【完璧ワイフによる完璧な復讐計画】1話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

【完璧ワイフによる完璧な復讐】第1話をネタバレありでわかりやすく解説する
物語は、非常に緊迫した場面から幕を開けます。 複数の人物が深刻な面持ちでソファに座る、まるで裁判所の一室のような場所。 主人公の「雨宮成美(あまみや なるみ)」は、冷静な表情で正面を見据えています 。 彼女のモノローグ(心の声)が響きます。
「彼女は 完璧な妻だった」
その視線の先には、動揺する夫「雨宮柊斗(あまみや しゅうと)」 と、その隣で裸を晒し、情事の最中を切り取られたような姿の女性「有馬莉々花(ありま りりか)」 の姿が。 成美の隣に座る弁護士らしき男性が、淡々と告げます。
「こちらが全ての証拠品となります」 「だから 離婚だって そう」
成美の静かな決意と共に、弁護士は柊斗と莉々花に対し、「精神的苦痛により離婚の申し入れ」 と、それぞれへの慰謝料300万円の請求 を宣言します。 一体、この3ヶ月の間に何があったのでしょうか。物語は、3ヶ月前の「完璧な妻」だった頃の成美の日常へと遡ります。
完璧だった妻、雨宮成美の日常
3ヶ月前 。そこには、理想的とも思える夫婦の姿がありました。 主人公の雨宮成美(30歳)は看護師 。夫の雨宮柊斗(33歳)は税理士です 。 夜勤 のある成美は、「夕食は作り置きになっちゃうけど…」 と申し訳なさそうにしますが、柊斗は「成美の料理はどれも美味いし」 、「冷めても美味い」 と笑顔で応えます。
成美は、16時間勤務という過酷な看護師の仕事 をこなしながらも、夫が喜んでくれること を何よりの励みにしていました。 朝、ゴミ出しを率先して行う 柊斗を見送った後も、成美の家事は続きます。 シンクの片付け 、洗濯 、夕飯の買い物 、仮眠 、シャツへのアイロンがけ 、洗濯物たたみ 、そして夫のための夕食作り と掃除 。 彼女は、亡き母の「女の幸せはね 夫に尽くすことなの」 、「夫を立てていつでも美しい環境の中に身をおけば 自然と幸せはやってくる」 という教えを忠実に守り、完璧な家事と仕事を両立していたのです。 彼女の願いはただ一つ。「私も早く柊斗と…子供と 皆で仲のいい家族を作れたらいいな」 という純粋なものでした。
夫婦のすれ違い:「子供」と「仕事」
完璧に見えた夫婦関係ですが、少しずつズレが生じ始めていました。 きっかけは、柊斗の母親からの「孫はまだなの?」 という催促の電話 です。 柊斗は「いつも母さんが悪いな」 、「俺から母さんに言っておくよ」 と、一見、成美を気遣うような言葉をかけます。
この会話を機に、成美は「私ももう30になったし 仕事も落ち着いたしさ…」 と切り出し、「そろそろ子供作ってもいいんじゃないかなって思ってるんだ」 と、自身の本心を打ち明けます。 しかし、柊斗の反応は予想外のものでした。 「辞めるの? 仕事」 彼は、成美が仕事を続けることに難色を示します 。 「成美の負担が大きくなるからダメだよ」 そして、こう条件を付け加えるのです。 「仕事を辞めて 家事と育児に専念してくれるなら いいけど」
夫の「夢」と妻の「献身」
成美は、この提案にすぐには頷けませんでした。 二人は財布を別々 にしていましたが、生活費は柊斗が多く負担 していました。 実は成美には、夫にも秘密にしていることがあったのです。
それは、税理士になって10年経ち、「そろそろ自分で事務所を構えることも考えてるんだ」 という夫の独立の夢 を応援するため、こっそりと独立資金(300万円以上 )を貯めていたこと でした。 もし自分が仕事を辞めて無収入になれば、この独立計画も延期になってしまうかもしれない …成美は深く悩みます。
この成美の葛藤を知ってか知らずか、柊斗はさらに追い打ちをかけるような言葉を口にします。 「成美がどうしても子供が欲しいって言うなら仕方がないよな」 「………………俺が諦めればいい話だし」 まるで、子供を作ることは「自分の夢を犠牲にすることだ」とでも言いたげな口ぶりです。
優しい夫の「本音」
成美は「私働きながら家事と育児も頑張れるよ」 と必死に訴えます。 しかし、柊斗は「それは俺が嫌だ」 と一蹴。 「成美ばかりの負担になるのは夫婦でいる意味がないよ」 どこまでも「妻の負担」を心配するような、優しさに満ちた言葉で、彼は成美の提案を拒否し続けます。 結局、話し合いは「答えが出ないまま」 、柊斗は仕事へ向かってしまいました 。
一方、職場に着いた柊斗。 同僚の柏木瑞希 から「顔に出てる?」 と心配されると、彼は溜息混じりに愚痴をこぼします。 「朝から嫁がうるさくてな…」 「子供が欲しいって言われて」
柏木は「柊斗 子供嫌いじゃん」 と、核心を突く一言を放ちます。 すると柊斗は、これまで成美に見せていた「優しい夫」の仮面を脱ぎ捨て、衝撃的な本音を漏らしました。
「今までなんとか誤魔化してきたけど そろそろ苦しいみたいだな…」 「成美なら面倒じゃないと思ってたんだけど… 子供が欲しいならそろそろ邪魔だわ」
これが、完璧な妻・成美に向けられた、夫・柊斗の偽らざる本心だったのです。 この裏切りを知った時、彼女の「完璧な妻」としての日常は終わりを告げ、物語は冒頭の「完璧な復讐」へと繋がっていきます。
【完璧ワイフによる完璧な復讐】第1話を読んだ感想(ネタバレあり)
いや……これは衝撃的な第1話でした。 冒頭の離婚調停シーンから一転、3ヶ月前の幸せそう(に見えた)な夫婦の日常が描かれる構成が見事です。 成美さんが、古風とも言えるお母さんの教えを守り、寝る間も惜しんで家事と仕事を両立し、さらに夫の夢まで応援して貯金までしている…まさに「完璧な妻」ですよね。
彼女が献身的であればあるほど、その描写が丁寧であればあるほど、ラストで明かされる夫・柊斗の本音が胸に突き刺さります。 「子供嫌いじゃん」という同僚の言葉。 そして、何よりも許せないのが「成美なら面倒じゃないと思ってた」「そろそろ邪魔だわ」というセリフです。
成美さんの前では「君の負担が心配だ」「夫婦でいる意味がない」などと、どれだけ優しい言葉を並べていたことか。 その全てが、自分の「子供が嫌い」という本音を隠し、「面倒じゃない」妻をコントロールするための嘘だったのかと思うと、心の底から怒りが湧いてきます。
「3ヶ月前まで 私は何も知らなかった」 ということは、あの会話の後、成美さんは夫の本性を知る決定的な出来事に遭遇するのですね。 そこから、わずか3ヶ月で不倫の証拠を完璧に揃え 、慰謝料300万円 を請求する という、まさに「完璧な復讐」を準備した成美さんの強さと覚悟に震えます。 彼女がどうやって夫の裏切りを知り、証拠を集めていったのか、次回の展開が気になって仕方がありません。
【完璧ワイフによる完璧な復讐】第1話のネタバレまとめ
- 物語は、主人公・成美が夫・柊斗とその不倫相手・莉々花に慰謝料300万円を請求する離婚調停の場面から始まる。
- 3ヶ月前、成美は仕事(看護師)と家事を完璧にこなし、夫の独立の夢を応援する献身的な「完璧な妻」だった。
- 成美が子供を望むと、柊斗は「妻の負担になる」という理由を表向きにしつつ、「仕事を辞めて専業主婦になること」を実質的な条件として提示する。
- 成美が悩む裏で、柊斗は職場の同僚に「子供は嫌い」「(子供が欲しいなら)そろそろ邪魔だわ」という衝撃的な本音を漏らしていた。
- 成美は夫の裏切りを知り、3ヶ月の間に不倫の証拠を全て集め、「完璧な復讐」として離婚と慰謝料請求を実行に移した。
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