【兄だったモノ】15話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 僧侶・頼豪の霊視では呪いの正体は不明だったが、「兄の怒り」と「血まみれの聖を見下ろす兄」という不穏なビジョンが見えた。
- 同時に、制服姿の聖と共に**「サイサコ マサヨシ」**という謎の人物名が浮かび上がった。
- 鹿ノ子は兄の遺品に手がかりがあると確信し、自らの意志で広島へ向かうことを決意する。
- カンナは鹿ノ子の決意を後押しし、「恋のキューピット」として協力することを約束した。
【兄だったモノ】第15話をネタバレありでわかりやすく解説する
聖を救う「希望」を見つけるため、再び広島へ向かうことを決意した鹿ノ子。彼女のその旅路には、意外な人物が同行していました。呪いの謎を追う緊迫感と、仄かな恋心が交錯する、切ない道中が描かれます。
広島への道行き
予期せぬ同行者
鹿ノ子が乗り込んだ新幹線。その隣の席に座っていたのは、なんと聖本人でした 。 仕事明けで疲れている様子の彼は、カンナから「鹿ノ子ちゃんがどうしても会いたいってきかなくて…」と電話で言われ、一緒に帰ることになったと説明します 。どうやら、恋のキューピットを自称するカンナが、早速二人を繋ぐために一肌脱いだようです。
罪悪感と、無責任な喜び
隣で眠る聖の寝顔を見つめながら、鹿ノ子の心は複雑な感情に揺れていました。 呪いの正体はわからず、解決の糸口も見つからない。それなのに、好きな人と一緒にいるこの時間を「嬉しい」と思ってしまう、無責任な自分もいる 。 その罪悪感に、彼女は静かに苛まれるのでした。
唯一の鎖と、ひとつの試み
兄と聖を繋ぐもの
鹿ノ子の視線は、聖の指で鈍く光る指輪に注がれます 。それは、兄とお揃いの指輪 。 彼女は、葬式の時に親戚が話していたのを思い出します。母が頑として反対したため、兄と聖は養子縁組をすることができなかった、と 。 法律上、二人は「一切なんの関係もない」他人同士 。だからこそ、この指輪が二人を繋ぐ**「唯一の鎖なのだ」**と、鹿ノ子は痛感するのでした 。
「お兄ちゃん」だったら
4時間に及ぶ移動の末、二人は広島駅に到着します 。混雑する構内を見て、聖は「はぐれんようにせんとね」と、ごく自然に手を繋ぐことを提案しました 。 その瞬間、鹿ノ子の頭にある考えがよぎります。 スキンシップが多かった兄ならば、きっとこの状況で同じことをするはずだ 。 「『お兄ちゃん』だったら」「『この行動』は間違ってない」 彼女は、聖の行動を一つの基準として受け入れます。目の前にいるこの優しい男性は、果たして「聖」本人なのか、それとも兄の呪いがそうさせているのか。彼女は、その行動の一つ一つを、兄の記憶と照らし合わせるように、静かに見定めているのでした。
【兄だったモノ】15話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は戦闘や心霊現象こそありませんでしたが、鹿ノ子ちゃんの心の動きが丁寧に描かれていて、非常に引き込まれる回でした。 呪いの解決という重い使命を背負いながらも、好きな人と一緒にいられることに「嬉しい」と感じてしまう。その罪悪感と幸福感が入り混じった感情は、とても人間らしくて共感しました。彼女がただの聖女ではない、一人の恋する少女なのだということが伝わってきて、より一層応援したくなります。
そして、指輪のエピソードが切なかったですね。法的に認められなかった二人の関係を繋ぐ「唯一の鎖」。この重みが、聖さんが今も指輪を外せずにいる理由を物語っているようです。 最後の、手を繋ぐシーンも印象的でした。単なるラブコメ的な展開ではなく、鹿ノ子ちゃんがそれを「兄ならこうするはずだ」というフィルターを通して見ているのが、この作品ならではの残酷さであり、面白さだと感じます。彼女は、聖さんの優しさの中に、今も「兄だったモノ」の影を探しているのですね。この危うい関係が、広島でどう変化していくのか、目が離せません。
【兄だったモノ】15話のネタバレまとめ
- 鹿ノ子は、カンナの計らいで、広島まで聖と共に新幹線で移動することになる 。
- 鹿ノ子は、聖の隣で過ごす時間に幸せを感じつつも、事態が解決していないことに罪悪感を覚える 。
- 聖が身につけている指輪が、法的に結ばれなかった兄と彼を繋ぐ「唯一の鎖」であることが語られる 。
- 広島駅の混雑の中、聖に手を繋がれた鹿ノ子は、それを「兄らしい行動」だと判断し、彼の行動を観察し始める 。
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