【婚約式は修羅場の始まり】2話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 主人公アレッシアは、亡き夫の子を妊娠しており、弟ロレンツォの婚約式のために6年ぶりに帰国しました。
  • 弟ロレンツォは世界的な富豪で、空港で姉を優しく出迎え、彼女とお腹の子を守ると固く誓いました。
  • しかし、その感動的な再会の様子を隠し撮りした何者かが、ロレンツォの婚約者ソフィーに「彼が浮気している」と偽りの情報を密告しました。
  • この悪意ある密告が、ソフィーの心に激しい嫉妬の炎を燃え上がらせ、壮絶な悲劇の幕開けを告げました。

【婚約式は修羅場の始まり】第2話をネタバレありでわかりやすく解説する

悪意に満ちた一本の電話から始まった、婚約者ソフィーの疑念。第2話では、一度は婚約者を信じようとした彼女の心が、さらなる情報によっていかにして憎悪に染まっていくのかが描かれます。そして、ついに祝福の場であるはずの婚約式が、怒号の飛び交う本物の修羅場へと変貌を遂げます。

深まる兄妹の絆と新たな誤解の火種

密告の電話を受けたソフィーは、「人違いよ。ロレンツォが私にそんなことをするはずないわ」と、気丈にも電話を一方的に切ります。しかし、彼女の心に蒔かれた疑いの種は、静かに芽吹き始めていました。その頃、ロレンツォとアレッシアは、再会を祝して二人きりで語り合っていました。

明かされるアレッシアの過去「あなたは私の育ての親だ」

ロレンツォは、改めて姉への深い感謝の気持ちを口にします。

「両親が亡くなった後、俺を育ててくれたのは姉さんだ。俺が18歳になるまで、このデュカ・グループを切り盛りしてくれた。その恩は一生忘れない」

彼の言葉から、アレッシアが単なる姉ではなく、若くして両親を亡くしたロレンツォにとって母親代わりの存在であり、巨大企業グループの経営者としての才覚も持っていたことが明らかになります。しかしアレッシアは、「私はあなたの姉よ、エンツォ。私たちは家族。家族だから当たり前のことをしただけ」と、優しく微笑むのでした。

「彼女、妊娠してる!」悪意の連鎖

兄妹の会話は、未来の家族へと移ります。

「デュカ家がどんどん大きくなっていく」と、ロレンツォは生まれるであろう新しい命に期待を寄せます。しかし、この会話を聞いていたパーティーのゲストが、アレッシアのお腹が膨らんでいることに気づいてしまいました。

「まあ、大変!彼女、妊娠しているじゃない!ソフィーに知らせなきゃ

この一言が、決定的な悲劇の引き金を引きます。最初の密告だけでは半信半疑だったソフィーの元に、「浮気相手は妊娠している」という、これ以上ない(誤解の)証拠がもたらされてしまったのです。

修羅場の幕開け「この浮気者のクソ野郎!」

すべての理性を失ったソフィーは、ついにロレンツォの前に姿を現します。その形相は、先ほどまで愛を語り合っていた婚約者のものではありませんでした。

婚約者の豹変

「ソフィー、どうしたんだ?」と心配そうに声をかけるロレンツォ。その優しささえも、今の彼女には偽善にしか聞こえません。ソフィーは、怒りと憎しみに満ちた声で叫びます。

この浮気者のクソ野郎!

祝福と喜びに満ちていたはずの婚約パーティーの空気は、この一言で完全に凍りつきました。婚約者本人からの、あまりにも直接的で侮辱的な罵倒。幸せの絶頂から、一瞬にして地獄の底へと突き落とされた瞬間でした。

聞き入れられない真実

何が起こったのか理解できないロレンツォと、ただならぬ雰囲気に戸惑うアレッシア。しかし、嫉妬に狂ったソフィーには、もはや二人の言葉など届きません。彼女の頭の中では、「婚約者が妊娠中の愛人をパーティーに連れ込んだ」という、完璧な裏切りのシナリオが完成してしまっていたのです。ここから、アレッシアに対する壮絶な暴力と、取り返しのつかない悲劇が始まっていきます。

【婚約式は修羅場の始まり】第2話を読んだ感想(ネタバレあり)

第2話は、美しい思い出話が、最悪の悲劇を呼ぶ燃料になってしまうという、あまりにも皮肉な展開に胸が締め付けられました。ロレンツォが語る姉への感謝の言葉は、二人の絆の深さを示す感動的なものですが、それが第三者(ゲスト)の耳に入ったことで、「妊娠」という新たな誤解の火種を生んでしまう。善意や愛情が、悪意のフィルターを通すことでいとも簡単に憎悪の材料に変わってしまう恐ろしさを感じました。

また、ソフィーの描き方も非常に巧みだと感じます。彼女はただの嫉妬深い悪役ではなく、悪意ある情報提供者に巧みに操られ、理性を失っていく被害者の一面も持っています。一度は婚約者を信じようとした彼女が、「妊娠」という決定的な一言で崩れ落ちていく様は、人間の心の脆さをリアルに描いていると思いました。

アレッシアにとって「妊娠」は亡き夫との愛の結晶であり、未来への希望の象徴です。しかし、それがソフィーにとっては「裏切りの決定的な証拠」になってしまう。同じ一つの事実が、見る人の立場によって全く違う意味を持ってしまうという悲劇性が、この物語の深いテーマなのだと改めて感じさせられました。

【婚約式は修羅場の始まり】第2話のネタバレまとめ

  • ロレンツォとアレッシアの会話から、彼女が両親亡き後に弟を育て、巨大企業グループの経営も担っていたという過去が明かされた。
  • 一度は婚約者を信じようとしたソフィーだったが、パーティーのゲストから「アレッシアが妊娠している」という情報を聞き、疑いが憎悪に変わった。
  • 嫉妬に狂ったソフィーは婚約パーティーの会場に乗り込み、ロレンツォのことを「この浮気者のクソ野郎!」と罵倒した。
  • ついに祝福の場は修羅場と化し、アレッシアに対する理不尽な攻撃が始まろうとしていた。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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