【兄だったモノ】50話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 聖からの「一緒に逃げよう」という提案を受け入れた直後、聖は気を失って倒れてしまった。
- 行き場を失った鹿ノ子は、自らの実家である東雲家のマンションへ、聖を連れて帰る決断をした。
- 聖は、鹿ノ子の両親に拒絶された過去のトラウマから、その家に入ることをひどく怖がった。
- 鹿ノ子が兄の部屋のドアが開いていることに気づき、中を覗くと、そこにはいるはずのない母の姿があった。
【兄だったモノ】第50話をネタバレありでわかりやすく解説する
実家という最も危険な場所で、最悪の人物と鉢合わせてしまった鹿ノ子。彼女の帰還をきっかけに、東雲家に渦巻く狂気がついに牙を剥きます。そして、物語の根幹を揺るがす、鹿ノ子自身の秘密が明かされることになりました。
東雲家の狂気
母親の憎悪
物語は、病院で西迫と犬上が姿を消したことを知った、カンナと頼豪の場面から始まります。嫌な予感がする、とカンナが呟いたその時、東雲家では惨劇が繰り広げられていました。 「なんであんたが此処にいるのよ」。 母は、帰宅した娘を罵倒します。鹿ノ子が聖を連れてきたと知ると、その怒りはさらに燃え上がりました。彼女は鹿ノ子の頬を張り飛ばし、「いやらしい」と叫びます。 聖は、弱った体で「俺が連れ回したんです!」と鹿ノ子を庇いますが、母の憎悪は、今度は聖へと向けられました。
「人殺し」
「うるさい 人殺しっっ」。 母は聖を「人殺し」と呼び、息子を返せと泣き叫びます。そして、彼女は正気とは思えない、恐ろしい言葉を口にするのでした。 「なんで最初からその子にしなかったの」「殺すならいらない子にすればよかったじゃない」。 彼女にとって、鹿ノ子は「いらない子」。死んだ息子のためなら、娘が代わりに死ねばよかったと、本気で思っていたのです。
鹿ノ子の告白
「娘でもなんでもない」。 母の狂気に満ちた叫びを肯定するかのように、鹿ノ子は静かに、しかしはっきりと、自らの正体を明かします。 「本当は私 その人の言う通りです」「東雲鹿ノ子じゃないんです」。
東雲、という苗字は、この家に来てから与えられたもの。 私の本当の名前は――。
「北角鹿ノ子(きたかど かのこ)」 「父の不義理で造られた 東雲騎一郎の腹違いの妹です」。 彼女は、父が外に作った子供であり、兄・騎一郎とは母親が違う、異母兄妹だったのでした。
【兄だったモノ】50話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、あまりにも衝撃的な事実が立て続けに明かされ、読んでいて頭が真っ白になりました。 お母さんの狂気は、もはや悲劇の母親という同情の余地を完全に超えていましたね。「いらない子」という言葉の刃は、あまりにも鋭く、重い。鹿ノ子ちゃんが、これまでどれだけ凄惨な環境で生きてきたのか、想像を絶します。
そして、鹿ノ子ちゃんの正体。彼女が、お父さんの不倫相手の子供だったとは…。これまでの全てのピースが、この一つの事実によって、恐ろしい形に繋がってしまいました。 母が鹿ノ子を憎む理由、父が彼女に無関心だった理由、そして、兄・騎一郎が「家を出たら鹿ノ子が殺される」と怯えていた理由。すべての元凶は、この歪んだ家族関係にあったのです。 「離れ小島のロンサム・ジョージ」というタイトルは、この家族の中で孤立し、誰にも愛されずに生きてきた鹿ノ子ちゃん自身のことを指していたのですね。あまりにも悲しい真実に、言葉を失いました。
【兄だったモノ】50話のネタバレまとめ
- 病院から西迫と犬上の二人が姿を消した。
- 鹿ノ子の母親は、帰宅した彼女と、一緒にいた聖に対して激しい憎悪をぶつける。
- 母親は聖を「人殺し」と罵り、「騎一郎の代わりに鹿ノ子が死ねばよかった」という趣旨の恐ろしい言葉を口にした。
- その言葉を受け、鹿ノ子は自らの秘密を告白する。
- 彼女の本当の名前は北角鹿ノ子(きたかど かのこ)であり、父の不倫によって生まれた、騎一郎の異母妹だった。
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