【人間関係アディクション】68話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

ずっちー

【人間関係アディクション】第68話をネタバレありで簡単に解説する

前回の第67話では、ホヨンが作り上げた「完璧な優等生」という偽りの日常と、彼が殺めた被害者であるギョンムンの母親との、偽善に満ちた対話が描かれました。

第68話では、物語の視点がホヨンとボミの密会に戻ります。映画館の暗闇で呼び覚まされるホヨンのトラウマと、友人たちの間で繰り広げられる探り合い。そして、忘れたはずの過去が、彼の前に突然姿を現す、息をのむような展開が待っています。

映画館の暗闇、呼び覚まされる記憶

トラウマのフラッシュバック

物語は、ホヨンとボミがいた映画館のシーンから始まります。映画が終わり、場内が明るくなっても、ホヨンの様子はどこかおかしいままでした。ボミが「ホヨン どうだった?」と声をかけると、彼は顔を覆い、「……くっ」と、何かを必死にこらえているようでした。

前話で、映画のワンシーンが彼の過去のトラウマを呼び覚ましたことが示唆されていましたが、その心の傷は、映画が終わってもなお、彼を深く苛んでいるようでした。

見せかけの感受性

しかし、そんなホヨンの苦悩を、ボミは知る由もありません。彼女は、彼の様子を、ただ映画に深く感動しているだけなのだと勘違いします。「ホヨンって意外に感受性が豊かなのね…」「…そんなところも素敵!」と、うっとりとした表情を浮かべるボミ。

彼女のこの好意的な誤解は、ホヨンがいかに周囲に本心を隠し、完璧な仮面を被り続けているかを、皮肉な形で浮き彫りにしています。彼女は、彼が泣いている理由が、感動などではなく、壮絶な過去の記憶との戦いであることなど、想像もしていなかったのです。

友情と探り合い、ドンフンの真意

ダナのストレートな質問

場面は変わり、学校の屋上。ダナは、友人であるスギョンに促され、ドンフンに対して、ずっと心に引っかかっていた疑問をぶつけます。それは、チヒョクが殴られた事件の核心に触れる、あまりにもストレートな質問でした。

・・・なんでホヨンの代わりに自分がやったって言ったの?

友情という名の答え

ダナの問いに対し、ドンフンは「ヘッ…そのことか?」と鼻で笑うと、「そりゃ…アイツと俺の仲だからな」「持ちつ持たれつってやつだよ」と、あくまで友情が理由であると主張します。ダナが「そ…それだけ?友達だから?」と食い下がっても、彼は「当たり前だろ」と一蹴し、それ以上語ろうとはしません。

スギョンの不満

このやり取りを見ていたスギョンは、ダナの質問の仕方に「一番答えやすい質問じゃない!」と不満を漏らします。彼女に言わせれば、「いっそのことホヨンとケンカしたらどっちが勝つか」とか、「誰か好きな人がいるのか」といった、もっと彼の本音に迫るような質問をすべきだったのです。このスギョンの言葉からは、彼女もまた、ドンフンの行動の裏にある本当の理由を探ろうとしていることがうかがえます。

理解不能な笑い、ホヨンの心の闇

昔の記憶

場面は再び、映画館を出たホヨンとボミのシーンへ。ボミが「さっきは何を考えてたの?」と心配そうに尋ねると、ホヨンは「ちょっと…昔のことさ」「映画を観てたら思い出して…」と、重い口を開きます。

突然の爆笑

彼のただならぬ様子に、ボミが「そんなに悲しい記憶なんだね」と声をかけると、次の瞬間、ホヨンは突然「クッ…プハッ!アハハハッ!!!!」と、狂ったように笑い出しました。

この常軌を逸した行動に、ボミはただただ困惑します。しかし、ホヨンは「フフッ…ただの楽しい思い出さ」と嘯くと、「今日は最悪の気分だったんだけど笑ったから気分転換できたよ」と、感謝の言葉まで口にするのです。彼の感情の振れ幅の異常さと、決して本心を見せないその姿は、底知れない心の闇を感じさせます。

新たな出会い、そして運命の再会

カフェでのナンパ

気分転換ができたというホヨンに誘われ、二人はカフェへと向かいます。そこで、一人の見知らぬ男子生徒が、ボミに「君かわいいね 電話番号教えてくれない?」と、馴れ馴れしく声をかけてきました。

彼が高校生だと知っても、ボミは戸惑いを隠せません。すると、ホヨンが二人の間に割って入り、「うるさいな…しつこくつきまとうんじゃ…」と、冷たい声で男を制止しました。

過去との遭遇

その時、ホヨンは、ナンパしてきた男の顔を見て、「どっかで見たことがあるような…」と、強烈な既視感を覚えます。彼の脳裏に、かつて自分が蔑み、利用し、そしてその手で葬ったはずの「あの時の」顔が、鮮明にフラッシュバックしました。

そして、物語のラスト。彼の前に立っていたのは、かつて敗北した因縁の相手「ヒョンシク」でした。ヒョンシクは、凍りついているホヨンに向かって、不気味な笑みを浮かべ、こう告げます。

よう…奇遇だな

忘れたはずの過去からの使者が、ついにホヨンの前に姿を現した瞬間でした。

まとめ【人間関係アディクション】68話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回の第68話は、物語の二つの時間軸が交錯し、ついに過去が現在に追いつくという、非常にスリリングな回でした。特に、ホヨンのキャラクターの複雑さと、その心の闇の深さには、改めて戦慄させられます。映画館で見せた突然の爆笑は、彼が抱えるトラウマと、それを必死に隠そうとする彼の精神がいかに危ういバランスの上にあるかを示しており、見ていて背筋が凍る思いでした。

また、ダナやスギョンがドンフンの本心を探ろうとする、友人たちの間の微妙な心理戦も、この作品の大きな魅力です。彼らは、決して一枚岩ではなく、それぞれが疑念や好奇心を抱えながら、危うい関係性を続けている。そのリアルな描写が、物語に緊張感を与えています。

そして、なんといってもラストのヒョンシクとの再会シーン。これは、これまでの物語の流れを根底から覆す、まさに衝撃的なクリフハンガーでした。ホヨンが必死に隠し、忘れようとしていた過去が、ついに復讐者として彼の前に姿を現したのです。この運命の再会が、ホヨンの築き上げた完璧な世界を、今後どのように破壊していくのか。次回の展開から、一瞬たりとも目が離せません。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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