【婚約式は修羅場の始まり】33話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 腕に抱かれたアレッシアは、ロレンツォに「赤ちゃんが、いなくなったの」という最も悲劇的な真実を告げました。
  • 悲しみに暮れる姉から、「全員に死をもって償わせてほしい」という復讐の誓いを聞いたロレンツォは、冷徹な裁きの執行者へと変貌しました。
  • ロレンツォは、パーティー会場にいた全員に対し、「誰がやった?」と問い詰めましたが、誰もが恐怖から沈黙を続けました。
  • 沈黙する一同に対し、ロレンツォは「3秒以内に名乗り出なければ、この部屋にいる者全員を生かしては帰さない」という、絶対的な死の宣告を下しました。

【婚約式は修羅場の始まり】第33話をネタバレありでわかりやすく解説する

ロレンツォによる死の宣告が下され、極限の恐怖に包まれたパーティー会場。第33話では、自分たちの命が危険に晒されたことで、ソフィーとその一族の間に築かれていた脆い共犯関係が、音を立てて崩壊します。生き残るため、彼らは一斉に裏切り、全ての罪をソフィー一人になすりつけ始めるのです。

崩壊する共犯関係

「話さなければ、俺たちは終わりだ…」。ロレンツォのマフィアとの繋がりを思い出した親族たちは、パニックに陥っていました。沈黙は死を意味する。その恐怖が、彼らに仲間を売るという決断をさせました。

「話さなければ、俺たちは終わりだ」

親族の一人が、ついにロレンツォの前に進み出ます。彼は、震える声で、裏切りの口火を切りました。 「デュカ様。あなたの家族を傷つけたのは…」と 彼は、まず実行犯の一人であるソフィーの名を挙げました。そして、続けます。

裏切り「やったのはソフィーです」

「私たちには関係ありません。全て彼女が…私の妹(ソフィー)が考えたことなんです!」 それは、自分と自分の家族だけは助かろうとする、醜い裏切りでした。ソフィーは、信じられないという表情で、自分を売った親族を睨みつけます。「何を言っているの?私は真実を言っていただけよ。私たち全員、見たじゃない!」

孤立無援の婚約者

しかし、一度壊れたダムから水が溢れ出すように、裏切りと罪のなすりつけ合いは、もはや誰にも止められません。

「あなたが彼女を蹴った」暴かれる罪状

裏切った親族は、今度はロレンツォに向かって、ソフィーの罪状を詳細に告発し始めます。 「彼女をここに引きずってきたのは、あなただ。彼女を殴り、蹴り、そして得体の知れない売女だと罵った!」 「ここにいる全員が見ていた!そうだろう、みんな!」 彼は、他のゲストたちに同意を求め、自分たちが集団リンチの共犯者ではなく、ただの「目撃者」であったかのように振る舞います。

手のひらを返す傍観者たち

その言葉を合図に、先ほどまで沈黙していたゲストたちが、一斉に口を開きました。 「ああ、その通りだ」 「ソフィーがそこまでやるとは思わなかったが、彼女がやったんだ。全部ね」 彼らは、自分たちの命が助かる唯一の道として、喜んでソフィーを「生贄」に差し出したのです。

ソフィー、絶望の淵へ

ついさっきまで自分を支持し、共にアレッシアを嘲笑っていた家族や友人たちからの、一斉の裏切り。ソフィーは、完全に孤立無援となりました。彼女は、絶望の表情で、ただロレンツォに懇願することしかできませんでした。 「ごめんなさい、ロレンツォ…」 しかし、その謝罪は、あまりにも遅すぎたのです。

【婚約式は修羅場の始まり】第33話を読んだ感想(ネタバレあり)

第33話は、人間の醜い部分が凝縮されたような、非常に見ごたえのある回でした。ロレンツォの脅威を前に、あれほど固く見えたソフィーたちの結束が、いとも簡単に崩れ去っていく様は、滑稽でありながら、非常にリアルでした。彼らの間にあったのは、信頼や愛情ではなく、ただの利害関係だけだったのです。自分の命が危険になれば、家族でさえ平気で裏切る。その醜悪な自己保身の姿に、強い嫌悪感を覚えました。

特に印象的だったのは、手のひらを返したゲストたちの反応です。「ソフィーがそこまでクールだとは思わなかった」などと、まるで他人事のように語る彼らの無責任さには、怒りを通り越して寒気すら感じました。彼らは、自分たちが犯した「傍観」という罪の重さを、全く理解していないのです。

そして、最後に孤立無援となったソフィー。彼女は確かに許されざる罪を犯しましたが、彼女をそこまで追い込み、甘い言葉を囁き、そして最後には裏切った家族や友人たちにも、同等、あるいはそれ以上の罪があるのではないでしょうか。物語は、主犯であるソフィーが特定されたことで一つの区切りを迎えましたが、本当の裁きは、ここから始まるのだと感じさせられました。

【婚約式は修羅場の始まり】第33話のネタバレまとめ

  • ロレンツォの「全員殺す」という脅迫に恐怖を感じたソフィーの一族の間で、醜い罪のなすりつけ合いが始まった。
  • 親族の一人が裏切り、ロレンツォに対し、「全ての計画を立て、実行したのはソフィーだ」と告発した。
  • その告発をきっかけに、これまで沈黙していた他のゲストたちも、自分たちの身を守るため、一斉にソフィーを犯人だと証言し始めた。
  • ついさっきまで自分を支持していた家族や友人全員から裏切られ、ソフィーは完全に孤立無援となり、絶望の淵に立たされた。
  • 物語は、主犯であるソフィーが特定され、ロレンツォによる直接的な裁きが始まろうとする、新たな局面へと移行した。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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