【大正學生愛妻家】8話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 勇吾が親睦会で酔い潰れ、友人の桃木竜蔵に家まで送られてきました。
  • ふきは勇吾を介抱しようと学生服を脱がせかけますが、その寝顔に見惚れてしまいます。
  • ベルトを外そうとした瞬間、勇吾が目を覚まし、ふきの手首を掴んで引き寄せ、抱きしめました
  • 勇吾は酔ったまま、ふきに「ふきも 一緒に 寝てよ……」と甘い言葉を囁き、第1巻が終了。二人の関係がどうなるのか、非常に気になる展開で終わりました。

【大正學生愛妻家】第8話をネタバレありでわかりやすく解説する

酔った勢いでふきを抱きしめ、「一緒に寝てよ」と囁いた勇吾。波乱の夜が明け、第8話は気まずさと優しさ、そしてふきの心境の大きな変化が描かれる、甘酸っぱい朝から始まります。

気まずい朝と、夫の謝罪

翌朝。ふきが目を覚ますと、昨夜勇吾に抱きしめられた腕の中に… いませんでした。 (もうっ…) ふきは一人、昨夜の出来事を思い出して顔を真っ赤にします。どうやら、勇吾はそのまま眠ってしまい、ふきがそっと離れたようです。

勇吾はすでに起きており、頭を抱えて二日酔いに苦しんでいました。 台所で朝の支度をしているふきを見つけると、気まずそうに声をかけます。

「ふき おはよう」 「おはようございます」 「悪い 昨夜は…

勇吾は昨夜のことを謝ろうとしますが、ふきは彼の顔をまともに見られません。 そんなふきの様子を見て、勇吾はさらに(何かしてしまったのでは…?)と不安になります。

しかし、彼はすぐにいつもの優しい夫に戻り、ふきのために用意したものを差し出します。 「これどうぞ。お風呂場の桶にお湯張ってきたから。朝ごはん前にお身体拭いていらっしゃったら?」 それは、ふきのための温かいお湯とタオルでした。

予想外の気遣いに、ふきは「ああ ありがと…」と赤面しながら受け取り、慌ててその場を去ります。 (なんであんなに慌ててるんだ…?) 勇吾は、ふきの反応の理由がわからず、戸惑いの表情を浮かべるのでした。

「昨夜 何かしてしまったのかも」―勇吾の反省

その日、学校に行った勇吾は、親友の桃木に相談を持ちかけます。 「なあ桃木… 俺は酔うとどうなる?」 「は?」

勇吾は、昨夜の出来事を覚えていないようでした。しかし、今朝のふきの態度から、自分が何か粗相をしたのではないかと心配していたのです。 「今朝ふきが 故意に目を合わせてこなかった」 「……昨夜 何かしてしまったのかも

桃木は呆れながらも、勇吾が普段と違って反省している様子に気づきます。 「不覚だった 酒に飲まれるなんて…」 「お前が言った通り どうも浮かれて 気が緩んでいるようだ。気をつけねば」 真剣に反省する勇吾に、桃木は「…お前が反省するところなんて 初めて見た」「嫁の力は偉大だな…」と、しみじみ呟くのでした。

混乱するふきの心と、お隣さんの金言

一方、家で掃除をしていたふきも、昨夜の出来事を思い出しては混乱していました。 (坊ちゃんったら… いつも寝る頃になると 先に寝てて 勉強があるから 自分の部屋に戻っちゃうくせに… 酔っぱらったら あんなことを…)

勇吾の行動の真意がわからず、ふきの頭の中は勇吾のことでいっぱいです。 (家ののため 仕方なく決めた 結婚だもの 私なんか その気になれないいんだって 思ったけど) (毎日毎日 もったいないほど優しくて 私への思いやりが伝わってくる) (いったい どういうつもりなの? わからない 坊ちゃんの気持ち…

そんな時、ふきはお隣の平山さんに声をかけられます。 平山さんは、ふきに立派なをおすそ分けしてくれました。 そして、ふきの赤い目を見て寝不足であることを見抜き、自身の経験談を語ります。

「あらあらー! あるわね! 昨夜 夫が飲み会で おそくまで… 自分は楽しんでねぇ」 「ハメチャしっても 翌朝けろっとしてたり 忘れてたり そーなんです!」

この言葉に、ふきはハッとします。 (私夫のことがよくわからなくて ずーっとぐるぐる考えちゃって…) 平山さんは、そんなふきに笑いながらアドバイスします。 「やぁねぇふきさん 酔っぱらいの言動なんて まともに取りあうだけ ムダムダ!」 「わかりっこないこと あれこれ悩んでも なー んにもならないわよ!

平山さんの力強い言葉に、ふきの心は少し軽くなりました。 (そっか そうですよね)

苺と、自覚した恋心

家に戻ったふきは、平山さんの言葉を反芻します。 (酔ってなくても 同じだわ どんなに考えても 坊ちゃんの本当の気持ちなんて わかりっこない) (私にわかるのは 自分の心だけだもん

そこへ、勇吾が学校から帰ってきました。 ふきは、もらったばかりの苺を差し出し、「よかったら今 一緒にいただきませんか?」と、満面の笑みで誘います。 「…うん 食べる」 勇吾も優しく微笑み返しました。

二人で甘い苺を頬張る穏やかな時間。 勇吾は、ふと昔のことを思い出します。 「覚えてるか? 昔 苺がたくさん採れる場所 ふきが教えてくれたよな」 「ああー… ちっちゃくて 酸っぱい実 ばっかでした 最高に美味いと思った」

幼い頃の、二人だけの甘酸っぱい記憶。 勇吾は、最後の一つになった苺をふきに勧めます。

そして、彼は改めて、まっすぐにふきを見つめて言いました。 「ふき」 「昨夜は ごめん」 「もう絶対 酔い潰れて 帰ったりしないから

真剣な謝罪。しかし、ふきは勇吾の言葉よりも、彼の真摯な瞳に心を奪われていました。 そして、最後の一粒の苺を、思わず自分の口に「ぷちっ」と入れてしまったのです!

「あ!」 しまった、という顔のふきを見て、勇吾は思わず「ふふっ」と笑い出します。 「!? 何かおかしいですか?」 「だって すごい大口 開けるから」

その瞬間、ふきの中で、何かがはっきりと形になりました。 (はっきりわかった 私 勇吾さまに 惹かれてるんだわ

橘家の女中として、年の差がある相手として見ていた「坊ちゃん」。 でも、今目の前にいるのは、ただ一人の「勇吾さま」。 その人に、自分が恋をしている。ふきは、ついに自分の本当の気持ちを自覚したのでした。

その夜、いつものように勉強する勇吾に「おやすみなさい」と声をかけ、ふきは布団に入ります。 (勇吾さまの心は わからないけど 私は この想いを大切にしながら 一緒に歩んでいけたら――) 静かに決意を固めるふきと、何も知らずに勉学に励む勇吾。二人の夜は、それぞれの想いを乗せて更けていくのでした。

【大正學生愛妻家】8話を読んだ感想(ネタバレあり)

ふき、ついに自覚しましたねーーー!! 第8話、ごちそうさまでした! 昨夜のドキドキからの、この甘酸っぱい展開、最高です!

まず、朝の勇吾が可愛すぎました(笑)。 二日酔いで頭抱えてる姿からの、「昨夜は…」って謝ろうとする気まずそうな顔! そして、ふきのためにちゃんとお湯を用意してあげる優しさ! 完璧超人に見えて、こういう人間らしいところがたまりません。ふきが慌てて逃げちゃうのも無理ないです。

学校での勇吾と桃木くんの会話も良かったですね。 「酔うとどうなる?」って真剣に聞いてる勇吾、可愛すぎか! ちゃんと「嫁の力は偉大」と理解している桃木くんもナイスです。勇吾が自分の「浮かれ具合」を自覚して反省しているところに、彼の真面目さが見えてキュンとしました。

そして、ふきの混乱と、お隣・平山さんの登場! 平山さん、めっちゃ良いキャラしてますね! 酔っ払いの旦那さんを持つ先輩(?)としてのアドバイス、「酔っぱらいの言動なんて ムダムダ!」「わかりっこないこと悩んでも なー んにもならないわよ!」は、まさに金言! ふきだけでなく、読者の心にも響きました(笑)。

からの、クライマックスの苺シーン! 昔の思い出話、甘酸っぱすぎます! 幼い頃から、二人の間には特別な絆があったんですね。 そして、勇吾の真剣な謝罪! 覚えてないのに、ふきの態度を見てちゃんと謝れる勇吾、本当に誠実です。

でも、そんな真面目なシーンで、最後の苺をパクッと食べちゃうふき! 天然炸裂で最高でした! そして、勇吾に「大口」って笑われた瞬間の、ふきの恋心自覚!! 「はっきりわかった 私 勇吾さまに 惹かれてるんだわ」 このモノローグ、待ってましたーー! ついに、ついにふきが自分の気持ちに気づいたんですね! 感無量です!

最後の「この想いを大切にしながら 一緒に歩んでいけたら」という決意も、ふきらしくて健気で応援したくなります。 勇吾はまだ昨夜のことを気にしているようですが、ふきの中で大きな一歩が踏み出された第8話。これから二人の関係がどう変わっていくのか、ますます楽しみです!

【大正學生愛妻家】8話のネタバレまとめ

  • 酔って寝てしまった翌朝、勇吾は昨夜のことを覚えておらず、ふきの気まずい態度から何かしたのではないかと不安になるが、優しく介抱の礼を言う。
  • 学校で勇吾は親友の桃木に相談し、自分が浮かれていたことを反省する。
  • ふきは勇吾の真意がわからず混乱するが、お隣の平山さんから「酔っぱらいの言動に悩んでもムダ」というアドバイスをもらう。
  • 家に戻り、平山さんにもらったを勇吾と一緒に食べる。二人は幼い頃の苺摘みの思い出を語り合う。
  • 勇吾は昨夜の失態(だと彼が思っていること)を真剣に謝罪する。
  • その真摯な姿と、苺を食べて「大口」と笑われたことをきっかけに、ふきは「私 勇吾さまに 惹かれてるんだわ」と、自分の恋心をはっきりと自覚する。
  • ふきは、勇吾の気持ちはわからなくても、自分のこの想いを大切にしようと静かに決意した。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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