【人間関係アディクション】14話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【人間関係アディクション】第14話をネタバレありで簡単に解説する
第13話では、王子様ホヨンの仮面が剥がれ落ち、彼の底知れない暴力性がむき出しになりました。怒りに我を忘れチヒョクに殴りかかるホヨンを、意外にも止めたのはドンフンでした。第14話は、その緊迫した暴力沙汰の後始末と、登場人物たちの思惑が複雑に絡み合う様子、そして事態をさらに混乱させる衝撃の結末が描かれます。
暴君ドンフンの、まさかの理性
我を失い暴走するホヨンに対し、ドンフンは冷静に現実を突きつけます。彼は、これ以上事を大きくすれば自分でも後始末ができないと諭しました。
「それ以上やったら 俺もさすがに どうしようもねえ」
「後始末するにも 限界があるんだ わかるよな?」
いつもは暴力の先頭に立っているドンフンが見せた、この意外な冷静さ。彼の言葉には、単なる脅しではない奇妙な説得力があります。さらにドンフンは、血まみれのチヒョクを前にしても止まらないホヨンに、決定的な一言を告げました。
「もし殺したら 俺は責任取れねえぞ」
「俺たちはもう 中学生じゃねぇんだ」
この言葉は、彼らの行動がもはや「子供のケンカ」では済まされない領域にあることを突きつけるものでした。ドンフンの静かな、しかし重い言葉によって、ホヨンはようやく我に返り、「…そうだな」と呟き、その拳を収めるのでした。
楽観と恐怖、少女たちの温度差
一方、女子たちの間では、この異常事態に対する受け止め方に大きな違いが見られます。ダナは、ホヨンが大変なことになるのではないかと、ただ恐怖に震えていました。
しかし、スギョンはそんなダナを全く意に介しません。「大丈夫よ!」「こんなの大したことじゃないから!」と、あくまで楽観的な態度を崩さないのです。彼女に言わせれば、この程度の騒ぎは「まあせいぜい ボランティア活動を させられるぐらい?」という認識のようです。 この楽観は、彼女たちがこれまで幾度となく同じようなトラブルを乗り越えてきた経験からくるものなのかもしれません。
教師の介入と、ダナを襲う最悪のシナリオ
彼女たちの思惑とは裏腹に、事態は最悪の方向へと転がり始めます。他の生徒に呼ばれ、担任教師が教室に駆けつけてきたのです。倒れているチヒョクの惨状を見た担任は、これがただのケンカではないと瞬時に判断しました。
「保健室…いや… 病院に連れて いかないとマズいな」
担任はすぐさま救急車を要請します。「救急車…?」という言葉を耳にしたダナは、ようやく事の重大さを実感し、血の気が引いていくのでした。 彼女の頭の中は、これから起こりうる最悪のシナリオで埋め尽くされます。
「私のせいで 処罰されたら どうしよう…」
「私も処罰されるの? 校内暴力の 加担者として?」
大学受験への影響、両親への弁明、そしてネットで個人情報が晒される恐怖。 彼女の思考は、チヒョクやホヨンへの心配ではなく、完全に自己保身へと向かっていました。
罪のなすりつけ合い、そして衝撃の身代わり
やがて学年主任の教師も駆けつけ、担任による事情聴取が始まります。担任はホヨンに、お前が殴ったのかと問い詰めました。 追い詰められたダナは、決意します。
「あったことを そのまま言おう!」
「チヒョクが私に 変なことをしようと したせいで ホヨンとケンカに なったと言えば… ある程度 大目に見て くれるはず」
全ての責任をチヒョクに押し付け、自分とホヨンだけが助かろうとする、あまりにも身勝手な筋書きでした。しかし、ダナがその嘘を口にするよりも早く、信じられない人物が前に進み出ます。
「俺ですけど?」
そう言って担任の前に立ったのは、ドンフンでした。彼は、悪びれる様子もなく、はっきりとこう言い放ちます。
「コイツを 半殺しにしたの… 俺です」
まとめ【人間関係アディクション】14話を読んだ感想(ネタバレあり)
第14話は、暴力がもたらした混乱と、その中でむき出しになる登場人物たちの本性、そしてまさかの身代わりという衝撃的な結末に、息をのむ回でした。
今回、最も印象的だったのは、間違いなくドンフンの行動でしょう。これまで彼は、ただ己の暴力衝動に忠実なだけの、底の浅いキャラクターに見えていました。しかし、今回は違います。「俺たちはもう中学生じゃねぇんだ」というセリフに象徴されるように、彼は誰よりも冷静に状況を把握し、行動がもたらす「結果」を理解していたのです。 そして、仲間であるホヨンを守るため、躊躇なく全ての罪を被るという選択をしました。彼の行動原理が、単なる快楽や支配欲だけではない、複雑なものであることが示唆され、キャラクターの深みが一気に増したように感じます。
一方で、極限状態に追い込まれたダナの心理描写は、読んでいて胸が痛くなるほどリアルでした。彼女の頭をよぎるのは、自分の将来や世間体ばかり。目の前で人が倒れているにも関わらず、自分の保身のために、さらにその相手に罪を着せようとする姿は、彼女がこの歪んだ人間関係の沼に、いかに深く囚われているかを物語っています。
ホヨンの罪をドンフンが被ったことで、この教室のパワーバランスは、より一層複雑で予測不能なものになりました。ダナは、自分を救ってくれた(と彼女は思っている)ホヨンと、そのホヨンを救ったドンフンとの間で、どのような感情を抱くのでしょうか。そして、ドンフンのこの「自己犠牲」は、彼らの友情を強固にするのか、あるいは新たな歪みを生む火種となるのか。物語は、登場人物たちの感情が危険なレベルで絡み合い、次なる破局へと向かっていきます。
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