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【大富豪の親に手を出すな】30話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 母の悲鳴を聞きつけた隼人でしたが、部屋を間違えてしまい、またしても母とすれ違ってしまいました。
  • 病室という密室で、梨沙は雅子を「本物の湯元夫人をどこかへやった犯人」だと勘違いし、激しく問い詰めます。
  • 雅子の首に自分が贈ったネックレスを見つけた梨沙は激しく動揺し、それを力ずくで奪い取ると、雅子を「泥棒」だと決めつけました。
  • 梨沙の最後の狂気が、まさに今、隼人が向かっている病室で繰り広げられようとしていました。

【大富豪の親にこれを出すな】第30話をネタバレありでわかりやすく解説する

息子・隼人の到着まで、あとわずか。しかし、そのわずかな時間の中で、梨沙の狂気はついに禁断の領域へと足を踏み入れます。密室での暴行だけに飽き足らず、彼女はスマートフォンという現代の凶器を使い、雅子の尊厳を全世界に向けて踏みにじろうとするのです。

明かされる贈り主と最後の脅迫

「違う。私は人様のものを盗んだことなんて一度もありません」 雅子の毅然とした否定にも、梨沙は耳を貸しません。それどころか、彼女は勝ち誇ったように、衝撃の事実を口にします。

「へー、じゃあこのネックレスは?これは私が大金をはたいて湯元夫人へプレゼントしたんだから、貧乏人がつけていいもんじゃないのよ」 「え、あなたが?」

自分を地獄の底まで貶めた張本人が、この美しいネックレスの贈り主だった。その事実に、雅子は驚きを隠せません。しかし、梨沙はその反応を「とぼけている」と断じ、長崎での悪夢をちらつかせながら脅迫します。

「とぼけるな。この泥棒、このまま逃げる気?長崎でのお仕置きが足りなかったみたいね

弘樹もその脅しに便乗し、「この件は必ず会長に報告する。お前にはきっちり罰を受けてもらうからな」と拳を鳴らして威嚇します。

狂気の生配信と世間への晒しもの

梨沙は、もはや自分たちの手で罰を下すことに何の躊躇もありませんでした。 「いいのよ。私が来たんだから。湯元夫人が代わりにこの泥棒をたっぷり懲らしめてあげる」

雅子は「手を出したら必ず後悔させるわよ」と最後の警告を発しますが、それは梨沙の狂気に火を注ぐだけでした。

「だったらしっかり痛い目に遭わせてやらなきゃね」

そう言うと、梨沙はスマートフォンを取り出し、あろうことかライブ配信を開始したのです。 そして、そのカメラを雅子の顔へと向けました。後輩の佳奈は、その配信が始まると同時に、雅子の頬を思い切り平手打ちします。配信画面には、瞬く間に夥しい数のコメントが溢れかえりました。

抵抗できない母と絶望の叫び

「みんな見てみて。今から生配信スタートするわよ。泥棒が強盗犯で捕まる瞬間お見せしちゃう

梨沙は、歪んだ正義感と承認欲求に満ちた声で、視聴者を煽ります。弘樹と佳奈は、雅子を二人がかりで押さえつけ、完全に抵抗できない状態にしました。

一人の無力な女性が、密室で暴行を受け、その様子がリアルタイムで全世界に晒される。それは、現代における最も残酷なリンチでした。コメント欄は、面白がる心無い言葉や、事態を憂慮する言葉で埋め尽くされます。

なすすべもなく、世間の晒しものにされた雅子は、涙ながらに、しかし誰に届くとも知れない助けを求めるしかありませんでした。

「助けて!」

その悲痛な叫びが病室に響き渡る中、第30話の幕は無情にも閉じられます。

【大富豪の親にこれを出すな】30話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回の30話は、これまでのどの回よりも胸糞が悪く、そして現代社会の闇を感じさせる、非常にショッキングな回でした。梨沙の狂気は、ついにライブ配信という最悪の手段にまで手を出してしまいました。暴力だけでなく、ネットを使って全世界に恥を晒すという行為は、もはや人間の所業とは思えません。彼女の歪んだ正義感と自己顕示欲には、心の底から嫌悪感を覚えます。

雅子様が「あなたが?」と驚くシーンは、短いながらも非常に印象的でした。自分をあれほど苦しめた相手からの贈り物だったと知った時の、彼女の心境はいかばかりだったでしょうか。

そして、弘樹と佳奈も同罪です。特に、ためらいもなく雅子様を殴った佳奈の姿には、がっかりしました。彼女にはまだ良心が残っていると信じたかったのですが…。

しかし、この最悪の展開は、最大の逆転劇への最高の布石です。梨沙は、自分たちの犯罪行為を、自らの手で全世界に配信してしまったのですから。これ以上ないほどの動かぬ証拠を、彼女は自分で作り上げてくれました。次回、この配信を見て駆けつけるであろう隼人さんが、病室の扉を開けた時、一体どんな顔をするのか。そして、梨沙たちがどんな末路を辿るのか。断罪の瞬間が、今から待ちきれません。

【大富豪の親にこれを出すな】30話のネタバレまとめ

  • 梨沙は、自分が雅子に贈ったネックレスを、雅子が盗んだものだと決めつけ激しく罵倒する。
  • 弘樹もその脅しに加担し、会長に報告すると言って雅子を威嚇する。
  • 梨沙は、雅子への暴行を正当化するため、スマートフォンでライブ配信を開始するという凶行に及ぶ。
  • 佳奈は配信中に雅子を平手打ちし、弘樹と二人で雅子を押さえつけ、抵抗できない状態にする。
  • 雅子は、暴行を受ける様子を全世界に生配信され、なすすべもなく助けを叫ぶ。
  • 梨沙たちは、自らの犯罪の決定的証拠を、自らの手で作り上げてしまう。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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