【人間関係アディクション】21話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【人間関係アディクション】第21話をネタバレありで簡単に解説する
前回、ダナは家族との会話を通して、現在の友人関係に対する心の歪みを自覚しました。一方、スギョンからはホヨンとランの衝撃的な過去が明かされ、ダナの心は揺れ動きます。第21話では、恋に浮かれるダナの日常と、友人グループ内での彼女の危うい立ち位置、そして彼女を支配する「力」の構造が、より一層残酷に描かれます。
恋に浮かれる代償、授業中の失態
前の晩、ダナは恋人であるホヨンと夜中の3時過ぎまでビデオ通話をしていました。すっぴんのダナに「化粧してなくてもきれいだから全然わかんないよ」と甘い言葉を囁くホヨン。幸せな時間の余韻に浸るダナでしたが、その代償はすぐにやってきます。
翌日の授業中、ダナは激しい眠気に襲われ、つい居眠りをしてしまいました。先生が「チェックした部分は全部試験で出すからね!」と告げた重要な瞬間、彼女はハッと目を覚まします。しかし、時すでに遅し。どこが試験範囲なのか全く分からず、彼女は途方に暮れるのでした。
計算ずくの親切と、スギョンの横暴
試験範囲を聞き逃してしまったダナは、休み時間、隣の席の女子生徒(アラム)に助けを求めます。「ねぇ…悪いんだけど ちょっと教科書見せてくれない?」と声をかけるダナ。彼女の心の中には、(ちょっとウザいし陰キャっぽいけど…いい子ね…仲良くしといても悪くないかも)という、打算的な計算が働いていました。
アラムは快く教科書を貸してくれますが、そこに親友のスギョンが「トイレ行こう!」と割って入ります。ダナがまだノートを写し終えていないにも関わらず、スギョンはアラムから教科書をひったくると、「ちょっと私に貸してよ!」と強引に奪い去ってしまいました。そして、トイレに駆け込む途中、スギョンはその教科書を水たまりに落としてびしょ濡れにしてしまうのです。
「なんでペコペコしてんのよ!」力関係の再認識
トイレから出てきたスギョンは、自分の非を認めるどころか、ダナを厳しく叱責します。
「やっぱりね~ じゃあなんであんなオタクにペコペコしてんのよ! いいから貸せって言えばいいのに」
親切心から教科書を貸してくれたアラムを「オタク」と見下し、ダナの低姿勢を責めるスギョン。この理不尽な言動を前に、ダナは何も言い返せません。彼女は(他の生徒がスギョンに何も言えない理由が今さらながらよくわかった…)と、このグループを支配する圧倒的な力の差を、改めて痛感するのでした。
突然の来訪者、ランからの不穏な呼び出し
スギョンと制服の裾上げの話で盛り上がっていると、トイレの入り口に静かな人影が現れます。そこに立っていたのは、カースト最上位の支配者、ランでした。突然の登場に、ダナの体は恐怖で凍りつきます。
ランは、以前ダナに渡したタバコの件を持ち出し、「ところで、私があげたヤツどうだった?」と、断ることのできない質問を投げかけました。ダナが「あ…うん!悪く…なかった」とどもりながら答えると、ランは満足そうに「そりゃよかった」と頷きます。そして、ダナに背を向け、こう言い残して去っていくのでした。
「じゃあまた後でな」「体育館の裏来んだろ? 話もあるし…」
ランが口にした「話」とは一体何なのか。ダナに、また新たな試練が待ち受けていることを予感させ、物語は幕を閉じます。
まとめ【人間関係アディクション】21話を読んだ感想(ネタバレあり)
第21話は、ダナが「一軍」という地位と引き換えに、何を失いつつあるのかが残酷なまでに描かれた回でした。ホヨンとの恋にうつつを抜かして学業が疎かになる姿は微笑ましくもありますが、その後の展開を思うと、彼女の破滅への序章のようにも見えてしまいます。
特に印象的だったのは、アラムへの打算的な態度と、スギョンの理不尽な横暴の対比です。ダナは、アラムを「利用できる友人」として品定めしていました。しかし、そんな彼女のちっぽけな計算は、スギョンという絶対的な力の前にいとも簡単に打ち砕かれます。教科書を濡らされても、アラムではなくダナを責めるスギョンの姿は、この世界の歪んだルールを象徴していました。
この一連の出来事を通して、ダナは「強い者が全て正しい」という、このカーストの掟を骨の髄まで叩き込まれたのではないでしょうか。彼女がスギョンに逆らえないのは、単に友人関係を壊したくないからというレベルではなく、恐怖による完全な支配下にあるからだと感じさせられます。
そして、最後に現れたランの存在感。彼女が登場するだけで、場の空気が一瞬で凍りつく演出は見事でした。彼女が残した「話もあるし…」という一言は、読者に様々な憶測をさせます。チヒョクの事件のことか、それともホヨンとの過去についてなのか。いずれにせよ、ダナにとって良からぬ話であることは間違いありません。つかの間の幸せな日常は終わりを告げ、物語は再び、緊張と恐怖が支配する本筋へと引き戻されていきます。
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