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【マリリンはいなくなった】6話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 三住先生は、記憶を失う前の「マリリン」が「変わりたい」と強く願っていたことを今日子に明かします 。
  • 体育祭当日、今日子のクラスは「打倒三住」を掲げて団結し、熱戦を繰り広げます 。
  • 最終競技でやる気のない生徒たちに対し、今日子は教師として毅然と向き合い、変わることの大切さを説きます 。
  • 今日子の覚悟を受け止めた三住先生は、「体育祭が終わったら、自分の知っていることを全て話す」と約束します 。

【マリリンはいなくなった】第6話をネタバレありでわかりやすく解説する

三住先生から「体育祭が終わったら、知っていることを話す」という約束を取り付けた今日子 。第6話では、ついにその約束が果たされ、今日子の失われた過去の断片が明らかになります。体育祭の熱狂の裏で、レオトの切ない想いが語られ、そして物語の根幹を揺るがす新たな謎が浮上します。

体育祭のあとさき――それぞれの想いの交差点

体育祭は、今日子のクラスである5組の総合優勝で幕を閉じます 。クラスが喜びに沸く一方、それぞれの胸の内には複雑な想いが渦巻いていました。

初めてのクラスLINEと、レオトの不在

クラスの勝利を皆で分かち合う中、今日子は最後の競技を見ていなかったレオトのことが気にかかります 。彼と話すきっかけを探し、LINEを交換しようと考えますが、特定の生徒とだけ個人的に連絡先を交換することに教師としてためらいを覚えます 。そこで彼女が提案したのは、「みんなで!クラスラインにしましょう」という、クラス全体での繋がりでした

「オレを見てよ」――レオトの切ない告白

打ち上げの片隅で、今日子はレオトと二人きりになります。彼は、今日子の記憶の中にいる「前の誰か」の影を感じ取り、やりきれない想いをぶつけます。 「それなら オレを見てよ」

彼の言葉は、記憶の中の誰かではなく、今ここにいる自分自身を見てほしいという、痛切な叫びでした。そのまっすぐな想いに、今日子の心は激しく揺さぶられます 。しかし、彼女は教師であり、彼は生徒。「本気だとしても応えられない」「ダメな大人になってしまう」と、理想と現実の間で葛藤するのでした

ついに明かされる真実――三住先生との約束の夜

打ち上げが終わり、今日子の元に三住先生からメッセージが届きます。「例の話の件、明日の18時 ○○駅でどうですか」 。ついに、失われた7年間の真実が語られる時が来たのです。

「きみは ずっと『誰か』に怯えてるみたいだった」

翌日、駅前の居酒屋で向き合う二人 。三住先生は、記憶を失う前の「マリリン」が、いつも何かに怯えているようだったと語り始めます 。彼が今日子と深く関わるきっかけとなったのは、先月、彼女がひどく気落ちしている様子を見かけたことでした

父親の入院と、帰れない実家

そこで今日子が打ち明けたのは、父親が入院したという衝撃の事実でした 。しかし、彼女は「実家には帰ってない」「家のそばまで行ったけど 帰れない……」と、親と絶縁状態にある苦しみを吐露します 。その話を聞いた三住先生は、彼女を心配し実家まで車で送りますが、彼女は結局家に入ることができませんでした 。

見かねた三住先生は、彼女の親に連絡を取ります。電話口の親は娘を深く心配しており、決して愛情がないわけではないと感じたと、彼は今日子に伝えました

記憶の中の「影」と、新たに見つかった衝撃の手がかり

三住先生が語ったのは、今日子の苦悩の核心に触れる、重い真実でした。

「全部知って、全部受け止めなきゃ」

「変わりたい」と願っていた「マリリン」の苦悩の根源 。それは、家族との断絶にあったのかもしれません。三住先生は、「忘れたままなかったことにするのとは違う」と前置きしつつも、今の彼女が前向きに頑張っているなら、無理に思い出さなくてもいいのではないかと気遣います 。しかし、今日子の決意は固まっていました。「全部知って 全部受け止めなきゃ」「これが私だと言えない」と、涙を浮かべながらも過去と向き合う覚悟を示すのです

クラスLINEで見つけた、謎の送り主

自宅に戻った今日子は、三住先生の優しさに心強さを感じ、前に進む勇気をもらいます 。そして、開設されたクラスLINEを眺めていると、あることに気づきます。体育祭の実行委員だった諏訪くんが、メンバーのアカウントを教えてくれているメッセージ 。その中に、「むつみくん」というアカウントがあり、そのアイコンは見覚えのあるおにぎりの写真でした 。

それは、記憶を失ってから今日子のスマホにずっと届いていた「今日子さん 会いたい」という謎のメッセージのアイコンと一致していたのです 。送り主は、クラスメイトの諏訪睦(すわ むつみ)だった―― 。物語は最大の謎を残し、幕を閉じます。

【マリリンはいなくなった】6話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、物語の核心に迫る二つの大きな真実が明らかになり、息つく暇もないほどのめり込んでしまいました。一つは、「マリリン」が抱えていた家族との深刻な問題。派手な見た目の裏で、彼女がどれほど深く苦しみ、孤独だったのかを思うと、胸が締め付けられます。そんな彼女に寄り添おうとした三住先生の誠実さには、ただただ感服するばかりです。

そして、レオトくんの切ない告白。「オレを見てよ」という一言には、彼の純粋でまっすぐな想いが凝縮されていて、思わず応援したくなりました。今日子先生が生徒という立場を考えて応えられないのも理解できますが、彼の恋の行方も気になって仕方がありません。

しかし、今回の最大の衝撃は、何と言ってもラストで明かされた「会いたい」のメッセージの送り主です。まさか、あの物静かで真面目な諏訪くんだったとは、全くの予想外でした。彼と「マリリン」の間には、一体何があったのでしょうか。なぜ彼は、あんなにも切実なメッセージを送り続けていたのか。三住先生との大人の関係、レオトとの甘酸っぱい関係、そして新たに急浮上した諏訪くんとの謎めいた関係。今日子を巡る人間模様がますます複雑になり、ミステリーの深みにハマっていく感覚がたまりません。次話が待ちきれない、最高の引きでした。

【マリリンはいなくなった】6話のネタバレまとめ

  • 体育祭の打ち上げで、レオトは今日子に「(記憶の中の誰かではなく)オレを見てよ」と、まっすぐに想いを告げます 。
  • 今日子は約束通り三住先生と会い、記憶を失う前の「マリリン」が、絶縁状態にある家族のことで深く悩んでいたことを知らされます 。
  • 三住先生は、今日子の父親が入院した際に、彼女を心配して実家まで送り、彼女の代わりに親に連絡を取っていたことが明らかになります 。
  • 過去と向き合う決意を固めた今日子は、クラスLINEの中から、自分に「会いたい」とメッセージを送り続けていた謎の人物が、生徒の諏訪睦であったことを突き止めます 。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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