【君の横顔を見ていた】ネタバレ完全版｜誰とくっつく？あらすじや結末を考察してみる

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この記事を読んでいるあなたは、

「『きみの横顔を見ていた』の結末はどうなるの？」
「朝霧くんの本当の気持ちや光ちゃんとの関係性が気になる！」
「各巻のネタバレを詳しく知って、早く物語の核心に触れたい！」

そんな風に思っているのではないでしょうか。わかります、4人の高校生が織りなす切なくて甘酸っぱい恋模様には、本当に胸が締め付けられますよね。続きが気になって仕方がない、その気持ち、多くの恋愛漫画を読み込んできた私にも痛いほど理解できます。

特にこの「きみの横顔を見ていた」は、単なる恋愛模様だけでなく、登場人物たちの繊細な心理描写や成長が丁寧に描かれており、私自身、連載当初から深く魅了され、何度も読み返して考察を重ねてきました。

この記事では、そんなあなたの知りたい気持ちに応えるために、物語のあらすじや魅力的な登場人物たちの紹介はもちろんのこと、各巻の重要な展開や、皆さんが特に気になっているであろう核心部分のネタバレ情報まで、心を込めて詳しく解説していきます。長年少女漫画を分析してきた視点から、作品の魅力を余すところなくお伝えできると自負しております。

この記事を読むメリットとして、作品全体の流れや重要なポイント、今後の展開の可能性などを深く理解できる点が挙げられます。読み終える頃には、作品への理解度が格段に上がっていることでしょう。ただし、デメリットとして、物語の核心に触れるネタバレ情報が多く含まれています。そのため、ご自身でページをめくるドキドキ感を最大限に楽しみたい方や、結末はまだ知りたくないという方は、読む際に少し注意が必要かもしれません。

それでも「内容を早く知りたい！」という強い思いを持つあなたのために、情報を整理し、分かりやすくまとめました。さあ、一緒にこの甘酸っぱい青春物語の世界を、より深く探求していきましょう。

【君の横顔を見ていた】ネタバレの前に概要を紹介

どんな話？あらすじをわかりやすく解説

この物語は、高校を舞台にした、切なくて甘酸っぱい青春ラブストーリーです。主な登場人物は、ごく普通の女の子、彼女の親友である美少女、クラスの人気者の男の子、そして学年一のモテ男子の4人。ポイントは、この4人がそれぞれ別の人に片思いをしている、ということです。

なぜ多くの読者の心を掴むかというと、登場人物たちの想いが複雑に絡み合っているからです。例えば、主人公の女の子・光（ひかり）は、クラスメイトの大谷（おおたに）くんのことが好きになります。しかし、大谷くんが想いを寄せているのは、光の親友である麻里（まり）ちゃんなのです。さらに、その麻里ちゃんは別の人物、吹奏楽部の顧問である松平先生に憧れを抱いています。このように、気持ちが一方通行で、なかなかうまくいかない恋愛模様が描かれています。

物語は、光、大谷くん、麻里ちゃん、そしてもう一人の主要人物である朝霧（あさぎり）くん、それぞれの視点から進んでいきます。そのため、一人ひとりの揺れ動く気持ちや、相手を想う切なさが丁寧に伝わってきます。「もし自分がこの立場だったら…」と考えさせられる場面も多いでしょう。友情と恋の間で悩んだり、自分に自信が持てなかったり、誰かを応援したい気持ちと自分の気持ちの間で揺れたり…。誰もが経験するかもしれない、青春時代のリアルな感情が詰まったお話といえます。

まだ読んでいない方にとっては、4人の高校生の関係がどうなっていくのか、誰の恋が実るのか、あるいは実らないのか、ドキドキしながら読み進められる点が大きな魅力です。

どんな世界観や設定？この作品の見どころは？

この作品の世界観は、とても身近に感じられる「現代の日本の普通の高校」が舞台です。特別な魔法が出てきたり、SF的な要素があったりするわけではありません。登場人物たちが通う学校のクラスや部活動、帰り道など、多くの人が「自分の学生時代にもあったかも」と思えるような日常の風景の中で物語は進みます。

この作品の一番の見どころは、そうした日常の中で描かれる、登場人物たちの「リアルな感情」の描写にあります。片思いの相手を目で追ってしまう切ない気持ち、親友との関係を大切にしたいと思う心、自分の見た目や性格に対するコンプレックス（悩み）、好きな人にうまく気持ちを伝えられないもどかしさなどが、とても丁寧に描かれています。読んでいると、「わかる！」「自分もこんな気持ちになったことある！」と共感できる部分がたくさん見つかるはずです。

また、物語が特定の主人公一人だけでなく、光、大谷、麻里、朝霧という主要な「4人の視点」から交互に進んでいく点も大きな魅力です。同じ出来事でも、立場や想いが違うと、まったく違うように見えたり感じたりすることがありますよね。この作品では、それぞれのキャラクターの内面が深く掘り下げられるため、「大谷くんはこう思っていたんだ」「麻里ちゃんは実はこんなことを考えていたのか」といった発見があり、物語をより深く理解できます。誰か一人を応援するというより、登場人物全員の幸せを願いたくなるかもしれません。

さらに、いちのへ瑠美先生の描く「透明感のある美しい絵」も見逃せません。キャラクターたちの繊細な表情の変化や、光の表現などがとても綺麗で、物語の切なさや甘酸っぱさを一層引き立てています。

注意点として挙げるなら、日常の中の心の動きを丁寧に描いている分、大きな事件が次々と起こるような派手なストーリー展開を期待していると、少しゆっくりに感じるかもしれません。しかし、その丁寧さこそが、この作品の最大の魅力であり、登場人物たちの心情にじっくりと寄り添える理由なのです。

登場人物を紹介

「きみの横顔を見ていた」には、魅力的なキャラクターがたくさん登場します。ここでは、物語の中心となる主な登場人物たちを紹介しましょう。

森 光（もり ひかり）

この物語の主人公の一人で、ごく普通の高校1年生の女の子です。吹奏楽部でホルンを担当しています。自分の容姿（特に一重まぶた）に少し自信が持てないけれど、とても友達思いで優しい心の持ち主。親友の麻里ちゃんのことになると、一生懸命になります。クラスメイトの大谷くんのことが気になっていますが、なかなか素直になれません。読者からは、その不器用さやひたむきさを応援したくなるキャラクターとして人気があります。

大谷 慎太郎（おおたに しんたろう）

光と同じクラスにいる、明るくて元気な男の子。野球部に所属しており、クラスのムードメーカー的な存在です。誰にでも優しく、少しお調子者な一面もありますが、憎めない性格をしています。光の親友である麻里ちゃんに一目惚れしてしまい、彼女にどう近づけば良いか悩んでいます。光に恋愛相談を持ちかけることも。彼の真っ直ぐな気持ちがどうなるのか、注目が集まります。

高橋 麻里（たかはし まり）

光の一番の親友で、ウェーブのかかった髪が印象的な人見知り美少女です。見た目はとても可愛いのですが、極度の人見知りのため、親しい人以外とはなかなか話すことができません。光には心を開いており、「ぴぃちゃん」と呼んでいます。実は、吹奏楽部の顧問である松平先生に密かな憧れを抱いています。彼女の内気な恋心がどのように描かれるのかも見どころの一つです。

朝霧 ひかる（あさぎり ひかる）

大谷くんの友人で、学校内で「学年一のモテ男子」と噂されるほどのイケメンです。クールで少しミステリアスな雰囲気を持ち、何を考えているのか掴みにくいところがあります。勉強も運動も得意な完璧男子に見えますが、彼もまた誰かに片思いをしている様子。物語が進むと、彼が光のことを特別な目で見ていることが明らかになっていきます。普段の軽やかな態度とのギャップが魅力的なキャラクターです。

松平先生（まつだいら せんせい）

光や麻里が所属する吹奏楽部の顧問で、国語の先生でもあります。落ち着いた雰囲気を持つ大人の男性で、生徒たちを見守る存在です。麻里ちゃんからは特別な目で見られていますが、先生はあくまで教師としての立場を崩しません。過去に音楽活動で挫折した経験があるらしく、彼の背景も物語に深みを与えています。

【君の横顔を見ていた】ネタバレ７選！

ネタバレ① 主要キャラ4人の片思いの矢印

「きみの横顔を見ていた」という物語の根幹をなす、最も重要なネタバレが、主要な高校生4人の恋愛感情の向き、つまり「恋の矢印」です。この作品の切なさや面白さは、この関係性が基本となっています。

結論から言うと、物語の中心となる4人の高校生、光（ひかり）、大谷（おおたに）、麻里（まり）、朝霧（あさぎり）は、それぞれが見事に別々の相手に一方通行の片思いをしている状況からスタートします。

具体的に説明しましょう。 まず、主人公の一人である森光ちゃんは、クラスの人気者である大谷慎太郎くんのことが好きです。彼の明るさや優しさに惹かれていきます。

しかし、その大谷くんの視線の先にいるのは、光ちゃんの親友である美少女、高橋麻里ちゃん。大谷くんは麻里ちゃんに一目惚れしており、どうにかして仲良くなりたいと考えています。

ところが、当の麻里ちゃんは、大谷くんからの好意には気づかず（あるいは気づいていても）、吹奏楽部の顧問である松平先生に憧れの気持ちを抱いています。年上の先生に対する、淡く切ない恋心です。

そして、最後に登場するのが学年一のモテ男子、朝霧ひかるくん。彼は、なんと主人公の森光ちゃんのことを気になり始め、やがて特別な感情を抱くようになります。

このように、 「光 → 大谷 → 麻里 → 松平先生」という一方通行の矢印に加えて、「朝霧 → 光」という矢印が存在し、4人の気持ちが複雑に絡み合っているのです。誰もが自分の想う相手からは想われていない、という切ない状況が、この物語のドラマの出発点となっています。この関係性が今後どう変化していくのかが、最大の読みどころの一つと言えるでしょう。

ネタバレ② 朝霧ひかるが森光に告白する

「きみの横顔を見ていた」の物語の中で、読者が特に「えっ！」と驚き、そしてキュンとする大きな見せ場の一つが、朝霧ひかる（あさぎり ひかる）が森光（もり ひかり）に自分の好意を伝えるシーンです。これは、4人の関係性を大きく動かすターニングポイントとなります。

これまで、朝霧くんはクールで少しミステリアスな存在として描かれていました。学年一のモテ男子でありながら、本気で誰かを好きになる様子はあまり見せていませんでした。しかし、物語が進むにつれて、彼は光の真っ直ぐさや一生懸命な姿に強く惹かれていく様子が描かれます。

そしてついに、3巻の終わりから4巻にかけての重要な場面で、朝霧くんは光に対して、非常にストレートな言葉で告白します。そのセリフは「好きだからな！」。普段の彼からは想像しにくいような、飾らない、真剣な気持ちが込められた一言です。この告白は、読者にとっても、そして何より告白された光本人にとっても、大きな衝撃となりました。

この朝霧くんからの突然の告白は、いくつかの点で重要です。 一つは、それまで大谷くんへの片思いを続けていた光にとって、新たな選択肢が現れたことを意味します。自分を真っ直ぐに見てくれる存在が現れたことで、光の心は大きく揺れ動きます。 もう一つは、朝霧くん自身の変化です。これまで本心を見せなかった彼が、勇気を出して気持ちを伝えたことで、彼のキャラクターの深みが増し、物語に新たな緊張感をもたらしました。

この告白によって、光と朝霧くんの関係はもちろん、光が大谷くんに抱く気持ちや、それを見守る周囲の関係性にも変化が生まれていきます。4人の複雑な片思いが、新たな段階へと進むきっかけとなる、見逃せない名シーンと言えるでしょう。

ネタバレ③ 朝霧ひかるの隠された過去と心の傷

いつもクールで、周りからは完璧なイケメンとして見られている朝霧ひかるくん。しかし、彼のその飄々とした態度の裏には、知られざる過去と、それが原因で負った心の傷が存在します。この事実は、物語の早い段階（1巻の後半）で明かされ、彼のキャラクターを深く理解する上で非常に重要なポイントとなります。

朝霧くんは、実は中学時代、飛び込み競技の有望な選手でした。彼は才能に恵まれ、厳しい練習を重ね、大きな大会で見事に優勝を果たします。普通なら、家族や周りからたくさんの祝福を受けるはずですよね。

しかし、彼にとって一番認めてほしかったであろう母親は、彼のその努力や成果を全く評価してくれませんでした。優勝という最高の結果を出しても、母親からの温かい言葉や承認を得られなかったのです。この出来事が、彼の心に深い傷を残しました。「頑張っても認められない」という経験は、彼が人と深く関わることを避けたり、本心をなかなか見せないような性格を形成する一因になったと考えられます。

この過去を知ると、彼が時折見せる寂しげな表情や、どこか達観したような態度、そして彼が森光ちゃんに惹かれていく理由の一端が見えてきます。 例えば、光ちゃんが吹奏楽部で一生懸命ホルンを練習する姿。そのひたむきさや、純粋に努力する姿に、朝霧くんはかつての自分を重ねたり、あるいは自分が得られなかった「認められること」への憧れのようなものを感じたりしているのかもしれません。

彼が光ちゃんに向ける真剣な眼差しや、時に見せる優しさは、この過去の経験と無関係ではないでしょう。ただのモテ男子ではない、彼の内面の複雑さや人間味を感じさせる、重要な背景設定となっています。

ネタバレ④ 松平先生の過去と音楽への挫折経験

物語の中で、生徒たちの恋愛模様を静かに見守る大人として登場する松平先生。彼は国語教師であり、光や麻里が所属する吹奏楽部の顧問でもあります。そんな落ち着いた雰囲気の松平先生ですが、実は過去に音楽の道で大きな挫折を経験しているという背景が、物語の2巻あたりで描かれます。

この過去の経験は、現在の松平先生の言動や、生徒たち（特に麻里ちゃん）への接し方に影響を与えていると考えられます。かつて自分自身が情熱を傾け、そして夢破れた音楽の世界。だからこそ、吹奏楽部で一生懸命に活動する生徒たちの姿を、単なる顧問としてだけでなく、特別な感情を持って見守っているのかもしれません。

例えば、麻里ちゃんが音楽に対して見せる純粋な熱意や、先生自身に向けられる真っ直ぐな憧れの気持ち。これらに心を動かされる瞬間がありながらも、松平先生は常に教師としての冷静な立場を保とうとします。麻里ちゃんが勇気を出して差し出した手作りのクッキーを、あえて受け取らないといった行動は、生徒との間に一線を引こうとする彼の意志の表れであり、同時に過去の経験からくる複雑な心境や葛藤が隠されているとも読み取れます。

この「音楽への挫折」という過去は、松平先生を単なる「生徒に人気の先生」というだけでなく、悩みや痛みを経験した一人の人間として描くための重要な設定です。彼の過去を知ることで、麻里ちゃんとの微妙な距離感や、吹奏楽部の指導にかける思いなどがより深く理解できるようになり、物語全体に大人の視点からの奥行きを与えています。

ネタバレ⑤ 高橋麻里の松平先生へのアプローチと先生の反応

物語の中で、高橋麻里ちゃんが抱く松平先生への淡い恋心は、読者の心を掴む切ない要素の一つです。普段は極度の人見知りである麻里ちゃんですが、憧れの先生に対しては、自分なりに勇気を出して行動を起こそうとします。しかし、それに対する松平先生の反応は、教師としての立場を崩さない、というものです。

この二人の関係性を象徴するエピソードが、物語の4巻あたりで描かれます。麻里ちゃんは、先生への気持ちを形にしようと、一生懸命に手作りのクッキーを作ります。そして、大きな勇気を出して、それを先生に渡そうと試みるのです。内気な彼女にとって、これはとても大きな一歩であり、読者も「頑張れ！」と応援したくなる場面でしょう。

しかし、松平先生は、麻里ちゃんの純粋な気持ちを受け止めつつも、そのクッキーを個人的なプレゼントとして受け取ることはしませんでした。彼は、麻里ちゃんの好意に気づいていながらも、あくまで「教師と生徒」という関係性を大切にし、それ以上の特別な関係に進むことを避けるような態度を示します。これは、先生自身の過去の経験や、教育者としての責任感からくる行動と考えられます。

先生のこの反応は、麻里ちゃんにとっては悲しい出来事であったかもしれません。ですが、これをきっかけに、彼女は先生への気持ちが「恋」というよりも「憧れ」に近いものだと、自分の中で少しずつ整理をつけていくようになります。

この麻里ちゃんのアプローチと、それに対する松平先生の慎重な反応は、簡単には結ばれない関係性の切なさや、青春時代特有の甘酸っぱさを感じさせる、非常に印象的なシーンです。先生の態度は、麻里ちゃんを傷つけないように配慮しながらも、プロフェッショナルとしての境界線を守る、大人の対応とも言えるでしょう。この二人の微妙な距離感が、物語に深みを与えています。

ネタバレ⑥ 大谷慎太郎の気持ちの変化（麻里から光へ？）

物語のスタート時点では、明るいムードメーカーの大谷慎太郎くんの心は、完全に高橋麻里ちゃんに向いていました。「天使みたいだ！」と彼女に夢中で、親友である森光ちゃんの協力も得ながら、なんとか麻里ちゃんと仲良くなろうと奮闘します。しかし、物語が進むにつれて、大谷くんの気持ちに変化の兆しが見え始めます。それは、友情で結ばれているはずの光ちゃんのことを、単なる友達以上に意識し始めているかもしれない、という描写です。

この変化は、4巻あたりから少しずつ描かれています。最初は、大谷くん自身も自分の気持ちの変化に気づいていないかもしれません。しかし、読者から見ると、「あれ？」と思うようなシーンが増えてきます。

例えば、いつも自分のことを応援してくれたり、そばで支えてくれたりする光ちゃんの存在の大切さに、無意識のうちに気づき始めているような描写があります。落ち込んでいる光ちゃんを自然と励ましたり、心配したりする彼の姿は、以前の「麻里ちゃん一筋」だった頃とは少し違って見えます。また、朝霧くんが光ちゃんに好意を持っていることを知った時に、動揺したり、複雑な表情を見せたりする場面も見られます。これは、彼の中で光ちゃんの存在が、ただの友達ではなくなってきている証拠かもしれません。

もちろん、大谷くんが麻里ちゃんへの気持ちを完全に捨てたわけではありません。しかし、彼の心の中で、光ちゃんの存在感が確実に増していることは、物語の展開から読み取れます。彼が最終的にどちらを選ぶのか、あるいは選べずに揺れ動き続けるのかは、今後の大きな注目ポイントです。

この大谷くんの気持ちの変化は、もともと複雑だった4人の関係性を、さらに予測不可能なものにしていきます。光ちゃんを巡って、大谷くんと朝霧くんの間でライバル関係のようなものが生まれる可能性も出てきました。彼の心の動きが、今後の物語にどのような影響を与えていくのか、目が離せない展開となっています。

ネタバレ⑦ 朝霧ひかるが光の演奏に涙するシーン

「きみの横顔を見ていた」の物語の中でも、特に読者の心を打つ名場面として挙げられるのが、普段は感情をあまり表に出さない朝霧ひかるくんが、森光ちゃんのホルン演奏を聴いて涙を流すシーンです。これは3巻で描かれ、彼の内面や光ちゃんへの想いの深さを象徴する、非常に重要な場面と言えます。

文化祭か何かの発表の場だったでしょうか、光ちゃんは吹奏楽部の一員として、一生懸命に練習してきたホルンを演奏します。その姿を、朝霧くんは客席かどこかから静かに見守っていました。そして、光ちゃんが奏でる音色や、真剣な表情、楽しそうな様子に触れた瞬間、彼の瞳からは予期せず涙が溢れ出すのです。

いつもクールで、どこか達観しているような朝霧くんが涙を見せるというのは、非常にインパクトがあります。この涙には、いくつかの意味が込められていると考えられます。 一つは、光ちゃんのひたむきな努力や、音楽に対する純粋な気持ちに対するストレートな感動でしょう。 もう一つは、より深い意味合いとして、彼の過去の経験が関係している可能性があります。かつて飛び込み競技でどんなに頑張っても母親に認めてもらえなかった彼にとって、光ちゃんが自分の好きなことに打ち込み、輝いている姿は、彼の凍っていた心を溶かし、癒しを与えるものだったのかもしれません。頑張ることの素晴らしさや、誰かに認められることとは関係なく好きなことに情熱を傾けることの尊さを、光ちゃんの姿を通して感じ取ったのではないでしょうか。

この涙は、朝霧くんが光ちゃんに対して抱いている感情が、単なる興味や好意を超えた、もっと深く、温かいものであることを示しています。彼の心が光ちゃんによって大きく動かされ、人間的な感情を取り戻していく過程を描いた、感動的なシーンです。読者にとっても、朝霧くんの意外な一面や純粋さに触れることができ、彼のキャラクターがより一層魅力的に感じられる瞬間となっています。

【君の横顔を見ていた】ネタバレを含む感想など

なぜ人気？読者の評価と感想をまとめてみた

「きみの横顔を見ていた」は、多くの漫画ファン、特に少女漫画好きの間で高い人気を集めています。SNSなどでも「#きみ横顔」といったハッシュタグで感想が活発に共有されており、その人気の理由を探るために、読者の評価や感想をまとめてみました。

この作品が多くの人に愛される理由は、大きく分けて三つあると考えられます。

一つ目は、「共感できるリアルな設定と心理描写」です。 舞台はごく普通の高校で、登場人物たちが抱える悩み、例えば自分の容姿へのコンプレックス、友達との関係、そして何より「片思い」の経験が、非常にリアルに描かれています。「キラキラしすぎた少女漫画は苦手だけど、これは現実的で入り込める」「自分の学生時代を思い出した」といった声が多く聞かれます。特に、好きな人が自分の友達を好きだったり、気持ちを伝えられなかったりする片思いの切なさや甘酸っぱさの描写が秀逸で、「胸が締め付けられる」「読んでいてキュンとする」という感想が多数寄せられています。登場人物それぞれの視点から物語が描かれるため、感情移入しやすい点も人気の秘密です。

二つ目は、「魅力的なキャラクターたち」です。 主人公の光ちゃんをはじめ、大谷くん、麻里ちゃん、朝霧くん、そして松平先生など、登場人物それぞれに個性があり、読者は誰かしらを応援したくなります。「登場人物が良い子ばかりで安心して読める」という意見も。中でも、普段はクールだけど光ちゃんには一途な朝霧くんや、落ち着いた大人の魅力を持つ松平先生は特に人気が高く、「朝霧くんカッコいい！」「先生推し！」といった熱いコメントが目立ちます。彼らが抱える過去や葛藤を知ることで、キャラクターへの愛着がさらに深まるようです。

三つ目は、「透明感のある美しい作画」です。 いちのへ瑠美先生の描く、繊細で綺麗なイラストも人気の大きな要因です。「絵がとにかく好き」「キャラクターがみんな可愛い、かっこいい」といった声は非常に多いです。人物の表情が豊かで、心の動きが伝わってくるだけでなく、背景や光の描写も美しく、「透明感があって素敵」「音楽が聞こえてきそう」と、作品の世界観をより魅力的にしている点が高く評価されています。

もちろん、中には「展開が少しゆっくり感じる」「男性キャラの区別がつきにくい」といった声も少数ながら存在します。しかし、全体としては、リアルな青春の感情を丁寧に描いたストーリー、応援したくなるキャラクターたち、そして美しい作画という三拍子が揃っていることが、「きみの横顔を見ていた」が多くの読者の心を掴み、高い評価を得ている理由だと言えるでしょう。「早く続きが読みたい！」という声が多いことからも、その人気ぶりがうかがえますね。

何巻までありますか？最新刊は？

「きみの横顔を見ていた」が面白いと感じて、続きが気になっている方も多いでしょう。ここでは、現在（2025年4月時点）で単行本（コミックス）が何巻まで発売されているか、そして最新刊の内容や今後の発売予定についてお伝えします。

この作品は、講談社の『別冊フレンド』という雑誌で連載が続いており、単行本も順次発売されています。現在確認できる情報では、単行本は4巻まで発売されています。雑誌での連載は続いているため、物語自体はまだ完結しておらず、今後も新しい巻が発売されることが期待されます。

最新刊はどんな内容？

現時点で最新刊となる4巻では、物語がさらに大きく動き出します。 前の巻（3巻）の終わりで、朝霧くんが光ちゃんに「好きだからな！」とストレートに告白したのを受け、4巻ではその告白に対する光ちゃんの戸惑いや心の揺れが描かれます。

また、大谷くんからの「森さんの好きなひとって朝ちゃんなんでしょ？」という言葉に光ちゃんが落ち込む場面や、近づいてくる野球部の大会応援に向けて、光、大谷くん、麻里ちゃん、朝霧くんの4人の関係性が新たな段階に入る様子が描かれています。まさに「4人の恋の2周目」といった感じで、それぞれの想いがより複雑に絡み合い、友情と恋の間で揺れ動く様子が読者の胸を締め付けます。朝霧くんの告白が、4人の関係にどんな影響を与えていくのか、目が離せない展開となっています。

今後の巻の発売予定は？

ファンとして一番気になるのは、次の巻、5巻の発売日ですよね。 以前の情報では2025年の早い時期の発売が予想されていましたが、2025年4月19日現在、まだ正式な発売日は発表されていないようです（もし書店などで見かけた場合は、そちらの情報が最新です）。

しかし、前述の通り『別冊フレンド』での連載は続いているため、5巻以降も発売される可能性は非常に高いです。新しい情報が入り次第、講談社の公式サイトや『別冊フレンド』の誌面、または各種オンライン書店などで告知されると思われますので、楽しみに待ちましょう。

「君の横顔を見ていた」ネタバレを含む作品ポイントまとめ

• 本作は4人の高校生による一方通行の片思いを描く青春群像劇である
• 舞台は現代日本の普通の高校で、リアルな日常と感情を描写
• 主人公の一人、森光は大谷に片思いするホルン担当の吹奏楽部員
• 明るい人気者・大谷慎太郎は光の親友である麻里に好意を抱く
• 人見知りな美少女・高橋麻里は顧問の松平先生に憧憬の念を持つ
• 学年一のモテ男子・朝霧ひかるは主人公の光に強く惹かれる
• 物語の転換点として朝霧が光に「好きだからな！」と告白する
• 朝霧は中学時代の飛び込み競技と母親に関する心の傷を抱える
• 顧問の松平先生も過去に音楽の道での挫折経験を持つ
• 麻里の先生へのアプローチは教師の立場から明確には応えられない
• 大谷の心の中で光の存在感が徐々に増していく描写がある
• 朝霧が光のひたむきなホルン演奏に心を打たれ涙する場面がある
• 登場人物の繊細な心理描写と共感性の高さが人気の理由である
• 魅力的なキャラクター設定と透明感のある美しい作画も評価が高い
• 単行本は4巻まで刊行済みで、雑誌『別冊フレンド』にて連載継続中

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コマさん（koma）

野生のライトノベル作家

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社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》