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【問題な王子様】14話ネタバレ完全版

ずっちー

【問題な王子様】14話をネタバレありで解説する

ビョルン王子によって、多くの人々が見守る美術展の会場へと連れ出されたエルナ。彼女の心は恐怖と混乱でいっぱいでした。第14話では、このぎこちない「絵画鑑賞」の顛末と、それを見守る周囲の人々の様々な思惑、そしてエルナのささやかな抵抗が描かれます。

利用されるエルナとビョルンの計算

ビョルン王子は、エルナの腕をしっかりと取り、まるで恋人をエスコートするかのように振る舞いながら、展示室を巡り始めます。しかし、その態度はどこまでも計算高く、周囲の注目を集め、特に元妻であるグレディス王女に見せつけるかのような意図が明らかでした。「利用されてやった分だけ利用できる」と考えるビョルンにとって、エルナは格好の道具に過ぎなかったのかもしれません。

一方のエルナは、なすすべもなく彼に従うしかありませんでした。彼女の頭の中では、「一体なぜこんなことに」「どうすればこの場から逃げられるのか」という思いが渦巻いていましたが、王子の威圧感と周囲の視線に、声も出せない状態でした。それでもエルナは、時折ビョルンを見上げ、その真意を探ろうとしますが、彼の表情からは何も読み取ることができません。

ようやく最後の展示室にたどり着いた時、エルナは震える声で「お先にお帰りください」と告げ、彼から離れようとします。その毅然とした態度に、ビョルンは内心驚きつつも、彼女が舞踏会での自分の「ミス」をこれで帳消しにしようとしている、あるいは自分を見逃してくれるかのように振る舞っていると解釈するのでした。

エルナの抵抗とビョルンの衝撃的な行動

ビョルンが「これで、合理的な取引をしたことになる」とエルナを納得させようとしたその時、エルナは静かに「いいえ」と反論します。そして、自分も王宮の舞踏会で王子に大変迷惑をかけたので、今日のことでそのミスを挽回できたと思う、と皮肉とも本心ともつかない言葉を口にするのです。気が弱く怯えてばかりに見えたエルナの、予想外の反撃でした。

「気が弱くてブルブルしているのに、自分の言いたいことははっきり言う。実はこういう部類が猛獣だ」とエルナを再評価するビョルン。彼は、この辺でエルナを手放すつもりでしたが、彼女の露骨な安堵の表情を見ると、再び意地悪な心が顔を出します。ビョルンは、レースの手袋をはめたエルナの小さな手を不意に掴むと、その甲に恭しくキスをするという衝撃的な行動に出るのです。周囲の人々は息をのみ、エルナは顔を真っ赤にして硬直します。そしてビョルンは、「また会える日を楽しみにしています」と甘い言葉を囁き、エルナをその場に残して悠々と去っていくのでした。

王室の関心と友人たちの困惑

この一連の出来事を遠巻きに見ていた国王夫妻とルイーゼ王女は、ビョルンの行動と、彼が関心を示したエルナ・ハルディという女性に強い興味を抱きます。特に王妃は、「あの娘について一度調べてみなければならない」と決意を新たにするのでした。

一方、美術展での一件を終えて社交クラブに戻ったビョルンに対し、賭け仲間であるペーターたちは「何を話したのか」「また会うことにしたのか」と矢継ぎ早に質問します。しかし、ビョルンは「自分の手札に関心を持つな」と彼らを煙に巻き、エルナとの間に何があったのか、その本心を明らかにしません。ただ、エルナが美術展の庭で必死に探していた「パーベル」という赤毛の画家の名前は、彼の記憶に深く刻まれることになったのでした。

第14話は、エルナがビョルンに利用され、社交界の好奇の目に晒されながらも、ささやかな抵抗を見せる姿と、そんなエルナにビョルンが新たな興味を抱き始める様子を描いています。王室もエルナの存在に注目し始め、彼女の運命はますます予測不可能な方向へと動き出します。ビョルンが拾ったハンカチと、エルナの手の甲に残されたキスの感触は、今後の二人の関係にどのような影響を与えていくのでしょうか。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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