【君が僕らを悪魔と呼んだ頃】16話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【君が僕らを悪魔と呼んだ頃】第16話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、自らの過去と向き合い、真実を追い求めることを決意した悠介。第16話では、日常に戻った彼が、一ノ瀬明里の行方を探すために新たな作戦に打って出ます。しかし、その先に待っていたのは、予想だにしない人物との再会でした。物語は、再び最初の復讐者との対峙へと回帰していきます。

悪夢から覚めた「日常」と、残された心の傷

夏休みの計画と、失われた恋

舞台は、悠介たちが通う高校の教室に戻ります。友人たちは、間近に迫った夏休みを前に、「一夏で大人計画」と称してどうやって童貞を卒業するか、といった他愛のない話で盛り上がっていました。その輪の中心にいる悠介ですが、彼の心はもはや、そんな日常から遠く離れてしまっています。友人から、別れた環への未練をからかわれても、彼はどこか上の空です。

過去の言葉と、決意の裏側

悠介の脳裏には、会澤の「女なんて弱みを握って脅せば誰だって股開く」という言葉が蘇ります。それは、彼が向き合わなければならない、過去の自分の姿そのものでした。友人たちの前に、髪を短く切った環が現れます。友人たちは「ショートも似合ってんぞ」と声をかけますが、悠介は彼女と目を合わせることができません。彼は、明里の真相を探るという、新たな決意を胸に秘めていました。

一ノ瀬明里を捜すための新たな「鍵」

行き詰まった捜査と、黒猫のユースケ

廃校舎での一件から2ヶ月が経過しても、悠介は明里に繋がる新たな記憶や手がかりを何も得られずにいました。謎の男の死体は、彼の記憶を呼び覚ますきっかけにはなりましたが、明里の行方を知るための直接的な糸口にはならなかったのです。今の彼に残された唯一の繋がりは、明里が飼っていた黒猫の「ユースケ」だけでした。

猫の手も借りたい苦肉の策

進展のない状況を打破するため、悠介は一つの作戦を思いつきます。それは、黒猫のユースケを「迷い猫」としてネットの掲示板に掲載し、それを見た明里の関係者が連絡してくるのを待つという、まさに「猫の手も借りたい」苦肉の策でした。彼は、どんなに小さな情報でもいいから、明里に繋がる餌に誰かが食いついてくれることを願っていたのです。

仕掛けた罠にかかった、最初の復讐者

待ち時間に蘇る呪いの言葉

悠介は、連絡してきた人物との待ち合わせ場所であるファストフード店で、一人待っていました。彼の脳裏には、この地獄の始まりを告げた最初の復讐者、シュウの言葉が響きます。「未来永劫 過去に復讐され続ける」。その呪いのような言葉は、今もなお彼を縛り付けていました。

「よォ、元気にしてたか?」

すると、彼の前に一人の男が現れます。それは、彼が仕掛けた罠に、全く予想していなかった形でかかった人物でした。

「よォ 元気にしてたか? 悠介」

そこに立っていたのは、他の誰でもない、シュウだったのです。悠介の物語を地獄へと突き落とした最初の復讐者との、突然の再会でした。

まとめ【君が僕らを悪魔と呼んだ頃】16話を読んだ感想(ネタバレあり)

第16話は、激しい展開が続いた後の、静かながらも非常に重要な回だったと感じます。友人たちとの日常風景が描かれることで、悠介がもはや元いた場所には戻れない存在になってしまったことが、より一層際立っていました。彼の孤独と、それでも真実を追い求めようとする決意がひしひしと伝わってきます。

また、迷い猫の掲示板を使うという作戦は、行き詰まった状況を打開するための、高校生らしいリアルな発想で面白いと思いました。そして、その罠にかかったのが、まさかのシュウであったというラストの展開には、思わず声が出ました。

なぜ、彼がこの掲示板を見つけたのか。彼は明里と何か関係があるのか。それとも、ただ悠介への復讐を続けるために現れたのか。物語は、原点である「最初の復讐者」との再会によって、再び予測不可能な方向へと舵を切りました。二人の再会が、この膠着した物語に何をもたらすのか、次回の展開が非常に楽しみです。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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