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この記事を読んでいるあなたは、
「『夜に聞かせて』の詳しいネタバレが知りたい」
「結局、未耶は春高と由良、どっちとくっつくの?」
「登場人物たちの気持ちや関係性がどう変化していくのか気になる」
といったことを考えているのではないでしょうか。そうですよね、読み進めると結末だけでなく、途中の複雑な展開も気になって仕方ありません。特に最終的に主人公が誰と結ばれるのかは、この物語の一番知りたい核心部分だと思います。そして、4人の想いが交錯する様子は、それぞれの気持ちの変化を詳しく追いたくなりますよね。
ご安心ください。この記事では、実際に『夜に聞かせて』全3巻を最後まで読み込み、登場人物たちの繊細な心理描写や関係性の変化を丁寧に分析した筆者が、あなたの疑問に答えていきます。これまでに様々な恋愛漫画の解説記事を執筆してきた視点も交えながら、物語の結末、つまり未耶が最終的に誰とくっつくのかという点について、明確に解説します。さらに、そこに至るまでの各巻のあらすじや重要な展開、登場人物たちの紹介、そして作品が持つ独特の世界観についても触れていきます。
この記事を読むメリットは、『夜に聞かせて』の結末や物語の全体像、登場人物たちの関係性を深く理解できる点です。しかしながら、デメリットとして、物語の核心に触れるネタバレを多く含んでいるため、ご自身で結末を知る楽しみが減ってしまう可能性があることをご了承ください。もし、それでも結末や物語の詳細を知りたいという場合は、ぜひこのまま読み進めてください。
- 最終的に主人公の未耶が由良と結ばれること
- 物語の始まりから結末までの詳しいネタバレあらすじ
- 主要登場人物4人の関係性がどのように変化したか
- 作品が全3巻で完結していること
目次 [表示]
【夜に聞かせて】ネタバレの前に概要を紹介

- どんな話?あらすじをわかりやすく解説
- どんな世界観や設定?
- 登場人物を紹介
どんな話?あらすじをわかりやすく解説
漫画『夜に聞かせて』は、高校生の男女4人、未耶(みや)・春高(はるたか)・愛音(いとね)・由良(ゆら)を中心に展開される、甘酸っぱさだけではない、少し複雑で切ない恋愛と友情の物語です。
物語は、主人公の未耶がクラスメイトの春高に特別な気持ちを抱き始めたところから動き出します。未耶は少し空気が読めないところがあり、クラスで少し浮き気味な女の子です。ある出来事をきっかけに、優しい春高のことが気になり始めました。しかし、未耶の友人である愛音が春高に告白し、二人は付き合うことになってしまいます。春高は「断る理由がなかったから」という理由で愛音と付き合い始めたのですが、未耶はショックを受けます。
そんな未耶に、今度は春高の友人である由良が近づき、告白してきます。未耶は由良と付き合うことになりますが、春高への想いを断ち切れません。実は、この関係の裏では、愛音が「春高の気持ちが未耶に向いているのでは?」と疑い、春高を強く束縛し始めていました。さらに由良も、春高に対して複雑な感情を抱えており、「春高が欲しがるものを先に手に入れる」という歪んだ思いから未耶に近づいていたのです。
このように、4人の想いや嫉妬、隠された意図が絡み合い、友情関係はどんどんこじれていきます。単なるキラキラした青春物語ではなく、時には人間の少し暗い部分や、思い通りにいかないもどかしさも描かれているのが特徴と言えるでしょう。
物語が進むにつれて、未耶は由良の本心を知りますが、彼を許し、関係をやり直そうと決意します。その後、春高と愛音は破局。未耶は壊れかけた愛音との関係を修復しようと試み、本音でぶつかり合うことで二人は仲直りを果たします。
そして、春高からも改めて好意を伝えられますが、最終的に未耶は、ずっとそばで悩みを聞き、支えてくれていた由良を選びます。最初は春高に惹かれていた未耶が、様々な出来事を経て由良への愛情を育んでいく心の変化が丁寧に描かれています。卒業式の日、未耶と由良が幸せそうにしている姿を、愛音は少し羨ましく思いながらも、自分の未来へ歩き出すところで物語は幕を閉じます。
どんな世界観や設定?
『夜に聞かせて』の世界観は、現代の日本の高校を舞台にした、非常にリアルな人間関係を描いています。特別な魔法やファンタジー要素は一切なく、登場人物たちもごく普通の高校生です。学校の教室、放課後の帰り道、遊園地といった、誰もが想像しやすい日常的な場所で物語は進みます。
この作品の設定で特徴的なのは、単なる爽やかな青春物語にとどまらない点です。高校生という多感な時期特有の、狭い人間関係の中で生まれる複雑な感情、例えば、好きな人が友達と付き合ってしまった時の嫉妬、自分の気持ちをうまく伝えられないもどかしさ、友達に対する劣等感、そして時には相手を陥れようとする少し暗い気持ちまで、綺麗事を抜きにして生々しく描かれていることが挙げられます。
登場人物たちが抱える家庭環境(例えば、由良が春高に対して抱く複雑な感情の背景にある家庭の事情など)も、彼らの性格や行動に影響を与える設定として描かれています。これにより、キャラクターたちの行動に深みが増し、読者はなぜ彼らがそのような行動をとるのかを考えさせられます。
このように言うと、少し重たい話に聞こえるかもしれません。実際、読者レビューの中には「高校生版昼メロ」「サスペンスのよう」といった感想も見られます。しかし、それは高校生のリアルな感情の揺れ動きや、人間関係の難しさを丁寧に描いているからこその評価と言えるでしょう。キラキラした理想の恋愛だけでなく、うまくいかないことや、間違えてしまうこと、そういった青春のほろ苦さや複雑さも含めて、深く共感できる世界観が構築されています。
登場人物を紹介
『夜に聞かせて』の物語を彩る、主な4人の登場人物を紹介します。それぞれの個性や関係性が、物語を複雑で魅力的なものにしています。
八代 未耶(やしろ みや)
本作の主人公である女子高校生です。少し周りの空気を読むのが苦手で、クラスでは控えめな存在。ふとしたきっかけで好きになった春高への片思いから、彼女の高校生活は大きく動き出します。最初は少し流されやすい部分もありますが、困難な状況の中でもがきながら、自分の気持ちや友達との関係に真剣に向き合い、成長していく姿が描かれます。優しさゆえに悩むことも多いですが、芯の強さも見せるキャラクターです。
壱島 春高(いちしま はるたか)
未耶のクラスメイトで、爽やかな雰囲気を持つ男子生徒です。未耶が最初に心を惹かれる相手となります。誰にでも優しい性格ですが、それが時に優柔不断さや無神経さとして表れてしまうことも。愛音からの告白を「断る理由がない」と受け入れてしまい、結果的に未耶や由良との関係を複雑にするきっかけを作ってしまいます。物語を通して、彼自身も恋愛の難しさに直面します。
小出 愛音(こいで いとね)
未耶の友人であり、クラスメイトの女子生徒。明るく積極的な面があり、春高に自ら告白して恋人になります。しかし、春高の心が未耶に向いているのではないかと感じ始めると、強い嫉妬心から彼を束縛するなど、感情的な行動が目立つようになります。物語の中盤では関係をこじらせる原因の一端を担いますが、未耶との本音のぶつかり合いを経て、最終的には自分を見つめ直し、前向きに歩き出すキャラクターです。
渋谷 由良(しぶや ゆら)
春高の友人であり、クラスメイトの男子生徒。王子様のような雰囲気を持っていますが、実は春高に対して複雑な劣等感や対抗心を抱えています。当初はその気持ちから、「春高が欲しがるものを奪う」ために未耶に近づき、告白します。計算高いように見えますが、家庭環境に起因する彼の繊細な内面も描かれます。未耶に本当の気持ちを見抜かれ、そして許されたことをきっかけに、本気で未耶に惹かれ、彼女を支える存在へと変化していきます。
【夜に聞かせて】ネタバレ7選!

- ネタバレ①:未耶の最初の恋は実らず、春高は愛音と付き合う
- ネタバレ②:由良が未耶に近づいたのは春高への対抗心が理由だった
- ネタバレ③:愛音は嫉妬から春高への束縛を強めていく
- ネタバレ④:様々なすれ違いの末、春高と愛音は別れる
- ネタバレ⑤:春高も未耶に想いを告げるが、未耶はその気持ちに応えない
- ネタバレ⑥:誰とくっつくの?最終的に未耶は最初に好きだった春高ではなく、由良を選ぶ
- ネタバレ⑦:こじれた未耶と愛音の友情は、本音でぶつかり合うことで修復される
ネタバレ①:未耶の最初の恋は実らず、春高は愛音と付き合う
物語は、主人公の未耶がクラスメイトの春高に惹かれるところから始まりますが、残念ながら未耶の最初の恋は実りません。未耶が春高への気持ちを自覚し、距離を縮めようとしていた矢先に、未耶の友人である愛音が春高に告白します。そして、春高はその告白を受け入れ、愛音と付き合うことになるのです。
この展開のポイントは、春高が愛音のことを強く好きになって付き合ったわけではない、という点にあります。春高は愛音に告白された際、「特に断る理由がなかったから」という理由でOKしました。彼自身、まだ「好き」という感情がよく分かっておらず、これから愛音のことを知っていけばいい、という少し受け身な姿勢だったのです。
これを知った未耶は、「もし自分が先に告白していたら結果は違ったのだろうか」と考え、深く傷つきます。好きになった相手が、自分の友人、しかも積極的な好意からではなく、曖昧な理由で付き合い始めてしまったという事実は、未耶にとって大きなショックでした。
この出来事が、未耶、春高、愛音、そして後に登場する由良の4人の関係性を複雑にしていく、物語の最初の大きなターニングポイントとなっています。
ネタバレ②:由良が未耶に近づいたのは春高への対抗心が理由だった
春高への恋に破れた未耶の前に現れ、優しく告白してきた由良。未耶は彼の言葉を受け入れ、付き合い始めますが、実は由良が未耶に近づいたのには、純粋な好意だけではない別の理由がありました。それは、彼の親友であるはずの春高に対する、根深い対抗心や劣等感からくるものだったのです。
由良は、春高に対して複雑な感情を抱えていました。幼い頃に父親を亡くし、経済的にも春高の家庭ほど恵まれていなかった由良は、春高からの悪気のない優しさ(例えば、使わなくなったものを譲ってもらうなど)を、「憐れまれている」「対等ではない」と感じてしまっていたのです。この経験から、「春高が欲しがっているものを、自分が先に手に入れてやりたい」という歪んだ考えを持つようになっていました。
由良は、未耶が春高のことを好きだという事実に気づいていました。そこで、春高へのあてつけとして、また、春高が手に入れようとしている(ように見えた)未耶を先に奪うという目的で、意図的に未耶に近づき、告白したのでした。
この由良の隠された動機は、物語が進むにつれて明らかになります。そして、この事実を知った未耶がどう反応するのか、また、由良自身の気持ちがどう変化していくのかが、今後の展開の重要なポイントとなっていきます。最初は不純な動機だった由良の行動が、結果的に4人の関係をさらにかき乱し、そして変化させていくことになります。
ネタバレ③:愛音は嫉妬から春高への束縛を強めていく
積極的にアプローチして春高と付き合うことになった愛音ですが、二人の関係は次第に穏やかでない方向へと進んでいきます。その原因は、愛音が抱くようになった強い嫉妬心と、そこからくる春高への過剰な束縛です。
愛音は、恋人である春高の心が、実は友人である未耶に向いているのではないかと疑い始めます。春高と未耶が親しげに話している様子や、春高の何気ない行動(例えば、未耶が描いた絵をスマホの待ち受けにしているなど)から、「自分は本当に愛されているのだろうか」という不安が募っていくのです。
その不安を振り払うかのように、愛音は春高を自分に繋ぎ止めようと、異常とも言える束縛行動をとるようになります。具体的には、夜遅くまで電話を繋ぎ続けたり、連絡が少しでも途絶えると大量のメッセージを送ったり、常に春高の行動を把握しようとしたりします。周りの友人から見ても「怖い」と感じるほど、愛音の行動はエスカレートしていきます。
愛音自身、「こうしないと春高がどこかへ行ってしまう」という強い不安と恐怖心に駆られてこのような行動に出ているのですが、この過度な束縛は春高を精神的に追い詰め、二人の関係を悪化させる大きな原因となります。最初は純粋な好意から始まったはずの愛音の恋が、嫉妬と不安によって歪んでいってしまう様子が描かれています。
ネタバレ④:様々なすれ違いの末、春高と愛音は別れる
物語の序盤でカップルとなった春高と愛音ですが、二人の関係は長続きせず、様々な感情のすれ違いが原因で最終的に破局を迎えます。付き合い始めた当初の新鮮な雰囲気は次第に薄れ、お互いにとって苦しい時間が増えていきました。
別れに至る最大の原因は、やはり愛音による春高への過剰な束縛です。前述の通り、愛音は春高の心が未耶にあるのではないかという不安と嫉妬から、彼の行動を厳しく制限し、常に連絡を取りたがるなど、精神的に追い詰めるような行動を繰り返しました。春高はこの息苦しい状況に耐えきれなくなっていきます。
また、春高自身も、愛音と付き合っている間に、未耶に対する特別な気持ちを自覚し始めていました。その気持ちが、無意識のうちに態度に出てしまい、愛音の不安をさらにかき立ててしまうという悪循環も生まれていました。
このように、愛音の行き過ぎた束縛と、春高の心変わりという二つの大きな問題が積み重なり、二人の間の溝は決定的なものとなります。そして、物語が2巻に進む頃、夏休みの間に二人は別れることになったのです。この別れは、4人の関係に新たな変化をもたらし、特に精神的に不安定になった愛音と、彼女を心配する未耶の関係にも大きな影響を与えていくことになります。
ネタバレ⑤:春高も未耶に想いを告げるが、未耶はその気持ちに応えない
物語が進み、愛音との関係に終止符を打った春高は、自身の本当の気持ちに向き合い、改めて未耶に対して好意を伝え、告白する場面が訪れます。かつて未耶が想いを寄せていた相手からの告白であり、物語の展開によっては大きな転換点になりそうな出来事です。
しかし、この時、未耶は春高の気持ちに応えることはしませんでした。春高が告白した時点で、未耶の心の中には、別の人物への特別な感情が芽生えていたからです。
未耶は、春高への最初の淡い恋心とは別に、様々な出来事を一緒に経験する中で、常に自分のそばにいて悩みを聞き、時には不器用ながらも支えてくれた由良に対して、友情以上の「愛しさ」を感じるようになっていました。由良が抱えていた複雑な事情を知り、それでも彼と向き合う中で、未耶の中で由良の存在はかけがえのないものへと変化していたのです。
そのため、未耶は春高からの告白に対して、感謝の気持ちは持ちつつも、恋愛として応えることはできないと判断します。かつて好きだった相手からの告白を断るという未耶のこの選択は、彼女自身の成長を示すと同時に、物語の最終的な結末、つまり誰と誰が結ばれるのかを決定づける重要な決断となります。
ネタバレ⑥:誰とくっつくの?最終的に未耶は最初に好きだった春高ではなく、由良を選ぶ
この物語の最も重要な結末として、主人公の未耶は、最終的に由良を選び、二人は恋人として結ばれます。最初に心を奪われた相手である春高からの告白もありましたが、未耶はそれに応えず、紆余曲折を経て関係を深めた由良と共に歩むことを決意します。
この選択に至る背景には、未耶の心の成長と変化があります。当初、未耶は春高に対して憧れに近い感情を抱いていました。しかし、物語を通して様々な困難や人間関係のもつれに直面する中で、常に自分のそばにいて、親身になって悩みを聞き、時には不器用ながらも支え続けてくれた由良の存在が、未耶の中で次第に大きくなっていきました。
由良が抱える複雑な過去や、当初の不純な動機を知った上で、それでも彼を理解し、許した経験を通して、二人の間には特別な絆が生まれます。未耶は、困難な時期を共に乗り越え、自分の弱さも受け止めてくれる由良に対して、単なる友情や同情ではない、確かな愛情を感じるようになったのです。
そのため、春高から想いを告げられた際も、未耶の決意は揺らぎませんでした。少女漫画の王道パターンとして「最初に好きになった相手と結ばれる」ことが多い中で、困難を共に乗り越えた相手を選ぶというこの結末は、一部の読者にとっては意外かもしれませんが、未耶が自分自身の気持ちに正直に向き合った結果と言えるでしょう。物語のラスト、卒業式の場面では、未耶と由良が幸せそうに寄り添う姿が描かれています。
ネタバレ⑦:こじれた未耶と愛音の友情は、本音でぶつかり合うことで修復される
物語の中で、未耶と愛音の友情は、春高を巡る恋愛感情のもつれから、一時期かなり険悪な状態になります。お互いに気まずさを感じ、愛音は嫉妬心から未耶に対して意地悪な態度を取るなど、友人関係には大きな亀裂が入ってしまいました。
しかし、この壊れかけた友情は、最終的に修復されます。きっかけは、春高と別れて精神的に不安定になってしまった愛音の姿を見た未耶が、「彼女をこのまま放っておけない」と決意し、勇気を出して行動を起こしたことです。
未耶は、由良と春高にも協力してもらい、4人で遊園地へ行く機会を設けます。そして、その遊園地で、未耶と愛音は、これまでお互いに溜め込んでいた不満や本音を、涙ながらに激しくぶつけ合います。遠慮したり、取り繕ったりするのではなく、正直な気持ちをさらけ出してぶつかり合ったことで、二人の間にあった誤解やわだかまりが解けていったのです。
この本音の対話を経て、未耶と愛音は和解し、以前のような、あるいはそれ以上に強い絆で結ばれた友人関係を取り戻すことができました。その後は、一緒に遊んだり、お互いの恋愛について話したりする場面も見られます。この出来事は、愛音が精神的に立ち直り、自分自身を見つめ直して成長する上でも、非常に重要なターニングポイントとなりました。恋愛でこじれた友情も、正直に向き合うことで乗り越えられるということが描かれています。
【夜に聞かせて】ネタバレを含む感想など

- なぜ人気?読者の評価と感想をまとめてみた
- 何巻までありますか?最新刊は?
- を読み終えたあなたにおすすめの作品3選を紹介
なぜ人気?読者の評価と感想をまとめてみた
漫画『夜に聞かせて』は多くの読者の関心を集めていますが、その人気の理由はどこにあるのでしょうか。寄せられた読者の評価や感想を見てみると、いくつかの特徴的なポイントが浮かび上がってきます。
まず、多くの読者が評価しているのは、登場人物たちのリアルな感情描写です。キラキラした理想的な青春だけでなく、高校生が抱えがちな嫉妬、劣等感、見栄、そして時には意地悪な気持ちや間違いまで、綺麗事を抜きにして描かれている点に「共感できる」「人間の暗い部分を描くのが上手い」といった感想が見られます。若いうちの恋愛の複雑さや、うまくいかないもどかしさが正直に描かれていると感じる読者が多いようです。
次に、先の読めないストーリー展開も魅力の一つとして挙げられています。誰が誰を本当に好きなのか、登場人物たちの隠された思惑は何なのか、関係性がどう変化していくのか、ハラハラドキドキしながら読み進められる点が評価されています。「サスペンスのようだ」という感想もあり、単なる恋愛物語ではない深みを感じさせるようです。
特に、物語の結末、主人公の未耶が最終的に誰を選ぶのかについては、「予想外だった」「定石を無視していて良かった」と、王道とは異なる展開を肯定的に捉える声が多く見られました。この意外性が、読後感に強い印象を残しているのかもしれません。
また、中河友里先生の描く綺麗な絵柄に惹かれるという声も少なくありません。物語の持つ繊細さや、時には切ない雰囲気を、美しい絵が見事に表現していると感じる読者もいるでしょう。
一方で、評価が分かれる点も存在します。そのリアルさゆえに、登場人物たちの行動や考え方に「共感できない」「誰も好きになれない」と感じる読者もいます。また、物語の持つ「重さ」や「ドロドロとした雰囲気」が苦手だという意見や、「展開が少し強引に感じる」「キャラクターの気持ちの変化についていけない」といった感想も見られました。
このように、『夜に聞かせて』は、リアルで複雑な人間ドラマや、予想を裏切る展開を好む読者にとっては非常に魅力的な作品と言えます。しかし、登場人物への感情移入のしやすさや、爽やかで分かりやすいストーリーを求める読者にとっては、少し好みが分かれるかもしれません。読む人によって様々な感想を抱かせる、深みのある作品であることは間違いないでしょう。
物語は完結してるの?何巻までありますか?
漫画『夜に聞かせて』は、全3巻で物語が完結しています。現在発売されている最新刊は第3巻であり、これが最終巻となります。
最新刊はどんな内容?
最新刊であり最終巻でもある第3巻では、物語がいよいよクライマックスを迎えます。春高からの告白に対して未耶が出した答え、そして、こじれてしまった愛音との関係を修復するために未耶がとった行動(なんと4人で遊園地へ行くことに!)などが描かれています。それぞれの登場人物が抱える複雑な想いや本音がぶつかり合い、未耶が最終的に誰を選ぶのか、4人の関係がどのような結末を迎えるのかが、しっかりと描かれています。まさに「圧巻の完結巻」とされています。
今後の巻の発売予定は?
前述の通り、『夜に聞かせて』は全3巻をもって完結している作品です。そのため、第4巻以降の続刊が発売される予定はありません。物語の結末まできちんと描かれているので、安心して最後まで読むことができます。
『夜に聞かせて』ネタバレまとめ:最終的に誰とくっつく?
- 『夜に聞かせて』は高校生4人の複雑な恋愛と友情を描く物語である
- 舞台は現代日本の高校で、リアルな感情描写が特徴だ
- 主人公の未耶は最初にクラスメイトの春高に恋をする
- しかし春高は「断る理由がない」という理由で未耶の友人・愛音と付き合う
- 春高の友人・由良は未耶に接近するが、当初の動機は春高への対抗心であった
- 愛音は春高への嫉妬心から、彼を過剰に束縛し始める
- 関係が悪化し、春高と愛音は最終的に破局する
- 由良は複雑な家庭環境から春高に対し劣等感を抱いていた
- 未耶は由良の過去や本心を知った上で彼を受け入れ、二人の絆は深まる
- 春高も後に未耶へ告白するが、その時には未耶の気持ちは由良へ移っていた
- 最終的に未耶は、困難な時期に自分を支え続けた由良を選ぶ
- 恋愛でこじれた未耶と愛音の友情は、本音でぶつかり合うことで修復される
- リアルな感情描写や予想を裏切る展開が読者から評価されている
- 一方で、登場人物への共感の難しさや物語の重さを指摘する声もある
- 本作は全3巻で完結しており、続刊の予定はない