【人間関係アディクション】65話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

ずっちー

【人間関係アディクション】第65話をネタバレありで簡単に解説する

前回の第64話では、ドンフンがギョンムンをただの「オモチャ」と断じ、その残酷な真実がギョンムンの心を完全に破壊しました。絶望の淵に立たされた彼が何かを決意したかのような表情を見せ、物語は緊迫した雰囲気の中で幕を閉じました。

第65話は、その絶望が引き起こす、あまりにも衝撃的で悲劇的な結末を描きます。これまで虐げられるだけだった弱者の反逆、そして、その先に待つ誰も予想しなかった破局。今回は、二人の少年の関係が完全に行き着くところまで行き着いてしまった、運命の一日を徹底的に解説します。

屋上の対峙、仕組まれた和解

ドンフンの呼び出し

物語は、ドンフンの「屋上で待ってるw」というメッセージから始まります 。おそらく、前回ドンフンがホヨンに提案した「和解」のための話し合いが行われるのでしょう。

しかし、ドンフンの関心はギョンムンに向かいます。彼は、まだその場にいたギョンムンに気づくと、「まだいたのか?」と声をかけました 。その声には、苛立ちと侮蔑の色がにじんでいます。

ギョンムンの震える体

一方、ギョンムンの体は怒りか恐怖か、小刻みに震えています 。ドンフンは、そんな彼の様子を「何やってんだ?」と訝しげに見つめますが 、その心の内を理解しようとはしません。そわそわと落ち着かないギョンムンの姿は 、彼がドンフンの言葉によって、もはや正常な精神状態ではないことを示していました。そして、彼の心の中では、一つの黒い決意が固まりつつあったのです 。

無視できない存在、ホヨンの葛藤

場面は変わり、別の場所に一人でたたずむホヨンの姿が描かれます。仲間たちと別れた後、彼の心は晴れません 。彼は一瞬、「無視して家に帰るか・・・?」と考えますが、すぐにその考えを打ち消します 。ドンフンの狂気的な行動を放置すれば、さらに大きな問題に発展するかもしれない 。

そう考えたホヨンは、「解決しないといけないこともあるし・・・」と、重い足取りで彼らが待つ屋上へと向かうことを決意しました 。

窮鼠猫を噛む、予期せぬ反逆

殺意の問いかけ

屋上で、ギョンムンは信じられない行動に出ます。彼は、無防備なドンフンを、屋上から突き落とそうと試みたのです

その殺意に満ちた行動に、ドンフンは「てめぇ・・・俺を殺そうと思ったのか?」と、驚きと怒りが入り混じった声で問いかけます 。

岩のような体

しかし、ギョンムンの非力な腕力では、鍛え抜かれたドンフンの体を動かすことなどできません 。ギョンムンは、その圧倒的な体格差を「まるで岩だ・・・岩を押してるみたいだ・・・」と、絶望の中で実感します 。

ドンフンは、そんな彼をあざ笑うかのように、「押せば簡単に落ちるとでも思ったか?」と言い放ち 、ギョンムンの覚悟の浅さを「殺すつもりなら自分も死ぬ覚悟をするべきだったな」と、冷たく断罪しました 。そして、容赦ない一撃が、ギョンムンの頭に叩き込まれます 。

逆転する立場、ギョンムンの覚醒

見せかけの和解

「もう飽きたぜ」とドンフンは倒れたギョンムンに冷たく吐き捨てます。

「これで終わりに」「さっきのはなかったことに」と、一方的に許しを与え、この場を収めようとしました 。

ギョンムンは、ドンフンの「お前だってこれ以上はやられたくねぇだろ?」という言葉に、屈辱を噛みしめながらも、すごすごとその場を去ろうとします 。誰もが、これで一件落着だと思った、まさにその時でした。

覚醒の一撃

これまで従順だったはずのギョンムンが、突如としてドンフンの足首を掴み、彼を転倒させたのです 。そして、彼は人間としての尊厳を踏みにじられた怒りを、震える声で叫びました。

ぼ・・・僕は・・・お前のオモチャじゃない!

きちんと謝れ・・・!

この予期せぬ反逆に、ドンフンは「このクソヤローが・・・」と激昂し 、二人は激しくもみ合います。そして、そのもみ合いの末、体勢を崩したギョンムンが、屋上から転落しそうになるという、最悪の事態が発生してしまうのでした

事故か、事件か、ドンフンの狼狽

消えた被害者

ドンフンは、ギョンムンが落ちたであろう下を見下ろしますが、そこに彼の姿は見えません 。彼は「ヤ・・・ヤベえ・・・」 、「この高さなら死んだだろうな・・・」と、自分が殺人者になってしまったかもしれないという現実に、激しく狼狽します 。

拭えない疑惑

「俺は・・・知らねぇぞ・・・」と必死に自己保身を図るドンフンでしたが 、彼の心はパニックに陥っていました。彼は防犯カメラの存在や目撃者の可能性に思いを巡らせ、「たぶん最後に一緒にいたのが俺だってことはバレるだろう・・・」と、決して逃れることのできない責任の重さに打ちひしがれます 。

運命の再会、そして過去へ

追い詰められたドンフンは、「事故だったんだ・・・」と自分に言い聞かせ、その場から逃げ出そうとします

しかし、屋上の物陰には、いつからそこにいたのか、腕を組み、全てを見ていたかのようなホヨンの姿がありました 。

そして、ホヨンは静かに、しかし有無を言わせぬ響き自問自答します。

…さて どうするかな?

このシーンは、ホヨンの過去編へトンネルでもあった、55話の映画館でへと繋がる一コマでした。

まとめ【人間関係アディクション】65話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回の第65話は、息をのむような展開の連続で、まさにジェットコースターのような回でした。これまで一方的に虐げられてきたギョンムンが、ついに人間としての尊厳をかけて反逆する姿には、胸がすくような思いがしました。しかし、その勇気ある行動が、まさか転落という最悪の悲劇を招いてしまうとは、物語の残酷さに言葉を失います。

そして、これまで絶対的な強者として君臨してきたドンフンの、狼狽し、取り乱す姿は非常に印象的でした。彼は、暴力の世界では王様だったかもしれませんが、人を殺してしまったかもしれないという現実の前では、ただの一人の無力な少年に過ぎなかったのです。その人間的な弱さが垣間見えたことで、彼のキャラクターに新たな深みが加わったように感じます。

しかし、この話の本当の恐ろしさは、ラストのホヨンの登場シーンに集約されているでしょう。「さて どうするかな?」という彼の静かな問いかけ。これは、第55話で彼が映画を観てフラッシュバックした、あのトラウマの光景と繋がっているのではないでしょうか。彼もまた、過去に誰かの「転落」を目撃し、その時、同じような選択を迫られたのかもしれません。友の起こした最悪の事態を前に、ホヨンは一体どのような行動を取るのか。二人の少年の運命が、過去と現在を巻き込みながら、大きく動き出そうとしています。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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