【婚約式は修羅場の始まり】50話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • オリバーは、「相手がアレッシア本人だと知らなかった」という見苦しい言い訳をしましたが、ロレンツォに「相手が誰であろうと、妊婦に暴行したという事実は変わらない」と、完璧に論破されました。
  • 言い訳が通用しないと悟ったロレンツォは、オリバーに対し、自らの手を切り落とすための、1分間の容赦ないカウントダウンを開始しました。
  • 追い詰められたオリバーは、死の恐怖から、最後の瞬間に「待って!ソフィーの赤ん坊についての秘密を知っている!」と、命と引き換えの爆弾発言をしました。
  • その言葉に、ロレンツォはカウントダウンを中断し、「どんな秘密だ?」とオリバーに問いかけました。

【婚約式は修羅場の始まり】第50話をネタバレありで解説する

自らの命と引き換えに、妹ソフィーの赤ん坊に関する「秘密」を暴露すると宣言したオリバー。第50話では、その秘密が暴露されることを恐れるソフィーと母親が、必死に彼の口を封じようとします。しかし、ロレンツォの巧みな揺さぶりによって、ついにオリバーの口から、この物語全体を揺るがす、最もおぞましく、禁断の真実が語られるのです。

命懸けの取引と醜い攻防

「赤ん坊について、何を知っている?」。ロレンツォの問いに、オリバーは一瞬、ためらいます。家族からの、無言の圧力。しかし、自分の命には代えられません。

「嘘なら、心配ないはずだ」ロレンツォの揺さぶり

「デュカ様、命にかけて嘘は申しません。彼女について、私だけが知っていることがあるのです。しかし、お話しした後、私の命を助けてくださると…」

オリバーが取引を持ちかけると、ソフィーが「ロレンツォ、聞かないで!彼は嘘をついているわ!自分だけ助かろうとしているのよ!」と必死に叫びます。

その必死の様子を見て、ロレンツォはソフィーに、冷たく言い放ちました。

もし彼が嘘をついているのなら、君がそんなに心配する必要はないはずだが?

その完璧な正論は、ソフィーの嘘と、彼女が何かを隠しているという事実を、浮き彫りにしました。

「赤ん坊の本当の父親の名を言えば、助けてくれるか?」

ロレンツォは、オリバーに向き直り、「面白い。聞かせてもらおうか」と取引に応じます。オリバーは、最後の確認をしました。

もし、彼女の子供の、本当の父親の名前を言ったら、私は助かりますか?

暴かれる禁断の真実

「本当の父親」。その言葉に、ソフィーと母親の顔から血の気が引きます。

母と娘の最後の抵抗

母親は、「オリバー、ナンセンスを言うのはおよしなさい。彼女はあなたの妹なのよ。どうしてそんな中傷ができるの!」と、家族の絆に訴えかけ、息子の裏切りを止めようとします。しかし、オリバーの決意は固まっていました。

「この子は、ロレンツォの子じゃない」

「嘘じゃないよ、ママ。この赤ん坊は、ロレンツォの子じゃないんだ

オリバーは、まず第一の真実を暴露しました。

「ソフィーの子供の父親は…オリバーです」

そして、彼は震える声で、この物語で最もおぞましく、そして禁断の秘密を、満天下に晒したのです。

真実は…。ソフィーの赤ん坊の本当の父親は…僕なんだ」

会場は、水を打ったように静まり返りました。ソフィーが身ごもったとされる子供の父親は、婚約者のロレンツォではなく、実の兄であるオリバーだった。彼らナイト一族が隠してきた罪は、単なる強欲や嫉妬ではなく、血を分けた兄妹が過ちを犯すという、最も深く、そして暗い禁忌だったのです。

【婚約式は修羅場の始まり】第50話を読んだ感想(ネタバレあり)

第50話は、これまでの全ての悲劇や悪行が、些細なことに思えてしまうほどの、衝撃的な真実が暴露される回でした。「ソフィーの赤ん坊の父親は、兄のオリバー」。この一言が持つ破壊力は、計り知れません。この真実を知った上で、これまでの彼らの行動を振り返ると、全てが全く違う意味を帯びてきます。

母親が、あれほどまでに娘をデュカ家に嫁がせようと画策していたのは、単なる玉の輿狙いだけでなく、近親相姦という、一族の最大のスキャンダルを、ロレンツォという無関係な富豪に押し付けて隠蔽するためだったのかもしれません。そう考えると、彼女の行動の全てに納得がいき、その邪悪さに改めて戦慄します。

そして、オリバーとソフィー。彼らの間で何があったのかはまだ分かりませんが、彼らもまた、この歪んだ家族の被害者なのかもしれません。自らの命を守るために、妹との禁断の秘密を暴露せざるを得なかったオリバーの悲痛な決断は、彼が犯した罪を許すことはできなくとも、ある種の同情を禁じえませんでした。物語は、最終盤を前にして、最も深く、そして最も救いのない謎を提示しました。

【婚約式は修羅場の始まり】第50話のネタバレまとめ

  • 自分の命と引き換えに、オリバーはソフィーの赤ん坊に関する「秘密」を暴露する取引をロレンツォに持ちかけた。
  • ソフィーと母親は必死に彼を止めようとしたが、ロレンツォが「嘘なら、君たちが心配する必要はないはずだ」と鋭く指摘し、彼女たちの抵抗を封じ込めた。
  • オリバーはまず、「ソフィーの赤ん坊は、ロレンツォの子ではない」という第一の真実を暴露した。
  • そして彼は、命懸けの告白として、「ソフィーの赤ん坊の本当の父親は、実の兄である自分自身だ」という、最もおぞましく禁断の真実を満天下に明かした。
  • 物語は、ナイト一族が隠してきた最大のタブーが暴かれ、彼らの人間関係が根底から覆されるという、衝撃のクライマックスを迎えた。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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