくのかも、見どころの一つになりそうです。

【フウフヤメマスカ】31話のネタバレまとめ

  • 詩織は、同僚の山本さんと新人の佐久野くんの三人でランチに行きます。
  • 山本さんは、マッチングアプリで出会った男性と、会ったその日のうちに身体の関係を持ったことを楽しそうに語ります。
  • 後輩の「イマドキの普通」な恋愛観に触れたことで、詩織は一年以上レス状態である自分の夫婦関係が「普通」ではないことを改めて痛感させられます。
  • 詩織は、自分たち夫婦にとって、世間の「普通」がもはや当たり前ではないという事実に、深い孤独感を覚えるのでした。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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