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【大富豪の親に手を出すな】26話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 東京に戻った隼人は、事件を知らないまま母の誕生日を想い、彼女に電話をかけていました。
  • 雅子がいる長崎の病院で、次男・陽真がその不在着信に気づき、兄へ折り返し電話をかけ、母に渡しました。
  • ついに母子の電話が繋がり、雅子本人の口から隼人へ、すべての真実が語られるものと誰もが信じていました。

【大富豪の親にこれを出すな】第26話をネタバレありでわかりやすく解説する

すべての読者が固唾をのんで見守った、母から息子への運命の電話。しかし、またしてもその思いは届きませんでした。物語は、正義を貫いた者への心からの感謝と、何も知らない悪党たちの愚かな祝宴という、あまりにも対照的な二つの場面を描き出します。

またしても繋がらない電話と次男の感謝

「もしもし、隼人?」

しかし、電話の向こうから息子の声が聞こえることはありませんでした。

「忙しいみたいね。あなた、今度話しましょう」

またしても、すれ違ってしまった母と息子。雅子は、今はその時ではないと判断すると、それよりも、自分たちを命がけで守ってくれた、あの勇敢なガイドのことが気がかりになりました。

「陽真、あの子のことが気がかりだわ。代わりに見てきてくれる?」

「分かった。行ってくるよ」

正義のガイドへの心からの感謝

陽真が訪ねた先で、ガイドの高橋は、目の前に現れた人物に息を呑みます。

「あなたは湯元陽真さん?あの有名な野球コーチの方ですか?」

陽真は、深々と頭を下げ、心からの感謝を伝えました。

「うちの両親を助けていただき心から感謝します」

彼は感謝の印として、一枚のクレジットカードを高橋に手渡そうとします。しかし、高橋はそれを固辞しました。

「何をなさるんですか?私は当然のことをしただけです」

その言葉に、彼女の誠実な人柄が表れていました。そして、彼女がずっと抱いていた疑問が、確信に変わります。

「ということは、あのお二方が本物の湯元ご夫妻だったんですね」

「そうです。あの二人こそ本当の湯元グループ創業者、湯元昭一と妻・雅子、僕の父と母です」

勘違いの絶頂にいる梨沙と弘樹

場面は一転し、梨沙の自室。彼女のスマートフォンに、会社からのメッセージが届きます。その内容が何であったかは定かではありませんが、梨沙はそれを**「偽物の湯本夫妻をもてなしたことへの報酬」**だと完全に勘違いしていました。

「やった!湯元夫妻(偽物)をちゃんともてなしたかいがあったわ。これでやっと幸せな生活が始まる。近いうちに本社に呼ばれて会長の右腕になれるかも」

そこに、恋人である弘樹が帰ってきます。梨沙は有頂天で彼に抱きつくと、弘樹はとんでもない相談を持ちかけました。

「頼みがある。会長がお母様の誕生日プレゼントに悩んでいる。何か良いアイディアはないか」

地獄への招待状とも知らず…

自分たちが地獄の底までいたぶった女性の誕生日プレゼントの相談をされているとは、梨沙は夢にも思いません。

「そうね。豪華なジュエリーがいいと思うわ。ねえヒロキ。**会長のお母様のお誕生日パーティー、私も一緒に行っていい?**旅行の時に奥様と仲良くなったから、きっと喜んでくれると思うの」

それは、あまりにも厚顔無恥で、あまりにも愚かな提案でした。自分たちが犯した罪の重大さに全く気づかず、被害者本人の誕生日パーティーへの参加をねだる。彼女の思考は、もはや正常ではありません。

「もちろんさ」

「うれしい!最高のプレゼントにするわ」

弘樹が快諾すると、二人は自分たちの輝かしい未来を確信し、愛を確かめ合うようにベッドへと倒れ込みました。それが、断罪の舞台への招待状であることにも気づかずに…。

【大富豪の親にこれを出すな】26話を読んだ感想(ネタバレあり)

またすれ違い!今回の冒頭では、思わずそう叫んでしまいました。ここまで来ると、もはや芸術的なすれ違いですね(笑)。

しかし、陽真さんと高橋さんのシーンには、本当に心が洗われました。高橋さんの「当然のことをしただけです」という言葉、かっこよすぎます。見返りを求めない彼女の誠実な正義感こそ、この物語の救いですね。彼女には絶対に幸せになってほしいです。

そして、対照的な梨沙と弘樹の愚かな祝宴。もう、ここまでくると怒りを通り越して笑えてきます。自分たちがもてなしたのが偽物で、ひどい目に遭わせたのが本物だという事実に、いつ気づくのでしょうか。

特に、雅子様の誕生日パーティーに参加しようとする梨沙の神経には、もはや戦慄を覚えます。「奥様と仲良くなったから」ですって!どの口がそれを言うのかと。しかし、これは最高の展開です。彼らが自分から断頭台に登ってきてくれるなんて。誕生日パーティーという華やかな舞台で、彼らの悪行がすべて白日の下に晒され、絶望の淵に突き落とされる。そんな最高の復讐劇を、今から楽しみにせずにはいられません!

【大富豪の親にこれを出すな】26話のネタバレまとめ

  • 雅子から隼人への電話はまたしても繋がらず、彼女は次男・陽真に、ガイドの高橋へのお礼を託す。
  • 陽真は高橋に心からの感謝を伝え、両親が本物であったことを明かす。高橋は金銭的な見返りを固辞する。
  • 一方、梨沙は会社からの連絡を「手柄への報酬」だと勘違いし、弘樹と祝杯をあげる。
  • 弘樹から会長の母(雅子)の誕生日プレゼントの相談をされた梨沙は、パーティーへの参加をねだる。
  • 弘樹はそれを快諾し、二人は自分たちが断罪の舞台へ足を踏み入れていることに全く気づいていない。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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