【婚約式は修羅場の始まり】21話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • ソフィーは婚約パーティーの場で、ロレンツォが浮気をしたと公に非難し、「ここにいる全員が目撃者だ」と弾糾しました。
  • ロレンツォは心から否定しましたが、自分が一体誰と浮気したと責められているのか分からず、混乱しました。
  • 親族たちは、物分かりの良い大人のふりをして巧みに会話を誘導し、「浮気は仕方ないが、婚約式に連れてくるのは無神経だ」と、ロレンツォが愛人を連れてきたかのように断定しました。
  • 完全に孤立し、追い詰められたロレンツォに対し、ソフィーは「私の背後で他の女とこそこそ会っていたことよ!」と、ついに具体的な罪状を突きつけました。

【婚約式は修羅場の始まり】第21話をネタバレありでわかりやすく解説する

婚約者とその家族全員から、身に覚えのない罪で糾弾されるロレンツォ。第21話では、彼を陥れるため、ソフィーとその母親による、さらに巧妙で悪質な心理的罠が仕掛けられます。そして、その罠を打ち破ろうとするロレンツォの前に、彼の反論を完全に封じ込める、あまりにも衝撃的な「証拠」が突きつけられるのです。

巧妙な罠「謝れば全て許します」

ロレンツォは、ソフィーが誰かを監禁しているという事実を知り、その行動を強く非難します。「ソフィー、君が閉じ込めているというその人を今すぐ解放するんだ。間違っている」。しかし、ソフィーは「あなたの愛人のことなら心配しないで」と聞く耳を持ちません。その時、二人の間に割って入ったのは、またしてもソフィーの親族たちでした。

男だから仕方ないという甘い誘惑

親族たちは、慈悲深い表情を浮かべ、ロレンツォに語りかけます。 「あなたのせいだけではないのよ。ソフィーが結婚まであなたに触れさせなかったことも知っているわ」「男だから、他の場所に目を向けてしまうのも仕方がないことだ」 取り巻きたちも「そうよ、完璧な人間なんていない」「過ちを認めて、償えばいい」と、口々に同調します。それは、ロレンツォに「男の過ち」というレッテルを貼り、謝罪さえすれば全てが許されるかのような、甘い罠でした。

「大したことじゃないのよ。認めるのは恥じゃないわ。あなたがすべきことは、ただ謝ることだけ」。

「証拠がないじゃないか!」ロレンツォの反論

しかし、ロレンツォはその罠にはかかりませんでした。彼は、無実の罪を認めることを断固として拒否します。

「謝る?僕が謝るとでも?何もしていないのにか!僕を浮気者だと責めているのは君たちの方だ。それなら、その証拠とやらを見せてみろ!

彼は、証拠がない以上、この茶番は成立しないと信じていました。しかし、ソフィーは待っていましたとばかりに、不気味な笑みを浮かべます。

突きつけられた動かぬ証拠

「証拠が見たいの?ええ、見せてあげるわ」 そう言ってソフィーが取り出したのは、赤いベルベットの袋でした。彼女がその中身をテーブルの上にぶちまけると、そこに現れたのは、無残にも砕け散った赤いダイヤモンドのかけらでした。

砕け散ったエヴァーライト

それを見た瞬間、ロレンツォの表情が凍りつきます。それは、彼がよく知る、伝説のダイヤモンド「エヴァーライト」でした。ソフィーは、勝利を確信した声で問い詰めます。

これは、あなたが例の家庭破壊者に贈ったネックレスじゃないかしら?

「どうしてこれがここに?」弟の絶望

エヴァーライト…どうしてこれがここに…?

ロレンツォは愕然とします。彼は、この宝石を誰にも贈っていません。それどころか、未来の妻であるソフィーのために、オークションで手に入れようとさえ考えていたのです。そんなものが、なぜ今、砕け散って目の前にあるのか。彼の頭の中は、完全な混乱に陥りました。 彼の動揺は、ゲストたちの目には「動かぬ証拠を突きつけられ、狼狽する浮気男」としか映りません。ソフィーたちの仕組んだ完璧な罠は、ついにロレンツォを完全に追い詰めたのでした。

【婚約式は修羅場の始まり】第21話を読んだ感想(ネタバレあり)

第21話は、ソフィーと親族たちの manipulative な(人を操る)手腕が、もはや芸術の域に達していると感じる回でした。「男だから仕方ない」と、浮気をあたかも一般的な男性の性であるかのように語り、謝罪しやすい状況を作り出す。この一連の流れは、相手の罪悪感を煽り、思考を停止させるための完璧な心理的罠です。見ていて、その巧妙さと悪質さに鳥肌が立ちました。

そんな中で、罠の匂いを嗅ぎ取り、「証拠を出せ」と毅然と反論したロレンツォの姿には、彼の誠実さと精神的な強さが表れていて、少しだけ溜飲が下がりました。彼は決して、安易な道に流されるような弱い男ではなかったのです。

しかし、その彼の反論さえも、ソフィーたちの計算の内でした。砕け散った「エヴァーライト」という物理的な証拠を突きつけられた時の、ロレンツォの絶望的な表情が忘れられません。彼にとって、それは「なぜ?」としか言いようのない、理解不能な怪奇現象です。この説明不可能な証拠が、彼の誠実な否定を無力化してしまう。この圧倒的な理不尽さが、物語のサスペンスを最高潮に高めていると感じました。

【婚約式は修羅場の始まり】第21話のネタバレまとめ

  • ロレンツォはソフィーが監禁している人物を解放するよう求めましたが、拒否されました。
  • ソフィーの母親とその一族は、「男だから仕方ない」と浮気を肯定するかのような態度を取り、ロレンツォに謝罪するよう巧妙に誘導しました。
  • ロレンツォはその罠を見抜き、無実の罪を認めることを拒否し、浮気の証拠を提示するよう強く要求しました。
  • それに対し、ソフィーは切り札として、砕け散った50億ドルのダイヤモンド「エヴァーライト」を突きつけました。
  • 自分が誰にも贈っていないはずの宝石がなぜここにあるのか、ロレンツォは全く理解できず、動かぬ「証拠」を前に愕然とし、完全に追い詰められてしまいました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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