【兄だったモノ】14話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 僧侶の頼豪は、「あれ」の正体を突き止めるため、霊視を行った。
  • 霊視した頼豪は、黒い影が聖を何度も刺し殺すという凄惨なビジョンを見て、消耗してしまう。
  • 頼豪は、「あれ」を祓うことはできないと判断する。
  • 彼は、「あれ」の正体はもはや「幽霊」ではなく、悪意そのものである「呪い」だと結論付けた。

【兄だったモノ】第14話をネタバレありでわかりやすく解説する

「あれ」は幽霊ではなく、「呪い」そのものである――。僧侶・頼豪から告げられた絶望的な事実に、鹿ノ子とカンナは言葉を失います。しかし、彼の霊視は、絶望の中にかすかな光と、新たな謎をもたらしていました。

霊視で「見えた」もの

断片的な記憶と「怒り」

霊視の消耗から回復した頼豪は、ふらつきながらも結果を報告します 。彼が見たものは、聖と兄・騎一郎の共通の記憶ばかりで、呪いの正体を特定する決定的な情報は得られませんでした 。 しかし、彼は二つの気になる映像を目撃していました。一つは、血まみれの聖を、兄が見下ろしているという不穏な光景 。 そしてもう一つ、映像は断片的で前後関係は不明ながらも、頼豪は「ただ お兄さんは怒っていた」「それだけは痛烈に感じました」と、呪いの根源に「怒り」の感情があることを突き止めます

サイサコ マサヨシとは誰か

さらに、頼豪はもう一つの重要な情報を得ていました。それは、制服姿の聖の映像と共に流れ込んできた、「サイサコ マサヨシ」という謎の人物の名前です 。 しかし、その名前にカンナも鹿ノ子も心当たりはありませんでした 。聖が大学進学で上京するまで広島にいたことを考えると 、彼の過去に何か秘密が隠されているのかもしれません。

僅かな希望を求めて、再び広島へ

兄の遺品に眠る手がかり

新たな謎が浮上し、調査が暗礁に乗り上げたかと思われたその時、鹿ノ子はある事実に気づきます。実家にあった兄の荷物が、すべて広島の聖の家へ送られていたことを 。 「だから 多分 広島に行ったら 何かわかると思う」 彼女は、兄の遺品の中に必ず手がかりが眠っていると確信し、自らの意思で広島へ行くことを決意するのでした

恋のキューピット

鹿ノ子のその強い心意気に、カンナは「よくぞ言ったわ青少年!」と快哉を叫びます 。 そして、「今回は特別に私が恋のキューピットになってあげる!」と、自らの連絡先を渡し、鹿ノ子の調査に協力することを約束します 。 鹿ノ子が自らに課した「賭け」の残機が残り9回であることを念押ししつつも 、彼女の背中を力強く押すのでした。

新幹線に乗り込む鹿ノ子。彼女の瞳には、恐怖や絶望の色はありません。 どんな小さなことでもいいから、手がかりを掴んでくる 。それがきっと、「中眞くんを救える希望になると思うから」 。 確かな希望を胸に、彼女は再び因縁の地、広島へと向かうのでした。

【兄だったモノ】14話を読んだ感想(ネタバレあり)

絶望的な状況が明かされた直後にも関わらず、希望に満ちた力強い一歩を踏み出す、素晴らしい回でした。 頼豪さんの霊視、結局何もわからなかったのか…と思いきや、「怒り」というキーワードと「サイサコ マサヨシ」という謎の名前、そして「血まみれの聖を見下ろす兄」という不穏なビジョン。謎が解決するどころか、さらに深まっていく展開にワクワクが止まりません。

そして何より、鹿ノ子ちゃんの成長が眩しかったです。これまでは恐怖に怯えたり、誰かに流されたりする場面もありましたが、今回は完全に自分の意志で「広島へ行く」と決断しました。その姿は、もう守られるだけの少女ではありません。自ら運命を切り開こうとする、一人の強い女性でした。 そんな鹿ノ子ちゃんを「恋のキューピット」として応援するカンナさんも最高です。二人の間に生まれた、奇妙で、でも確かな絆を感じて胸が熱くなりました。 最後の「希望になると思うから」という鹿ノ子ちゃんのモノローグ。この言葉を信じて、彼女が広島で何を見つけるのか、固唾を飲んで見守りたいと思います。

【兄だったモノ】14話のネタバレまとめ

  • 頼豪の霊視では呪いの正体は不明だったが、「兄の怒り」と「血まみれの聖を見下ろす兄」という不穏なビジョンが見えた。
  • 同時に、制服姿の聖と共に**「サイサコ マサヨシ」**という謎の人物名が浮かび上がる。
  • 鹿ノ子は兄の遺品に手がかりがあると確信し、自らの意志で広島へ向かうことを決意する。
  • カンナは鹿ノ子の決意を後押しし、「恋のキューピット」として協力することを約束する。
  • 鹿ノ子は、聖を救う「希望」を見つけるため、再び広島へと旅立った。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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