【人間関係アディクション】19話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

ずっちー

【人間関係アディクション】第19話をネタバレありで簡単に解説する

前回、ダナたちのグループは、ランとその仲間である芸術高校の生徒たちと合流し、カラオケに行くことになりました。第19話では、そのカラオケボックスの密室で繰り広げられる、女たちの危険な探り合いと、ダナとホヨンの甘いデートの裏で静かに動き出す、新たな恋の火種が描かれます。

恋のライバル宣言? ジュダムの宣戦布告

カラオケのトイレで、ダナはランの仲間であるジュダムと二人きりになります。ジュダムはメイクを直しながら、ダナにこう語りかけました。

「でもムカつくな~ うちの学校の男子はみんな中途半端でホヨンほどのイケメンいないのよね~」「私ってかなり面食いなんだよね~」

そして彼女は、笑顔のまま、しかし有無を言わせぬ口調でダナに迫ります。

「あんたたちがただの友だちなんだったら… ホヨンの電話番号教えてくれない?」

これは、単なる好奇心ではありません。ホヨンという「獲物」を狙うジュダムからの、ダナに対するあからさまな牽制であり、宣戦布告ともとれる行動でした。ダナが「私ホヨンと…」と、付き合っていることを告げようとしたまさにその時、スギョンがトイレに駆け込んできます。ジュダムとの一対一という最悪の状況は、親友の登場によって幸運にも中断されるのでした。

それぞれの帰り道、交錯する恋愛感情

カラオケが終わり、一行はぞろぞろと店を出ます。ランはまだ戻ってきませんが、ドンフンは「アイツ時々何も言わずに帰っちまうことがあるからな」と意に介さず、先に帰ると言い出しました。スギョンは、そんなドンフンに「何言ってんのよこのバカ」と悪態をつきながらも、結局は二人で連れ立って帰っていきます。

その様子を見ていたダナは、以前ジュダムが言っていた「ドンフンはあのスギョンって子が好きなみたいだし~」という言葉を思い出します。じゃれ合っているように見える二人の後ろ姿が、ダナの目にはどこか意味深なものに映るのでした。

二人きりの甘い時間、しかしその裏では…

他のメンバーが帰り、ホヨンと二人きりになったダナ。ホヨンは「このまま帰るのもちょっとアレだよな?」と、ダナを帰り道のアイスクリーム屋に誘います。夜の街で、二人並んでアイスを食べるという、これまでの緊張感が嘘のような穏やかな時間。

さらに二人は、道端のアクセサリーショップに立ち寄ります。ホヨンは、きれいなヘアアクセサリーを見つけると、ごく自然にダナの髪に着けてあげました。

「きれいだよ」「ポニーテールも似合うんだな」

ホヨンの優しい言葉と、思いがけないプレゼントに、ダナの心は幸福感で満たされます。しかし、ダナが店内にいる間、外で待つホヨンのスマートフォンが静かに震えていました。

届いた一通のメッセージ、静かに迫る新たな影

ホヨンのスマホに表示されたのは、一件のメッセージ通知でした。送り主は、先ほど別れたばかりのジュダムからです。

「私ジュダム もう家に着いた? さっき番号を聞きそびれちゃって…」

彼女は、まだホヨンを諦めていませんでした。ダナが知らないところで、ジュダムは着実にホヨンとの距離を詰めようと動き出していたのです。ダナとホヨンの甘いひとときに、ジュダムという新たな影が静かに、しかし確実に忍び寄ってきていました。

まとめ【人間関係アディクション】19話を読んだ感想(ネタバレあり)

第19話は、これまで描かれてきた暴力や恐怖とは少し違う、恋愛にまつわる女同士の静かで粘着質な心理戦が描かれ、新たな不穏さを感じさせる回でした。

ジュダムというキャラクターの恐ろしさが、今回でより鮮明になったように思います。彼女は、ランやドンフンのように直接的な暴力は振るいません。しかし、笑顔の裏で相手の情報を探り、欲しいものを手に入れるためなら、平気で恋人のいる相手にも接近する。その計算高さと行動力は、ダナにとってスギョンとはまた違ったタイプの、厄介な恋敵の出現を意味しています。

一方で、ホヨンとダナのデートシーンは、この物語の中では非常に珍しい、心温まる描写でした。読者としても、ようやく訪れた二人の幸せな時間を応援したい気持ちになります。しかし、ホヨンの完璧すぎるエスコートや甘い言葉は、彼の本心なのか、それとも全て計算された行動なのか、どうしても疑念が拭えません。

そして、ラストのジュダムからのメッセージ。これ以上ないほど最悪のタイミングで、彼らの幸せな時間を脅かす伏線が張られました。ダナは、自分の知らないところで恋敵が動いていることなど知る由もありません。この一通のメッセージが、今後彼らの関係にどのような波紋を広げていくのか。暴力だけでなく、嫉妬や策略が渦巻く、より複雑な人間関係の泥沼化を予感させる、見事な締めくくりでした。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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