【兄だったモノ】46話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 聖のホテルへ向かう道中、西迫は鹿ノ子に自らの過去を「独り言」として語り始めた。
- 彼は、聖と騎一郎が付き合い始めた後、聖の気を引くために、彼に日常的な暴力を振るっていたことを告白した。
- その後、聖そっくりに変装した編集者の犬上が一行の前に現れた。
- 犬上は、何の前触れもなく、背後から西迫を刃物で刺した。
【兄だったモノ】第46話をネタバレありでわかりやすく解説する
「最悪な展開だな」――。西迫の言葉通り、物語は最悪の事態へと突き進みます。聖への歪んだ愛情が暴走し、凶行に及んだ編集者・犬上。路地裏の惨劇を前に、鹿ノ子たちは極限の選択を迫られます。
狂気の献身
聖のために
背中を刺され、倒れ込む西迫。その傍らで、犬上は狂ったように歓喜の声を上げます。「見てくださいよ先生!」「悪人を刺してやった!」。 彼は、自らの行為を、聖を守るための英雄的な行いだと信じて疑っていませんでした。 「なんでそんなひどいことするん…?」と震える聖に、犬上は「あんたのために」と、歪んだ献身を叫ぶのでした。
僧侶・頼豪の冷静な判断
カンナが救急車を呼ぼうとしますが、それを止めたのは頼豪でした。 救急車を呼べば警察沙汰になり、作家である聖がスキャンダルに巻き込まれてしまう。そう判断した彼は、驚くべき提案をします。 「私の知り合いで 飲み屋街の連中を専門的に見る非合法の医者がいます」。 保険適用外、自己責任。常軌を逸した状況の中、頼豪の冷静な判断が、その場を支配しました。
それぞれの想い
頼豪の指示のもと、カンナと鹿ノ子は止血作業にあたります。 一方、当事者であるはずの西迫は、意識が朦朧としながらも、ショックで立ち尽くす聖のことだけを案じていました。彼は鹿ノ子に、聖の元へ行ってやるよう促します。 「安心しろ あいつに謝るまで死なねえよ」。 その言葉に、鹿ノ子は聖の元へと駆け寄るのでした。
【兄だったモノ】46話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、息もつけないほどの、緊迫感に満ちた回でした。犬上さんの狂気が、本当に恐ろしかったです。「先生のため」という大義名分のもと、何の躊躇もなく人を刺す。彼の聖さんへの愛情が、もはや正常なものではないことが、痛いほど伝わってきました。彼もまた、聖さんに関わって「おかしくなった」一人なのでしょう。
そんな極限状況の中で、頼豪さんの冷静さが際立っていましたね。「非合法の医者」に心当たりがあるあたり、彼がただの僧侶ではない、裏の世界にも通じている人物であることが窺えます。彼の存在が、この絶望的な状況における唯一の光明かもしれません。 そして、西迫さんの最後のセリフ。「あいつに謝るまで死なねえよ」。あれだけ聖さんを傷つけておきながら、その口から出たのが、謝罪の言葉だったことに、不覚にも胸を打たれました。彼の歪んだ愛情の根底には、やはり純粋な想いがあったのかもしれません。登場人物たちの業が深く絡み合う、見事な構成でした。
【兄だったモノ】46話のネタバレまとめ
- 西迫を刺した犬上は、自らの行為を「聖のため」だと信じ、狂気的な言動を見せる。
- 頼豪は、警察沙汰になることを避けるため、救急車ではなく「非合法の医者」を呼ぶことを提案し、その場を仕切る。
- 鹿ノ子とカンナが西迫の止血にあたる中、西迫は自らのことよりも、ショックを受けている聖の身を案じていた。
- 西迫は、「あいつに謝るまで死なない」と、聖への謝罪の念を口にした。
◁前の記事はこちらから

▷次の記事はこちらから



