【君が僕らを悪魔と呼んだ頃】13話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【君が僕らを悪魔と呼んだ頃】第13話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、一ノ瀬明里との歪で純粋な「ゲーム」の記憶を取り戻した悠介。彼は、明里が廃校舎で自分を待っていると確信し、会澤と共に再びあの惨劇の舞台へと向かいました。第13話では、明里が悠介に仕掛けた本当の「ゲーム」の目的が明らかになり、二人はついに彼女が眠る場所へとたどり着きます。

黒猫ユースケが示す場所

死体は近くに隠されている

廃校舎の教室に戻った悠介は、冷静に状況を分析します。血痕がこれだけ残っている以上、犯人が高校生である自分なら、死体を遠くまで運ぶことは不可能。死体は必ずこの近くに隠されているはずだと、彼は結論付けます。そして、悠介の脳裏には、あの夜に見た一匹の黒猫の姿が浮かんでいました。

御守りが繋ぐ過去と現在

悠介の読み通り、教室にはあの時の黒猫が現れます。その猫の首には、鈴の代わりに一つの御守りが付けられていました。会澤が明里の写真からその存在に気づいていた一方、悠介はそれが自分が初めて明里に贈ったプレゼントであったことを思い出します。この御守りが、二人を明里の元へと導く、唯一の道しるべとなるのです。

被害者が仕掛けた、本当の「ゲーム」

目的は「抹殺」ではなく「罪悪感」

悠介の記憶は、さらに深く、明里との「ゲーム」の核心へと迫ります。悠介は、自分を憎んでいるはずの明里に、なぜ襲ってこないのかと挑発します。それに対し、明里は静かに、しかし力強く、このゲームの本当の目的を告げるのです。

「あなたを抹殺したって何の意味もないじゃない」「私の目的はただ一つ あなたのその真っ黒な心に どんなに小さくてもいい 罪悪感という楔を一本打ち込むコト」

彼女の目的は、復讐ではありませんでした。それは、悪魔と呼ばれた少年の心に、人間らしい「罪の意識」を芽生えさせるという、あまりにも健気で、壮絶な戦いだったのです。

「お花畑に私を葬って」という最後の願い

そして明里は、もし自分が死んでしまった時のことを語ります。もし、悠介が罪を悔い改めず、このゲームを続けるというのなら、一つだけお願いがある、と。「最期ぐらい女の子らしく死にたいから 一面のお花畑に私を葬って」。この悲しい願いが、現在の悠介にとって、彼女の居場所を示す最後のヒントとなりました。

荒れ果てた花壇に眠るもの

彼女との「再会」への期待と不安

悠介と会澤は、廃校舎の隅にある、荒れ果てた花壇の前に立ちます。ここが、明里が眠る場所でした。会澤は、「死後1年ならまだ腐りかけでも面影は残している」と、残酷な事実を淡々と告げます。悠介は、せめて安らかな顔で彼女と再会したいと願いながら、震える手で土を掘り起こし始めます。

掘り起こされた衝撃の真実

やがて、スコップが硬い何かに当たります。ついに明里の亡骸が見つかった。そう思った瞬間、悠介の表情は安堵から驚愕、そして恐怖へと変わります。彼が土の中から見つけ出したものは、予想とは全く異なる、衝撃的な「何か」でした。

まとめ【君が僕らを悪魔と呼んだ頃】13話を読んだ感想(ネタバレあり)

第13話は、一ノ瀬明里というキャラクターの、人間としての強さと深さに、ただただ心を打たれる回でした。彼女が悠介に仕掛けたゲームの目的が、復讐ではなく「罪悪感の楔を打ち込むこと」だったと明かされた瞬間、この物語のテーマ性が一気に深まったように感じます。彼女は、自分を地獄に突き落とした相手を憎むのではなく、その心に人間性を取り戻させようと戦っていたのです。

そんな彼女の悲しい願いを道しるべに、ついに悠介は彼女の亡骸が眠る場所へとたどり着きました。しかし、ラストで悠介が掘り当てたものと、彼の恐怖に満ちた表情は、我々の予想をまたしても裏切ります。この花壇に埋められていたのは、一体何だったのか。一ノ瀬明里の死の真相は、さらに深い闇の中へと続いていきます。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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