【問題な王子様】39話ネタバレ完全版

【問題な王子様】39話をネタバレありで解説する
エルナの失踪は、シュベリンの社交界と王室に静かな波紋を広げ始めていました。そして、その波紋の中心には、常にビョルン王子の存在がありました。第39話では、エルナ失踪事件の捜査状況と、この事態を収拾するための「一番完璧な解決方法」が王室によって模索される様子が描かれます。
エルナ失踪の波紋と警察の捜査
バーデン男爵夫人の悲痛な訴えにより、シュベリン警察はエルナ・ハルディの失踪事件として正式な捜査を開始します。ハルディ子爵家は、「娘は病気療養のため田舎へ帰った」などと取り繕おうとしますが、男爵夫人の証言や周囲の状況から、エルナが自らの意思で家を出た、あるいは何らかの事件に巻き込まれた可能性が浮上します。
警察の捜査が進むにつれ、エルナがハルディ子爵から虐待に近い扱いを受けていたことや、彼女の周囲に多くの求婚者がいたこと、そして何よりも、ビョルン王子が彼女に特別な関心を示していたという事実が明らかになっていきます。この事態に、警察局長は顔面蒼白。王室を巻き込む一大スキャンダルに発展することを恐れた彼は、すぐさま国王フィリップ3世の元へ報告に上がります。
国王の苦悩とビョルンへの詰問
エルナ・ハルディの失踪と、そこに長男ビョルンが関与している可能性を知らされた国王フィリップ3世の心中は、怒りと絶望でいっぱいでした。「王室の毒キノコ」とまで呼ばれる息子の新たな問題行動に、国王は深いため息をつきます。彼はビョルンを王宮へ呼び出し、エルナの失踪について厳しく問い詰めます。「ハルディ家の令嬢が姿を消したと聞いたが、まさかお前が関わっているのではあるまいな? 正直に申せ!」
ビョルンは、父である国王の剣幕にも臆することなく、落ち着いた態度で「行方不明ではありません。彼女は私と一緒におります」と衝撃の事実を告白します。そして、「それなりの事情があって、しばらく助けているだけです。すぐに解決する予定ですので、ご心配には及びません」と続けるのでした。その言葉に、国王と、同席していた王妃イザベルは唖然とするしかありませんでした。
王室が下す「一番完璧な解決方法」とは?
ビョルンがエルナを自身のタウンハウスに「保護」しているという事実は、国王夫妻にとって新たな悩みの種となりました。たとえエルナがハルディ子爵から逃れるためだったとしても、未婚の男女が一つ屋根の下で過ごしているという事実は、それ自体が大きなスキャンダルです。このままでは、王室の体面は失墜し、ビョルンの立場もさらに危うくなるでしょう。
国王と王妃は、この事態を収拾するための「一番完璧な解決方法」について頭を悩ませます。そして、王妃イザベルは、以前エルナと直接会って話をした時のことを思い出していました。エルナの純粋さ、誠実さ、そして彼女が置かれている過酷な状況。王妃は、エルナがビョルンにとって、そして王室にとって、決して悪い影響を与える存在ではないと感じ始めていたのかもしれません。そして、彼女は国王にある提案をします。それは、ビョルン・デナイスタとエルナ・ハルディを結婚させるという、あまりにも大胆なものでした。
この結婚が、スキャンダルを収め、ビョルンを安定させ、そしてエルナを不幸な境遇から救い出すための「一番完璧な解決方法」となり得るのか。国王は、王妃の言葉と、ビョルンのエルナに対する(まだ本人も自覚していないかもしれない)特別な感情を考慮し、苦渋の決断を下そうとしていました。
第39話は、エルナの失踪事件が王室を揺るがす大きな問題へと発展し、その解決策としてビョルンとエルナの「結婚」という選択肢が浮上するという、まさに目が離せない展開となりました。エルナ自身の意思はどこにあるのか。そして、ビョルンはこの提案を受け入れるのか。物語は、登場人物たちの運命を大きく左右する重大な局面へと向かっていきます。
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