【大正學生愛妻家】5話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 新婚初日、二人は初めて市場へ買い出しに出かけます。
- 勇吾はふきを「自分の妻」と呼び、市場で堂々と彼女の肩を抱き寄せました。
- しかし、二人の見た目の違いから、市場の客に「使用人のお供?」と噂されてしまいます。
- 勇吾は、自分が目立つことで、ふきが好奇の目で見られることを「失敗した」と後悔。
- 彼は、ふきを「女中」ではなく「妻」として世間に見せるため、引っ越しの挨拶回りの直前に、ふきに帽子を被せました。
- 「行こうか」と優しく微笑む勇吾の「夫」としての決意が見えたところで、第4話は終わりました。
【大正學生愛妻家】第5話をネタバレありでわかりやすく解説する
帽子を被せてもらい、少しでも「妻」らしく背伸びをして、ついに始まったご近所への挨拶回り。第5話は、二人が初めて「夫婦」として世間と関わる、緊張と優しさに満ちたエピソードです。
「こちらは妻のふきです」―堂々の夫婦宣言
「はぁーーい」と元気よく出てきたのは、お隣に住む双子の女の子たち! 二人は、勇吾の姿を見るなり「かっこいい ひと!!」「おにーさん きーたー!」と大はしゃぎ。
そこへ母親が出てきて、「はいはーい どちらさまで?」と尋ねます。 ふきが「あ、隣に越してきた橘と申します。ほんの ご挨拶の印に…」と挨拶品を差し出すと、母親は「あらっ!」と驚いた様子。
その時、勇吾はすっと帽子を取り、ふきの肩を優しく抱き寄せました。 そして、お隣さんに向かって、はっきりとこう告げます。
「若輩者の 新米夫婦ゆえ お世話をおかけすると思いますが」 「こちらは 妻のふきです。何卒よろしく お願いします」
勇吾の堂々とした「妻のふきです」という紹介。 これには双子の女の子たちも「ふうふーー!?」「ふたりは しんこんなの!?」とびっくり仰天! ふきも、勇吾の頼もしい振る舞いに、ただただ顔を赤らめるばかりでした。
温かいご近所さんと、夫の静かな悩み
幸い、お隣さんたちはとても温かい人たちでした。 双子の母親は「ええと ふきさん? 何かあったら 言ってね いつでも力になるから!」と優しく声をかけてくれます。 ちょうど帰ってきた職人気質の父親も二人の娘に揉まれながら応援してくれ、妻は「ご主人も! 奥さんと 協力して 新生活 がんばんな ね!」と力強く励ましてくれました。
無事に挨拶回りを終え、家に戻ったふきは心から安堵します。 「よかったぁ お隣が優しい ご家族で 安心しました!」 屈託なく笑うふきに、勇吾は「ああ」と頷きますが、その表情はどこか晴れません。
部屋に戻っても、勇吾は黙り込んだまま。 ふきが「ねぇ 坊ちゃん さっきからいったい どうしたんです?」と心配そうに尋ねると、彼は重い口を開きました。
「……夫婦に見えないんだな」「若すぎて 世間の夫のような 威厳もないばかりに」 「ふたりで並んでいると ねえやは女中だと思われてしまう」
彼は、自分が「夫」として頼りなく見えるせいで、ふきが世間から「妻」として扱われないことを、深く悩んでいたのでした。
「呼び方を変えましょう!」―夫婦になるための練習
勇吾の切実な悩みに、ふきは一瞬きょとんとします。 そして、「ええまあ… そりゃそうでしょう」と、あっけらかんと言ってのけました。
「端正で いかにも高貴な 坊ちゃんと この私ですよ?」 「誰が見ても 釣り合わなくて 夫婦なんて思われるわけ…」
ふきは、勇吾の悩みを「身分差」というどうしようもない現実として受け入れ、笑い飛ばそうとします。 そして、「あっ」と何かを閃き、手を叩きました。
「じゃあ 呼び方を変えてみましょう! 夫婦らしく!」
ふきは、勇吾に「私のことは “ねえや” じゃなく “ふき” って呼んでください」とお願いします。 「ねぇ そうです」と頷く勇吾が、「坊ちゃんのことは…」と尋ねると、ふきは悩み始めます。
「ええと… “勇吾さま”…? “あなた“、は?」 恥ずかしそうに提案するふき。 すると、勇吾は「”あなた”…?」とニヤリと笑い、ふきのすぐそばまで顔を近づけました。
「いやいや… それはちょっと」「隣の母は 父のこと なんて呼んでた?」 「えっ…!?」「ずいっ」 勇吾のSっ気のある追及に、ふきは「ええと その… あっ……」と赤面して言葉に詰まってしまいます。
「よ?」 「呼べません…」 「なんだ 仕方ないなぁ」と楽しそうに笑う勇吾。 そして、彼は赤面するふきの頭を優しく撫でながら、言いました。
「そのうち 期待してるからな ふき」
もう「坊ちゃん」ではなく「ふき」と呼ぶ。 その優しい響きと頭を撫でる仕草に、ふきの心臓は、またしても撃ち抜かれてしまうのでした。
【大正學生愛妻家】5話を読んだ感想(ネタバレあり)
第5話、ごちそうさまでした!! 勇吾の「夫」としての自覚と行動力が、回を追うごとに爆発していますね!
冒頭の挨拶回りでの「こちらは 妻のふきです」宣言! ふきの肩を抱きながら、あんなに堂々と言い切るなんて…! 18歳にして、この包容力と決断力。まさに「男前」です。ふきじゃなくても赤面してしまいますよ。
そして、彼が悩んでいた内容が、またしてもイケメンすぎる…。 「威厳がない」「夫婦に見えない」と彼が落ち込んでいたのは、自分のプライドのためではなく、「ふきが女中だと思われる(妻として見てもらえない)」からだったんですね。 彼は「契約」の相手としてではなく、本気でふきを「妻」として守ろうとしている。その切実な悩みに、胸が締め付けられました。
そんな勇吾の悩みを、「そりゃそうでしょう」と笑い飛ばすふきの逞しさも大好きです(笑)。 そして、彼女なりの解決策が「呼び名を変える」って、可愛すぎませんか!?
最後の「”あなた”は?」からの、勇吾の「なんて呼んでた?」のSっ気全開のからかい! あの顔の近づけ方は反則です! ふきが真っ赤になって「呼べません…」となるのも当然ですよね。
からの、とどめ。 「そのうち 期待してるからな ふき」
早速「ふき」って呼んでるーー!! しかも頭撫でつき! このコンボはダメです、甘すぎます! 勇吾はもう、「ねえや」が「ふき」になって、そしていつか「あなた」と呼んでくれる日を、本気で待っていますね。 「契約結婚」という名の、甘すぎる新婚生活の始まりです!
【大正學生愛妻家】5話のネタバレまとめ
- 勇吾は、引っ越しの挨拶回りで、お隣さんたちに「こちらは 妻のふきです」と、ふきの肩を抱きながら堂々と紹介した。
- お隣さんたちは温かく二人を歓迎してくれたが、勇吾は世間から「夫婦」として見られていないことに気づき、「夫婦に見えないんだな」と落ち込む。
- 彼は「若すぎて威厳がないせいで、ふきが女中だと思われる」と、夫としてふきを守れていないことを悩んでいた。
- 悩みを聞いたふきは、「呼び方を変えてみましょう!」と提案。「ねえや」ではなく「ふき」と呼ぶように頼む。
- ふきが勇吾を「あなた」と呼ぶ練習をすると、勇吾は「隣の母は父をなんて呼んでた?」とからかう。
- 最後に勇吾は「そのうち期待してるからな ふき」と、早速名前で呼び、ふきの頭を優しく撫でた。
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