【完璧ワイフによる完璧な復讐計画】28話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 瑞希(みずき)と柊斗、成美さんの三人が揃った食卓は、全員が「作り物の笑い」を浮かべる、張り詰めたものでした 。
- 瑞希は柊斗を挑発し、「次は 豚の生姜焼きね」と、次回の訪問を一方的に約束しました 。
- 場面は変わり、成美さんが莉々花(りりか)と会う約束の金曜日になります 。
- 成美さんは、莉々花が柊斗に連絡するのを防ぐため、自分からも「追加で メッセージを送って」いました 。
- その内容は、柊斗に「第三の女」がいるかもしれないと嘘の相談を持ちかけ、莉々花の不安を煽るものでした 。
- 莉々花は、柊斗に捨てられることを恐れ、情報を得るために成美さんの誘いに乗りました 。
- 成美さんは、証拠集めに協力させるための「チップ」として、莉々花にリップをプレゼントしました 。
- 莉々花は、それを「柊くんとの デートに つけていきます!」と無邪気に喜びました 。
- 成美さんは「いいわ」と冷たく笑い、「その代わり しっかり証拠を 押さえさせてよね」と、復讐の次のステップに進むことを決意していました 。
【完璧ワイフによる完璧な復讐計画】第28話をネタバレありでわかりやすく解説する
第27話では、成美さんが不倫相手・莉々花に巧みに近づき、証拠集めのための罠を仕掛ける様子が描かれました。今回の第28話は、場面が変わり、莉々花の視点から彼女の過去と、なぜ彼女が柊斗にそこまで執着するようになったのか、その驚くべき背景が明らかになります。
莉々花の生い立ち:働く必要のない看護師
物語は、莉々花の回想から始まります。彼女の母親は元看護師で、莉々花もその影響で看護師免許を取得しました 。
しかし、彼女の家は裕福で、お金には困っていません 。生活のために働く必要はまったくないのです 。
彼女が看護師になったのは、ただ両親から「『社会勉強のために 働いて学びなさい』」と言われたから、という理由だけでした 。
理想と現実:憧れの先輩「成美」
莉々花が抱いていた看護師のイメージは、「イケメンのお医者さんと 結婚しよー」という、ドラマのような甘いものでした 。
しかし、現実は「怒られるばっかりで つまんない」 日々 。若い医師はほとんど既婚者で 、独身の男性は好みではない人ばかりでした 。
そんな職場で、莉々花が憧れていたのが成美さんでした 。成美さんは「いつでもスマートに 冷静に仕事をこなす」存在 。その「絶対的王者の 風格がかっこよくて 羨ましかった」 のです 。
莉々花は、(だからといって 自分がそうなれる わけじゃない) と、自分と成美さんとの差を痛感していました。
奪いたかった「一番大切なもの」
(成美さんには なれないけど) 。
莉々花の心に芽生えたのは、歪んだ欲望でした。自分が成美さんになれないのなら、せめて「成美さんの 一番大切なものが 手に入る」かもしれない、と考えたのです 。
その「一番大切なもの」こそが、夫の柊斗でした。彼は「今まで見たこともないほど かっこよくて」 、莉々花が「手を伸ばせば 触れることくらいは できそうだった」 存在 。
そして、彼に近づくと、「受け入れてくれた」し、「抱いてくれた」 。それどころか、「好きだと 言ってくれた」 のです 。
瑞希との「密約」
莉々花は「どうしても 柊くんが欲しい」 と願っていました 。そんな彼女に、第5話のホームパーティーの帰り道 、あの男—瑞希(みずき)—が声をかけていました。
「莉々花ちゃん だっけ?」 「柊斗のこと 旦那に 欲しいんでしょ?」
彼は、自分が「柊くんと成美さんが 別れるために 協力してる」 ことを明かし 、莉々花に取引を持ちかけます。
「奥さんと 別れてからでも 遅くないよね」 「そうすれば 悪者にならずに 柊斗と結婚できる かもしれないんだよ」
その代わり、「俺もさ 今頑張ってるところ だから邪魔しないで ほしいんだ」 と釘を刺します。莉々花は、成美さんと柊斗が別れる「その時を 今か今かと 待っていた」 のでした 。
成美が仕掛けた「新たな嘘」
場面は現在、莉々花を訪ねてきた成美さんとの会話に戻ります。
莉々花は、成美さんから送られてきた「第三の女」(同じ事務所内の 女の子)のメッセージが「気になって しかたがなかった」 のです 。
「あそういえば お話って なんでしたっけ?」 と、しらじらしく切り出す莉々花。
成美さんは(白々しいわね) と内心で吐き捨てつつ、計画通りに「新たな嘘」をつき始めます。
「私の 勘違いだった みたいなの」
「え? 勘違い?」 と驚く莉々花に、成美さんは「なんで浮気してるって 思ったんですか?」 とわざと質問させ、こう畳みかけました。
「寝言で 女の名前を 言ったのよ」 「“瑞希”ってね」
完璧に騙された莉々花
成美さんは、ホームパーティーに来ていた同僚の一人だと説明します 。さらに、「コソコソ 私に隠れて 電話してたの」 、事務所の名簿を調べたら「“瑞希”って人が 確かにいた」 と、事実に嘘を織り交ぜて莉々花を追い詰めます。
そして、とどめの一言。
「あの人のことは 齋藤さんだと 思ってたのよ」 「だから全然 ピンときてなくて」
莉々花は、成美さんの名演技にすっかり騙されてしまいます。「それいつ わかったんですか?」 と尋ねる莉々花に、成美さんは「一昨日よ」 と、瑞希が家に来た日のことを話し始めました 。
「私最初 パニックに なったわ 浮気相手を 連れてくるの かしらって」
この言葉で、莉々花は全てを「理解」しました。
(柊くんは 成美さんと別れるために 柏木さん(瑞希)と行動してるから) (コソコソ 連絡をとってても おかしくない) (他に女がいると 騒いだくせに それは男だった)
(……………なんだ) 。莉々花は完全に安心しきってしまいます。
勝利のワイン
「騒がせて 悪かったわ」 と謝る成美さんに、莉々花は「勘違いでよかったです フフック」 と、心の底から安堵した笑い声を上げます。
(成美さんって 意外と バカなんだ) (そそっかしいんですね)
不倫相手の妻を完全に見下した莉々花。そんな彼女に、成美さんは「せめてもの お詫びにと 思って」 と、一本のワインを取り出しました 。
【完璧ワイフによる完璧な復讐計画】第28話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、莉々花の人物像が深く掘り下げられたことで、物語に一層の深みが出ましたね。
彼女が単なる「悪い女」ではなく、裕福な家庭で育ち、働く意味を見いだせず 、ドラマのような恋愛に憧れていた という背景。そして、自分にはないものを持つ成美さんへの強い憧れ と、その「一番大切なもの」を奪いたいという歪んだ独占欲 。彼女の行動原理が非常によく分かりました。
それにしても、瑞希の暗躍ぶりには驚かされます。彼は柊斗と共謀して成美さんを陥れようとしながら 、同時に不倫相手の莉々花にも接触し、「邪魔しないで」と手なずけていた 。まさに暗躍するトリックスターです。
しかし、今回の主役は間違いなく成美さんです。彼女の頭脳戦が冴えわたっていました。莉々花の不安を煽るために「第三の女」という嘘を使い 、その不安を解消させるための「答え」として、「瑞希」という「男の名前」を提示する 。この二段構えの罠、完璧すぎます。
「浮気相手を 家に連れてくるのかと パニックになった」 という演技で、莉々花に「自分と同じ勘違いをしている、ちょっとバカな奥さん」 と思わせる手腕。見事と言うほかありません。
最後のワイン 。これはもう、ただの「お詫び」ではないですよね。莉々花を完全に油断させた今、このワインが次なる証拠集めの「自白剤」になるのでしょうか。恐ろしい展開が待っていそうです。
【完璧ワイフによる完璧な復讐計画】第28話のネタバレまとめ
- 不倫相手の莉々花は、裕福な家庭に生まれ、「社会勉強のため」だけに看護師になりました 。
- 莉々花は、職場で完璧な先輩・成美さんに憧れを抱き 、自分にはなれない彼女の「一番大切なもの」(=柊斗)を奪いたいと願うようになります 。
- 瑞希はホームパーティーの後、莉々花に接触し、「柊斗と成美が別れるために協力している」と明かし、「邪魔しないでほしい」と口止めしていました 。
- 現在、成美さんは莉々花に「第三の女」の存在を疑わせた後、その正体について「勘違いだった」と嘘をつきます 。
- 成美さんは、柊斗が寝言で「“瑞希”ってね」と女性(と勘違いした)の名前を言っていたと、新たな嘘を重ねました 。
- 莉々花は、成美さんの話を信じ込み、柊斗と瑞希が離婚計画のためにコソコソ連絡を取っていただけだと納得します 。
- 莉々花は「成美さんって 意外と バカなんだ」 と油断し、成美さんは「お詫び」としてワインを取り出しました 。
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