【人間関係アディクション】16話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

ずっちー

【人間関係アディクション】第16話をネタバレありで簡単に解説する

第15話のラスト、担任教師はドンフンとの個別面談を開始しました。ホヨンの罪を被ったドンフンと、嘘で固められた仲間たち。第16話では、職員室の外で待つダナたちに新たな衝撃の事実が明かされるとともに、担任による執拗な尋問がダナの心を蝕んでいく、息の詰まるような心理戦が描かれます。

口裏合わせの攻防、個別面談の狙い

職員室の前で待たされ、ホヨン、ダナ、スギョンの3人は不安な時間を過ごします。そんな中、スギョンはダナとホヨンに素朴な疑問を投げかけました。

「一人ずつ面談するって言われた時二人ともなんで焦ってたの?」

ダナは「担任の質問に対するドンフンの答えと私の答えが違ったら変に思われるじゃない…」と説明しますが、これはまさに担任の狙い通りでした。個別で話を聞くことで、彼らの嘘の綻びを見つけ出そうとしていたのです。ダナは、どうせ被害者であるチヒョクが全てを話せば嘘はバレるだろうと、半ば絶望的な気持ちでいました。

突然の交際宣言、そして明かされるホヨンの過去

自分のせいでホヨンに迷惑をかけてしまったと、ダナが罪悪感に苛まれていると、ホヨンは彼女の手を優しく握ります。そして、緊迫した空気などまるで意に介さない様子で、スギョンに向かって突然こう告げました。

「あ…そうだ 俺ダナとつきあってんだ」「おとといから」

この予期せぬカミングアウトにダナは顔を赤らめますが、スギョンは「驚きもしないわ そうなると思ってたもん」と全く動じません。そして、この情報を恋敵であるボミへの牽制に利用しようと、すぐにグループトークで公表しようとします。

しかし、ホヨンは「あ…待てよ」とスギョンの手を止めました。そして、ダナを凍りつかせる衝撃の事実を、こともなげに告白するのです。

「俺…アイツと 中学の時 つきあってたんだ」

ホヨンの口から語られた「アイツ」とは、言うまでもなく、あの暴力的な支配者、ランのことでした。

嘘の代償、ダナを追い詰める担任の尋問

ホヨンの元カノがランだったという事実に、ダナが言葉を失っていると、ドンフンとの面談を終えた担任が姿を現し、今度はダナを職員室へと呼び入れます。二人きりになった職員室で、担任は矢継ぎ早に質問を浴びせかけました。

「最初からドンフンと一緒にいたのか」「なぜ二人がケンカになったのか」「お前も暴力に加担したのか」。

事前の打ち合わせなしには、到底答えを合わせられないような、核心を突く質問の連続。ダナは「あの二人がケンカしたという事実が重要なんじゃないんですか?」とかわそうとしますが、担任は許しません。

「ウソをついたことが後でわかったらお前も処罰を受けることになる」「そうなれば内申書にも記録が残り…」

担任は、嘘の代償がいかに大きいかを突きつけ、ダナを精神的に追い詰めていくのでした。

裏切りの天秤、ダナが選んだ沈黙という名の嘘

面談を終え、憔悴しきって職員室を後にするダナ。彼女の心の中では、ほんの一瞬、全てを正直に話そうかという考えがよぎります。しかし、彼女はすぐにその考えを打ち消しました。

「でもそれじゃ 私の意図はどうであれ 友だちを裏切ることになってしまう」 「もしここで裏切れば 学校側の処罰とは比べ物にならないほど 恐ろしい代償を払うことになるだろう」

彼女が本当に恐れていたのは、学校からの処罰ではありませんでした。カースト上位の友人たちから「裏切り者」の烙印を押され、彼らから受けるであろう制裁。その見えない恐怖が、ダナに重い沈黙を強い、嘘の沼へとさらに深く沈めていくのでした。

まとめ【人間関係アディクション】16話を読んだ感想(ネタバレあり)

第16話は、登場人物たちの過去の繋がりが明らかになり、物語の根の深さを見せつけられた回でした。そして、ダナが抱える恐怖の正体が、この歪んだ人間関係そのものであることが、はっきりと描かれています。

まず衝撃だったのは、ホヨンの元カノがランだったという事実です。一見すると爽やかな好青年であるホヨンと、暴力の化身のようなラン。全く相容れないように見える二人が過去に恋人同士だったという事実は、彼らの人間関係がいかに複雑で、一筋縄ではいかないものであるかを物語っています。ホヨンの優しさの裏に隠された何かと、ランの暴力性の根源に、この過去がどう影響しているのか、ますます謎が深まりました。

そして、今回の白眉は、なんといってもラストのダナの独白でしょう。「学校の処罰」と「仲間からの制裁」を天秤にかけ、後者を恐れる彼女の姿は、まさにこの物語のテーマである「人間関係アディクション(中毒)」を体現しています。彼女はもはや、自分の良心や正義感よりも、グループという小さな社会から追放される恐怖に支配されているのです。その選択が、結果的に自分自身をより苦しい状況へと追い込んでいることに気づかないまま。

担任の執拗な尋問は、彼らの嘘を暴くことができるのでしょうか。それとも、彼らは嘘を重ねることで、一時的な安寧を手に入れてしまうのでしょうか。積み重なる嘘と、明かされた過去の先に待つ未来は、希望か、それともさらなる絶望か。物語の深淵を覗き込んだような、非常に重く、考えさせられる回でした。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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