【兄だったモノ】25話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 鹿ノ子は、広島で兄の日記を発見したことをカンナに報告した。
- 回想シーンで、鹿ノ子が泊まった夜、聖が久しぶりに穏やかな眠りにつけたことが描かれた。
- 鹿ノ子が帰った後、西迫が聖の家に押しかけた。
- 西迫は聖を激しく罵倒し、彼が「弱いふりをして相手を虜にし、飽きたら捨てる」ことで騎一郎を死に追いやったのだと非難した。
【兄だったモノ】第25話をネタバレありでわかりやすく解説する
西迫の突然の襲撃。暴力と罵声が支配する絶望的な状況の中、ついに「あれ」がその姿を現します。今回は、聖の封印された過去と、呪いの正体に繋がる重要な会話が描かれました。
聖の過去と、呪いの顕現
蟷螂と蝶の記憶
物語は、幼い聖の回想シーンから始まります。 庭で、蟷螂(かまきり)が蝶を捕食している光景を、なすすべもなく見つめる幼い聖。そこへ現れた叔父らしき男が、汗をかいている聖を気遣うふりをして、「おじさんと一緒に風呂入ろうかあ」と不気味に誘います。聖の過去に、性的虐待があったことを強く示唆する、痛ましい記憶でした。
暴力を振るう西迫
場面は現在に戻り、西迫が聖に暴力を振るっています。 「退けって言ったんじゃ」と抵抗する聖に対し、「反応悪いな」と嘲笑う西迫。聖が「騎一郎は…っ 違うって 言ってくれた…!」と叫ぶと、西迫は逆上し、さらに彼を組み伏せます。
「聖はお前のものじゃない」
西迫が聖に馬乗りになった、その瞬間。聖の背後から、あの黒い呪いの腕が伸び、西迫を弾き飛ばします。 そして、呪いははっきりと言葉を発しました。 「帰れ」「もう」「聖はお前のものじゃない」 その言葉に、西迫は目を見開きます。それはかつて、生前の騎一郎が自分に言い放った言葉と、全く同じだったからです。
呪いとの対話
西迫は、目の前の呪いが騎一郎であると確信し、「どこにおるん…!」と叫びます。しかし、恐怖に怯える聖には、その呪いの姿は見えていませんでした。 「そう」「お前は 見えていない」 呪いは、西迫を嘲笑うかのように語りかけます。そして、聖が自分の恋人であったことを認めた上で、「お前は駄目なのかあ」と彼を蔑むのでした。
呪いは続けます。他の人間、例えば騎一郎の妹である鹿ノ子には、自分の姿が見えている、と。 身内だからか、と問う西迫に対し、呪いは彼を「あの男にとっちゃあ その程度の人間だったってことかぁ」と、無価値な存在であるかのように切り捨てます。 呪いの正体は、やはり騎一郎なのでしょうか。そして、その目的とは。謎はさらに深まっていきます。
【兄だったモノ】25話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、息を呑むシーンの連続で、ページをめくる手が止まりませんでした。 冒頭の聖さんの過去。直接的な描写こそないものの、あの叔父の粘つくような視線と誘い方は、彼が幼い頃にどれだけ恐ろしい経験をしたかを物語っていて、胸が痛みました。彼が抱える「呪い」の根源は、このあたりにあるのかもしれません。
そして、呪いがついに聖さんを守る(?)ような形で顕現したシーン。西迫から聖さんを引き剥がし、「聖はお前のものじゃない」と言い放つ姿は、一瞬頼もしくも見えました。しかし、その行動原理は「守る」というより「所有する」という独占欲に近いもの。やはり、その本質は変わっていないようです。 生前の騎一郎と同じセリフを口にしたことで、呪いと騎一郎の同一性がほぼ確定しましたが、なぜ聖さん本人には見えないのか、なぜ鹿ノ子ちゃんや西迫には見えるのか。新たな謎が提示され、物語の奥深さを改めて感じました。西迫がただのチンピラではなく、呪いの謎を解くための重要なキーパーソンになったことにも注目です。
【兄だったモノ】25話のネタバレまとめ
- 回想シーンで、聖が幼い頃に親族の男性から性的虐待を受けていた可能性が示唆された。
- 現在の聖は、家に押しかけてきた西迫から激しい暴力を受ける。
- 聖の危機に、兄の姿をした呪いが顕現し、西迫を退ける。
- 呪いは、生前の騎一郎が西迫に言ったのと同じ「聖はお前のものじゃない」という言葉を口にする。
- 呪いは、聖には自分の姿が見えず、鹿ノ子のような特定の人物にしか見えないことを明かした。
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