【婚約式は修羅場の始まり】12話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • パーティー会場に引きずり出されたアレッシアに対し、ソフィーの母親を筆頭に、親族や取り巻きたちも加わった集団リンチが始まりました。
  • 加害者たちは、アレッシアを「ロレンツォを誘惑した売女」「ソフィーから奪った泥棒」と一方的に罵り、次々と暴力を加えました。
  • アレッシアが苦痛に流す涙や悲痛な叫び声さえも、「男を誘惑するための嘘泣き」「ベッドでの声」などと、下劣で非道な言葉で嘲笑されました。
  • 満場のゲストが傍観する中で、アレッシアの肉体だけでなく、女性として、そして人間としての尊厳は、完全に踏みにじられてしまいました。

【婚約式は修羅場の始まり】第12話をネタバレありでわかりやすく解説する

衆人環視の中、アレッシアへの集団リンチが続く地獄絵図。第12話では、暴行の最中に偶然床に転がり落ちた一つの宝石が、憎悪の炎にさらに油を注ぎます。アレッシアが未来の義妹のために用意した善意の贈り物が、皮肉にも彼女をさらなる窮地へと追い詰める凶器へと姿を変えてしまうのです。

床に転がった50億ドルの真実

暴行の弾みで、アレッシアが大切に持っていた宝石箱が床に滑り落ち、中から燃えるような赤いダイヤモンドが姿を現しました。その輝きに、会場の誰もが息を呑みます。

伝説のダイヤ「エヴァーライト」の出現

「これは何?…TikTokで見たことあるわ。エヴァーライトよ!」 取り巻きの一人が、その宝石の正体に気づき叫びます。ソフィーの母親が「これがいくらするか知ってる?50億ドルよ」と価値を告げると、会場はさらに騒然となりました。ある者は「私の会社なんて、たった1000万ドルの価値しかないのに…」と、その金額の桁違いさに愕然とします。

「ロレンツォがあなたに?」燃え上がる嫉妬の炎

この宝石の出現は、ソフィーの嫉妬心を臨界点へと到達させました。 「この汚い女!あなたを見くびっていたわ。ロレンツォにこんな高価な贈り物を買わせるなんて。私だってこんな素敵なもの、持っていないのに!」 ソフィーは、ロレンツォが自分ではなく、目の前の「愛人」にこれほど高価な贈り物をしたのだと確信し、怒りと屈辱に身を震わせます。アレッシアは「これはロレンツォがくれたものじゃない。これは私のものよ!」と必死に訴えますが、嫉妬に狂ったソフィーには届きません。

悪魔の提案「これを壊してしまいましょう」

アレッシアの主張は、周囲の野次によって完全にかき消されてしまいます。そして、ソフィーの母親が、最も残酷な提案を口にするのです。

誰にも信じてもらえない所有権

取り巻きの一人が、ソフィーに追い打ちをかけるような情報を口にします。 「ロレンツォは、未来のデュカ家の花嫁(ソフィー)のために、オークションでこれを手に入れるつもりだって言っていたわ」 この一言が、アレッシアを「ソフィーのものを横取りした泥棒」という立場に追い込みました。アレッシアが「そうよ、私が50億ドルで買ったの」と真実を述べても、ボロボロの姿の彼女を見て信じる者など誰一人いません。その場にいた全員が、彼女を嘲笑するのでした。

家族の絆の象徴を破壊する唆し

アレッシアの心が絶望に染まる中、ソフィーの母親が悪魔のような笑みを浮かべて娘に囁きます。 「ねえ、これを粉々に壊してしまいましょうか?」 それは、単に高価な宝石を破壊するという意味ではありません。かつてデュカ家を救い、そして今、新しい家族の誕生を祝うために用意された、アレッシアの家族への想いが詰まった「心」そのものを踏みにじってしまえという、非情でサディスティックな提案だったのです。

【婚約式は修羅場の始まり】第12話を読んだ感想(ネタバレあり)

第12話は、アレッシアの善意が、最悪の形で裏目に出てしまうという、あまりにも皮肉な展開に言葉を失いました。彼女が弟夫婦の幸せを願って用意した最高の贈り物が、結果的に自分を「泥棒」「嘘つき」に仕立て上げ、嫉妬の炎をさらに燃え上がらせる原因になってしまう。これほど救いのないことがあるでしょうか。

50億ドルという具体的な金額が提示されたことで、この物語が単なる恋愛のもつれだけでなく、富と権力をめぐる人間の醜い欲望の物語であることが改めて浮き彫りになったと感じます。登場人物たちの目が、一瞬にしてダイヤモンドの価値に釘付けになる様子は、非常に生々しく、人間の本質を突いているようでした。

そして、アレッシアが真実を語っても、彼女の今の「みすぼらしい姿」という見た目だけで誰も信じようとしないシーンは、人がいかに先入観や偏見に囚われやすいかという現実を突きつけられたようで、非常に考えさせられました。最後の、母親による「壊してしまいましょう」という提案。これは、このドラマにおける悪意の一つの頂点だと思います。人の心を破壊することに喜びを見出す、その底知れない邪悪さに戦慄しました。

【婚約式は修羅場の始まり】第12話のネタバレまとめ

  • 集団リンチの最中、アレッシアがソフィーへの婚約祝いとして用意していた、50億ドルの価値を持つ赤いダイヤモンド「エヴァーライト」が発見された。
  • ソフィーは、ロレンツォが自分ではなく「愛人」であるアレッシアに、これほど高価な宝石を贈ったのだと誤解し、嫉妬を爆発させた。
  • アレッシアは「これは自分が買ったものだ」と必死に主張したが、彼女のみすぼらしい姿や、「ロレンツォが花嫁のために買う予定だった」という情報から、誰も彼女の言葉を信じなかった。
  • ソフィーの母親は、アレッシアの心を完全に破壊するため、娘に「その宝石を粉々に壊してしまいなさい」という、悪魔のような提案をした。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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