【婚約式は修羅場の始まり】5話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

【婚約式は修羅場の始まり】第5話をネタバレありでわかりやすく解説する

ついにデュカ家の邸宅へと乗り込むことを決意したソフィー。第5話では、何も知らないアレッシアが弟の嘘を信じ、未来の義妹との対面を心待ちにする一方で、嫉妬に狂った女たちがすぐそこまで迫っているという、絶望的な状況が描かれます。そして、ついに修羅場の幕が上がり、アレッシアに対する理不尽な暴力が始まります。

弟の嘘と家宝に秘められた姉の想い

ロレンツォは、姉を彼女がかつて使っていた部屋へと案内します。そこは、彼女が6年前に家を出た時のまま、美しく保存されていました。

「ソフィーは君のことが大好きなんだ」

「私が結婚した後もここに泊まって、ソフィーは本当に平気なの？」

なおも婚約者に気を遣うアレッシアに、ロレンツォは最後の嘘を重ねます。

「アレッシア、ソフィーは君のことが大好きなんだ。いつも君のことばかり話しているよ。君がここに泊まると知ったら、大喜びするはずさ」

弟の言葉を信じ、アレッシアの表情は安堵に和らぎます。ロレンツォは「仕事の用事があるから少し出かけるよ。何かあったら電話して」と言い残し、姉を一人部屋に残して邸宅を出ていきました。

デュカ家を救った赤いダイヤモンド

一人になったアレッシアは、鞄から一つの宝石箱を取り出します。中に入っていたのは、50億ドル相当の価値を持つ、燃えるように美しい赤いダイヤモンド「エヴァーライト」。

それは、ソフィーへの婚約祝いとして、彼女が用意した贈り物でした。

この宝石には、アレッシアの家族への深い愛情が込められていました。

「デュカ・グループを救うために30億ドルで質に入れたけれど、今、50億ドルで買い戻したわ。この家宝をソフィーに渡さないと」

彼女はかつて、経営危機に陥ったデュカ・グループを救うため、この大切な家宝を一度手放していたのです。弟の会社の未来のために自己犠牲を払い、そして今、弟の婚約者を新しい家族として迎えるために、再びその宝石を取り戻した。アレッシアは、純粋な祝福の気持ちで、未来の義妹との対面を待っていました。

修羅場の開幕「この恥知らずな売女！」

しかし、その静寂は、ドアが乱暴に開けられる音によって無残にも破られます。そこに立っていたのは、憎悪に満ちた形相のソフィーと、その友人でした。

乗り込んできた婚約者

アレッシアが帰りを待っていると信じていたロレンツォは、すでに邸宅にはいません。アレッシアは、助けのない密室で、怒り狂うソフィーと対峙することになってしまったのです。

弁明の余地なき暴力の始まり

ソフィーは、アレッシアを見るやいなや、狂ったように叫びます。

「この恥知らずな売女！出ていきなさい！」

そう言って、ソフィーはアレッシアに掴みかかりました。突然の出来事に、アレッシアは「何をするの？」と抵抗しますが、ソフィーが「私たちを馬鹿にした罰よ！」と罵り、暴力に加勢します。 もはや、彼女たちにアレッシアの言葉は届きません。嫉妬と誤解に支配された彼女たちの前では、真実など何の意味も持たないのでした。ついに、アレッシアに対する壮絶で一方的な暴力が始まってしまったのです。

【婚約式は修羅場の始まり】第5話を読んだ感想（ネタバレあり）

第5話は、アレッシアのあまりにも健気で純粋な想いが描かれたからこそ、ラストの暴力シーンがより一層痛ましく、見ていて本当に胸が苦しくなりました。「エヴァーライト」という宝石が、単なる高価な贈り物ではなく、彼女がデュカ・グループと家族を守るために払った自己犠牲の象徴だったと明かされたことで、アレッシアというキャラクターへの同情と尊敬の念がさらに深まりました。そんな彼女が、これから受けるであろう仕打ちを思うと、怒りで言葉もありません。

そして、ロレンツォが邸宅を離れてしまったことの絶望感が凄まじいですね。彼は姉を守るために嘘をついたはずなのに、結果的に彼女をたった一人、最も危険な状況下に置き去りにしてしまった。彼が残した「何かあったら電話して」という言葉が、これから始まるであろう暴力の前でいかに無力かと思うと、物語の残酷さを感じずにはいられません。

ついにソフィーと母親による直接的な暴力が始まってしまい、物語は最も見たくない、しかし最も目が離せない局面へと突入しました。アレッシアと、そして何よりも彼女のお腹の子の安否が気になって仕方ありません。

【婚約式は修羅場の始まり】第5話のネタバレまとめ

• ロレンツォはアレッシアを邸宅の部屋に案内し、「ソフィーは君の滞在を歓迎している」という嘘を重ねた後、仕事のために家を出てしまった。
• アレッシアは、かつてデュカ・グループの経営危機を救うために一度手放した、家宝の赤いダイヤモンド「エヴァーライト」を、ソフィーへの婚約祝いとして用意していた。
• アレッシアが一人になった部屋に、ソフィーと母親が乱入し、彼女を「恥知らずな売女」と罵倒した。
• 弁明の機会も与えられぬまま、アレッシアに対する直接的で一方的な暴力が始まり、物語は最も悲劇的な局面へと突入した。

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コマさん（koma）

野生のライトノベル作家

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社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》