【人間関係アディクション】51話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【人間関係アディクション】第51話をネタバレありで簡単に解説する
前回の第50話では、主人公のダナがスクールカースト上位のグループに完全に染まるため、恋人であるホヨンの制止を振り切り、タバコを吸うという大きな決断を下しました。彼女の選択は、二人の関係、そして彼女自身の心にどのような影響を与えていくのでしょうか。
第51話では、その決意の裏でダナが抱える埋まらない疎外感と、彼女が次に見つけた危険な目標が描かれます。さらに、場面はホヨンに移り、彼の隠された暴力的な衝動が垣間見える、見逃せない回です。
仲間になるための代償、ホヨンの不可解な反応
恋人の前で吸う、初めてのタバコ
物語は、ホヨンがダナにタバコを吸うのかと問いかける、緊迫した場面から始まります 。ダナは、「みんな吸ってるから私だけ吸わないと疎外感を感じるし…」と、グループから孤立することへの恐怖を正直に打ち明けます 。
そして、彼女はホヨンの真意を探るように、「私がタバコを吸うのイヤ?」と尋ねました 。ダナは彼の答えを待たず、「吸ったからって私は変わらないわ」「ただみんなともっと仲良くなりたいだけなの」と必死に訴えます 。そして最後に、「でもホヨンがどうしてもイヤなら吸わないことにする」と、決定を彼に委ねるのでした 。
一瞬の沈黙の後、ホヨンはダナの手を静かに離し、「いや…俺は平気 吸ってもいいよ」と、彼女の行動を許します 。しかし、その言葉とは裏腹に、彼は「それじゃ先に帰ってるな」と、ダナをその場に残して一人で立ち去ろうとしました 。ダナは「どうして?一緒に行こう?」と引き留めますが、ホヨンは「学校で待ってる」とだけ言い残し、どこか不機嫌そうな背中を向けて去っていきます 。
埋まらない距離と新たな目標
ホヨンが去った後、ダナは友人たちに囲まれながら、練習してきたタバコを口にします 。しかし、彼女の心は満たされません。
「一緒にタバコを吸えば何かが変わると期待しすぎてたのかな?」
「みんなとの間にまだ ガラスの壁が見える…」
タバコという共通項を得てもなお、仲間たちとの間に存在する見えない壁。ダナは、この壁を壊すためには、ただ同じ行動をするだけでは足りないのだと悟ります。そして、彼女の視線は、絶対的な存在感を放つランに向けられました。ダナの心には、「ランみたいにならなきゃ」という、あまりにも危険で、しかし抗いがたい新たな目標が芽生えたのです 。
親切な青年の裏の顔
コンビニで起きた小さな善意
場面は変わり、一人コンビニを訪れたホヨンの姿が描かれます。彼がアイスを食べていると、ATMの操作に手こずる一人の老婆に「ちょっと見てくれない?」と助けを求められました 。ホヨンは「はい、いいですよ」と笑顔で応じ、親切に操作方法を教えてあげます 。
無事に支払いを終えた老婆は、ホヨンに心から感謝し、お礼として別のアイスを「これを食べな!」と手渡そうとします 。ホヨンは何度も遠慮しますが、老婆は「遠慮しないで持っていきな!」と、半ば強引に彼の手にお礼のアイスを握らせました 。
脳裏に響く暴力的な衝動
その瞬間、ホヨンの表情から笑みが消えます。彼の脳裏には、攻撃的な心の声が響き渡っていました。
「人の言葉も聞かず俺の神経を逆なでる」
「虫けらを放っとくのか?いいから殺しちまえ」
彼の穏やかな態度の裏には、常人には理解しがたい、暴力的な衝動が隠されていたのです。老婆を置いて、彼は一人静かにその場に立ち尽くしていました。
再び交わる視線、新たな標的
物語の最後、場面は学校の前に戻ります。ホヨンからの連絡を待つダナとスギョン。そこへ、偶然にも以前ダナに教科書を貸してくれた、学級委員のアラムが通りかかりました 。スギョンは、まるで新たな獲物を見つけたかのような目で彼女を見つめ、「ねぇ〜私のこと知ってるでしょ?」と声をかけます 。面倒ごとに巻き込まれたくないダナの思いとは裏腹に、彼女たちの歪んだ日常は、また新たな標的を捉えようとしていました 。
まとめ【人間関係アディクション】51話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回の第51話は、主人公ダナが「中毒」の深みへとさらに堕ちていく過程と、もう一人の主人公であるホヨンの得体の知れない恐ろしさが、鮮やかな対比で描かれた回でした。
恋人であるホヨンの優しさを自ら振り切ってまで、グループへの同調を選んだダナの姿には、痛々しさを感じずにはいられません。彼女は仲間になるためにタバコを覚えましたが、それでも埋まらない心の距離に気づき、今度は「ランのようになる」という、さらに破滅的な目標を掲げてしまいました。彼女は、自分自身を見失うことでしか、その場所に居続けることができないのでしょうか。
一方で、ホヨンのコンビニでの一件は、彼のキャラクターが持つ底知れない闇を浮き彫りにしました。老婆に見せた親切な笑顔と、その裏で渦巻く「殺しちまえ」という暴力的な心の声。この極端な二面性は、彼の優しさが、いつ暴発するかわからない狂気を隠すための、薄氷のような仮面に過ぎないのかもしれないと感じさせます。彼がダナに向ける優しさもまた、この狂気と隣り合わせにあるのだと考えると、二人の未来に明るい光を見出すのは困難です。
ダナは自ら破滅の道を選び、ホヨンは内に秘めた狂気を隠し続ける。そして、スギョンたちは新たな標的を見つけ、日常に潜む暴力の連鎖は終わることがありません。登場人物たちの心が、それぞれの理由で少しずつ壊れていく様が丁寧に描かれており、物語の行く末からますます目が離せなくなりました。
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