【婚約式は修羅場の始まり】40話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • アレッシアの裁きを前に、ソフィーとその母親の間で、醜い責任のなすりつけ合いが始まりました。
  • ソフィーは、「ダイヤモンドを破壊するよう唆したのは、ママだ」と、母親の罪を暴露しました。
  • 「全ての原因は、あなたが愛人の話を信じたことにある」と、ソフィは全ての責任を母親に転嫁しました。
  • その醜い内紛は、その犯行動機が、デュカ家の富と名声を狙った、ただの欲望であったことを満座の前に証明する結果となりました。

【婚約式は修羅場の始まり】第40話をネタバレありで解説する

泥沼の内紛の末、完全に孤立したソフィー。第40話では、彼女が最後の望みをかけて、被害者であるアレッシアの同情心にすがるという、見苦しい命乞いを始めます。しかし、その哀れな演技は、史上最悪とも言える致命的な勘違いを生み、アレッシアによる冷徹な裁きの引き金を引いてしまうのでした。

最後の命乞い「全て母のせいです」

ロレンツォの怒りと、家族からの裏切り。全てを失ったソフィーは、唯一、自分に慈悲を見せる可能性のあるアレッシアに泣きつきます。

哀れな被害者を演じるソフィー

全て、母のせいなんです」 ソフィーは、涙ながらに訴えます。「空港であなたとロレンツォ様を見た母が、あなたを愛人だと決めつけたの。私は何も知らなくて、ただ怖くて、怒ってしまって…。あなたなら、分かってくださいますよね?」。 それは、自分もまた、母親に操られた哀れな被害者なのだという、あまりにも身勝手な言い訳でした。

「理解します」アレッシアの静かな肯定

その見え透いた嘘に対し、アレッシアは静かに、そして穏やかに答えました。

ええ。理解します

その言葉に、ソフィーの表情がパッと明るくなります。彼女は、アレッシアが自分の嘘を受け入れ、許してくれたのだと、完全に勘違いしてしまったのです。

史上最悪の勘違いと50億ドルの請求書

アレッシアからの「許し」を得たと信じ込んだソフィー。彼女の口から飛び出したのは、反省の言葉ではなく、信じがたいほど厚かましい「おねだり」でした。

「新しい婚約指輪を買ってくださる?」

「まあ、本当に!もう怒っていないのですね!それなら、壊れてしまった婚約祝いの代わりに、新しいものを買っていただけますか?」 自分の犯した罪の重さを微塵も理解せず、それどころか、この状況から利益を得ようとする。その態度は、彼女の人間性が根底から腐りきっていることを、何よりも雄弁に物語っていました。

「50億ドル、返しなさい」

アレッシアは、呆れたようにソフィーを見つめます。

「あれだけのことがあった後で、あなたが気にするのは、代わりの贈り物のことだけなのね。想像していた以上に、あなたは恥知らずな人間のようね

そして、アレッシアは、自らが下す「裁き」の内容を、ソフィーに突きつけました。 「あなたがエヴァーライトを粉々に砕いたのだから、その代償を払ってもらうわ。50億ドル、返しなさい」 それは、許しなどでは決してない、彼女の強欲な心に最も突き刺さる、冷徹な「請求書」だったのです。

【婚約式は修羅場の始まり】第40話を読んだ感想(ネタバレあり)

第40話は、ソフィーというキャラクターの底知れない自己中心性に、もはや笑いすら込み上げてくる回でした。「新しい婚約指輪を買って」というセリフは、これまでの全ての悲劇が茶番に思えるほど、衝撃的で、そして滑稽でした。彼女は、自分の犯した罪を、心の底から「ちょっとした間違い」程度にしか認識していないのです。このサイコパス的なまでの自己肯定感の強さこそが、彼女の最大の恐ろしさなのだと、改めて感じました。

そして、そのソフィーの愚かさを見事に利用した、アレッシアの立ち回り。彼女の「理解します」という言葉は、まさに悪魔の罠でした。相手に喋らせ、その本性を全て吐き出させた上で、最も効果的なカウンターを叩き込む。その冷静で知的な復讐のスタイルは、感情的に暴走するロレンツォとは対照的で、非常に魅力的です。

物語は、暴力による復讐のステージを終え、今度は「金」による復讐のステージへと移行しました。ソフィーたちが喉から手が出るほど欲しがったデュカ家の富。その富が、今度は彼女たちを破滅させるための凶器となる。この皮肉な展開は、見事としか言いようがありません。果たして、ソフィーとその一族に、50億ドルもの大金を支払う術はあるのでしょうか。

【婚約式は修羅場の始まり】第40話のネタバレまとめ

  • 追い詰められたソフィーは、全ての罪を母親になすりつけ、「自分も被害者だ」とアレッシアに泣きつき、同情を引こうとした。
  • アレッシアが静かに「理解します」と答えたのを、ソフィーは「許してもらえた」と致命的な勘違いをした。
  • 許されたと信じ込んだソフィーは、反省の色も見せず、壊された婚約祝いの代わりに「新しいものを買ってほしい」と、信じがたい要求をした。
  • その厚かましい態度に、アレッシアは「想像以上に恥知らずね」と呆れ、裁きとして「あなたが壊したのだから、50億ドルを返しなさい」と冷徹に言い放った。
  • アレッシアの復讐は、ソフィーたちの強欲な心を最も苦しめる、「金銭による賠償」という形で始まることになった。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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