【人間関係アディクション】56話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【人間関係アディクション】第56話をネタバレありで簡単に解説する
前回の第55話では、ホヨンがボミと映画館で密会し、彼の裏切りと、映画をきっかけに呼び覚まされた過去のトラウマが描かれました。物語の核心に迫る謎が提示され、読者の関心はホヨンの過去へと向かいます。
第56話は、その期待に応えるかのように、物語の時間を巻き戻します。彼らが今のクラスになった新学期初日を舞台に、主要メンバーたちが集められた理由と、これまで完璧に見えたホヨンの、知られざる異常な一面が明らかになる、重要な回想編です。
新学期、集められた問題児たち
史上最悪のクラス「3年4組」
物語は、新学期の初日、ざわつく教室に担任教師が入ってくるところから始まります 。教師は出席を取り始めますが、その名簿には、ラン、ホヨン、スギョンといった、学校でも有名な生徒たちの名前が並んでいました 。教師は、本来なら別々のクラスに分けられるはずの彼らが、なぜかこのクラスに集められていることに疑問を抱きます 。
その理由は、すぐに他の生徒たちの噂話から明らかになります。どうやら学校側は、今年度の3年4組を、不良生徒たちを全員押し込めるための、いわば「隔離クラス」として編成したようなのです 。「過去最悪らしい」「ヤバいじゃん」と、生徒たちはこのクラスを恐れ、同情するのでした 。
初日から欠席のドンフン
教室では、ランが早速担任にフードを取るよう注意され、舌打ちをしています 。そんな中、スギョンたちは、まだ姿を見せないドンフンが同じクラスかどうかを気にしていました 。ドンフンの親友であるホヨンに、スギョンは「ドンフンは今日来ないの?」と尋ねます 。
ホヨンは、自分も連絡を無視されていると明かしつつも、彼の居場所には心当たりがあるようで、「…連れてくるよ」と一人、教室を出ていくのでした 。
王子様の知られざる「潔癖症」
チワワに例えられる男
ホヨンが教室を出ていく際、クラスメイトの金髪の男子生徒が、誤って彼の足に触れてしまいます 。その瞬間、緊張が走りました。彼女たちは、ホヨンの知られざる一面を語り始めます。
「あんた知らないの?アイツちょっと潔癖症っていうか…人と少し触れただけででつく怒るのよ」
一人の女子生徒(おそらくボミ?)は、そんなホヨンの性格を「チワワみたい」と表現します 。小さくて可愛い見た目とは裏腹に、気性が荒く、些細なことで噛みついてくる。その例えは、彼の本質を的確に言い表していました 。男子生徒たちが、なぜ彼をあれほど怖がっているのか、その理由の一端が明かされた瞬間でした 。
ホヨンの視点、そして謎の光景
冷徹な「採点」
一人廊下を歩くホヨン。彼は蟻を踏みそうになりますがそれを回避します。あと少し気づくのが遅かったら間に合わなったとそのことに安堵し、「潔癖症」という彼の人格を成型するピースの存在を際立たせます。
彼の目に映る他の生徒たちは、彼にとって評価の対象でしかありません。すれ違う生徒たちの容姿を、心の中で「二・五点」「二点」「採点不能」と冷徹に点数付けしていきます 。そして、「ああいうヤツらは何が楽しくて生きてんのかな…」と、自分以外の人間を見下すような、ごく自然な思考が彼の内面を映し出していました 。
校庭に横たわる謎の人物
ドンフンを探していると思われるホヨンは、屋上のドアを開けます 。すると彼の視線の先には、屋上の隅、室外機らしきものの陰に、一人の生徒が倒れているのが見えました 。その人物が誰なのか、なぜ倒れているのか、全てが謎に包まれたまま、物語は幕を閉じます。
まとめ【人間関係アディクション】56話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回の第56話は、物語の時間を新学期初日に戻すことで、これまで当たり前だと思っていた登場人物たちの関係性が、どのようにして形成されたのかを解き明かす、非常に興味深い回でした。「問題児隔離クラス」という設定は、なぜこれほどまでに濃いキャラクターたちが常に同じ空間にいるのか、という疑問に説得力のある答えを与えてくれます。
しかし、この話で最も衝撃的だったのは、ホヨンの内面が深く掘り下げられたことでしょう。「潔癖症で短気」という仲間からの評価に加え、他者を見下し「採点」する彼の冷酷な視点。これらは、彼の完璧な外面がいかに作られたものであるかを感じさせます。前話で示唆された過去のトラウマが、彼の異常なまでの潔癖さや、他人との間に壁を作る性格に、深く関わっていることは間違いありません。
そして、最後に提示された、屋上に倒れている謎の人物。初日から欠席しているドンフンなのでしょうか。それとも、全く別の事件が既に起きていたのでしょうか。過去を解き明かすはずの回想編が、かえって新たな謎を生み出すという巧みな構成に、今後の展開への期待がますます高まります。
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