復習モノ

【大富豪の親に手を出すな】25話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 現場に駆け付けた次男は、母と父を守るため、梨沙たちを力で制圧しました。
  • 梨沙と弘樹は、自分たちが被害者であるかのように隼人に嘘の報告をするという愚行に及びます。
  • 隼人は「お前に任せる」と弘樹に一任したかに見えましたが、その直後、救急車で運ばれる母らしき姿を目撃。全ての真実が繋がったかのように思われました。

【大富豪の親にこれを出すな】第25話をネタバレありでわかりやすく解説する

息子の目の前で明かされる母の受難。これですべての悪行が白日の下に晒され、裁きが下される。誰もがそう確信したはずでした。しかし、物語はまたしても読者の予想を裏切り、すれ違い続けた母子の運命は、一本の電話によって、ついに本当の意味で交差しようとしていました。

すれ違う現実と隼人の誤解

前回、隼人が目撃した救急車。しかし、それは母親とは全く関係のない車両でした。結局、彼は長崎で両親に何が起こったのか、その真相を知らないまま東京へと帰ってきてしまったのです。

場面は東京。隼人は、もうすぐ長崎から帰宅するであろう母のことを、穏やかな気持ちで考えていました。

「そろそろ母さんが戻る頃かな。来週が母さんの誕生日、出張前に欲しいものでも聞いておくか」

愛する母が、旅行中に地獄のような目に遭っていたとは夢にも思わず、彼は母の携帯へと電話をかけます。その声は、どこまでも優しく、穏やかなものでした。

病室での対話、母の深い配慮

その頃、雅子は長崎の病院のベッドで、傷ついた体を休めていました。長男からの着信に気づくことなく、彼女は付き添う次男・**陽真(はるま)**に、夫への罪悪感を吐露します。

「陽真…お父さんが無事だといいけども、もし何かあったらあたし、一生自分を許せないわ」

「母さん…これは母さんのせいじゃないよ。悪いのは全部あのガイドたちだ。あんなひどいことして、絶対に許せない。待ってて。あの連中ぶっ飛ばしてくるから」

怒りに燃える陽真が病室を飛び出そうとするのを、雅子は力強く引き止めました。

「待ちなさい。この件を大ごとにはしたくないの。美咲(長女)は今、バイオリンの全国ツアーで忙しいでしょう。こんなことで彼女が気をそらせたくないのよ」

静かなる復讐の誓いと運命の電話

自分の身に起こった悲劇よりも、子供たちへの影響を案じる母の深い愛。しかし、彼女は決してこのまま泣き寝入りするつもりはありませんでした。

「心配しないで。この件は、いずれ隼人にちゃんと話すわ。あの人たちの幸せな日々は、そう長くは続かないから」

その静かな言葉には、何者にも揺るがすことのできない、復讐への強い意志が込められていました。

納得いかない表情の陽真でしたが、その時、母のスマートフォンに兄・隼人からの不在着信が残っていることに気づきます。

「母さん、兄貴からの不在着信ある。折り返して全部話しちゃおうぜ。あんな悪質な社員ども、兄貴から絶対に懲らしめてもらうぞ」

陽真はそう言うと、兄の番号へと電話をかけ、そのスマートフォンを母・雅子へと手渡すのでした。すれ違い続けた母と息子の運命が、今、ようやく繋がろうとしています。

【大富豪の親にこれを出すな】25話を読んだ感想(ネタバレあり)

えええ!あの救急車、違ったの!?

今回の25話、冒頭から思わず声が出てしまいました。前回、隼人さんがお母様の姿を目撃して、これで決着だ!と思ったのに、まさかの勘違いだったとは…。作者様の巧みな展開に、またしても翻弄されてしまいました。

隼人さんが何も知らずに、お母様の誕生日プレゼントのことを考えているシーンは、切なくて胸が締め付けられましたね。その頃、お母様は病院のベッドにいるなんて…。この対比が、事件の悲惨さをより一層際立たせていました。

そして、雅子様の母親としての強さ。自分があれほどの目に遭ったのに、まず考えるのは子供たちのこと。特に、ツアー中の娘さんを気遣う姿には、深い愛情を感じて涙が出そうになりました。でも、ただの聖人君子で終わらないのが雅子様のすごいところ。「あの人たちの幸せな日々は、そう長くは続かないから」というセリフ、最高に痺れました!静かな怒りほど怖いものはありません。

最後の、陽真くんが隼人さんに電話をかけるシーン。これまでのすれ違いがあったからこそ、この「やっと繋がる!」という瞬間のカタルシスは計り知れません。次回、全ての真実を知った隼人さんがどんな反応をするのか。そして、弘樹と梨沙はどんな言い訳をするのか。本当の断罪劇が、いよいよ始まりますね!

【大富豪の親にこれを出すな】25話のネタバレまとめ

  • 隼人が目撃した救急車は母親とは無関係で、彼は事件を知らないまま東京に帰宅していた。
  • 長崎の病院で療養する雅子は、子供たちに心配をかけまいと、事件を内密にしようとする。
  • しかし、雅子はただ許すつもりはなく、「あの人たちの幸せな日々は、そう長くは続かない」と静かな復讐を誓う。
  • 雅子の携帯に隼人からの不在着信を見つけた次男・陽真が、兄に電話をかけ、雅子に渡す。
  • ついに、雅子本人の口から、隼人へ真実が語られる時が目前に迫る。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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