復讐モノ

【完璧ワイフによる完璧な復讐計画】9話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • ホームパーティーで暴走しかけた莉々花(りりか)は、共犯者の瑞希(みずき)に「彼女さん」と呼ばれて牽制されました 。
  • 柊斗と瑞希は連携し、莉々花に「好きな人がいる」と嘘をつかせました 。
  • パーティー後、柊斗は偽装工作をレベルアップさせ、「スポンジを濡らす」「生ゴミを少量残す」などの対策を講じました 。
  • 成美は新たな証拠を掴めずにいましたが、「あの日の 違和感を 忘れてはいない」と疑問を持ち続けていました 。
  • 莉々花からの大量のメッセージに柊斗は「めんどくせえ」 と本音を漏らし、成美には「瑞希から」仕事の連絡が来たと嘘をつきました 。

【完璧ワイフによる完璧な復讐】第9話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、不倫相手・莉々花からの面倒な連絡を、妻・成美に「瑞希からの仕事の連絡」だと偽った柊斗 。 第9話は、その直後、柊斗が成美の作った昼食を済ませてから、莉々花とホテルで密会するシーンから始まります 。 そして、この密会で柊斗の計算高い過去と、莉々花の恐ろしい本性が明らかになります。

夫の本音「妻の料理」と巧妙な嘘

柊斗は、最近何度も成美が作った料理を「棄てている のですが、良心の呵責は一切ありません。 彼が恐れているのはただ一つ、成美から「今日 違う味付けに したんだけど 気づいた? と、味の感想を聞かれることでした。 (不意にそんなことを 聞かれそうで 気が気じゃない) 彼は、完璧な妻の完璧な料理を味わうことなく棄て、その嘘がバレることだけを恐れていたのです。

筑前煮は「好物」ではないという真実

柊斗が特に辟易していたのが、成美が「俺の好物だと思って」 何度も食卓に出す「筑前煮」 でした 。 (あれは母親の 得意料理であって 俺の好物ではない) 彼が筑前煮を好物だと成美に思わせたのは、彼の過去のほんの些細な一言がきっかけでした。

一人暮らしを始めて数年経った頃、久しぶりに食べた母親の筑前煮を「美味しく感じた」 柊斗は、その時たまたま「美味いな」と口にしました 。 ただそれだけだったのに、母親も 、そしてその母親を倣おうとする成美も、それが柊斗の大好物だと勘違いしてしまったのです 。 (これで子供なんて できたら 完全に母さんじゃん) 柊斗は、自分に尽くしてくれる妻の姿に、自分の母親を重ねてウンザリしていました。

不倫の始まり(7ヶ月前)

場面はホテルの一室へ。 柊斗は、ホームパーティーに押しかけてきた莉々花を「昨日なんで 来たの?」「来るなって 言ったよな?」 と厳しく詰問します。 莉々花は「だって 好きになっちゃったんだもん!」 「成美さんより りりの方が 柊くんのこと 好きなんだもん!」 と、まるで子供のように駄々をこねます。

しかし、この不倫関係の始まりは、7ヶ月前、莉々花の方から仕掛けた罠だったのです

妻は「金のなる家政婦」

柊斗は回想します。 成美との結婚生活は、「それなりに 満足していた」 ものでした。 税理士として軌道に乗るまで、よく稼ぎ、家事も完璧にこなし、容姿端麗で文句も言わない成美 。 彼は瑞希に「成美は 金のなる 家政婦だよと豪語し、「お飾り妻には もってこいの 相手 だと、まさに道具として完璧だと評価していました。

しかし、成美が30歳を迎える頃 、彼の中でその価値観が変わります。 (そう思ったら 途端に その存在が 重くなった) 抱くなら 若くてハリがある 可愛げのある女が いいそう思い始めた時に、莉々花は現れたのです

莉々花の狡猾な誘惑の手口

ホームパーティーで出会った瞬間 、柊斗は莉々花が自分を狙っていると見抜いていました 。 莉々花は「成美さんのことで 相談したいことが あるんですけど… と、妻の後輩という立場を巧みに利用して近づきます。 そして「柊斗さんのこと 好きになっちゃったんです…」 と涙ながらに告白し、とどめの一言を放ちました。

諦めるから 1回だけ 抱いてくれませんか?

この計算高い誘惑の手口に、柊斗は(おかしくて たまらなかった) と、彼女を完全に見下していました。 彼は「このレベルなら 簡単に落とせる」 と確信し、言葉巧みに彼女を誘導します 。 「成美のこと 大切にしてるから そういうことは できないよ」 と良い夫を演じつつ、「成美の大切な後輩を 傷つけるのは 俺も辛いから…」 と罪悪感を煽り、最終的に「1回だけね? と関係を持ったのです。 その「1回だけ」の関係は、もう7ヶ月も続いていました

衝撃のラスト「りりの中に 出して」

場面は現在のホテルに戻ります。 莉々花が「成美さんとの 赤ちゃん 作るの?」 と不安そうに尋ねると、柊斗は冷たく言い放ちます。 「作らないよ 別れるって 言ったじゃん

この言葉に安心した莉々花は、情事の最中、恍惚とした表情でとんでもない要求を口にしました。 「ねえ りりの中に 出してっ……その言葉に、全てをコントロールしているつもりだった柊斗は「……は? と、凍りつくのでした。

【完璧ワイフによる完璧な復讐】第9話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回の第9話は、柊斗のゲスな本性がこれでもかと描かれた回でした。 妻が心を込めて作った料理を「棄てている」 こと、しかも「味が変わったかバレるか」だけを心配している という、あまりの非道さに言葉を失います。 特に「筑前煮」のエピソードは最悪ですね。妻が夫を思って必死に研究した味(第4話参照)を、当の本人は「母親のコピー」 として辟易していたなんて…。成美さんの努力が可哀想すぎます。

そして、莉々花もただの「バカで扱いやすい女」ではなかったことが判明しました。 「成美さんの相談」を口実に近づき、「1回だけ抱いて」 と誘う手口は、非常に計算高く狡猾です。柊斗が「おかしくてたまらなかった」 と見下すのも分かりますが、同類の人間同士が引き寄せ合った結果ですね。

しかし、最後の莉々花の「りりの中に 出してっ…… という爆弾発言。 これは柊斗の計算を遥かに超えていたようです。 「別れるって言ったじゃん」 という言葉を信じ、既成事実を作ろうとする莉々花の暴走が、柊斗の「完璧な離婚計画」を根底から覆す起爆剤になりそうです。 コントロールしているつもりが、逆にコントロールされ始めている。この展開は非常にゾクゾクしますね。

【完璧ワイフによる完璧な復讐】第9話のネタバレまとめ

  • 柊斗は、成美が作った料理を「棄てており」、味の変化に気づいたか聞かれることを恐れていた 。
  • 成美が好物だと思っている「筑前煮」は、実は柊斗の好物ではなく「母親の得意料理」であり、彼はそれを押し付けられることに辟易していた 。
  • 7ヶ月前、莉々花が「成美さんのことで 相談したい」 と柊斗に近づき、「諦めるから 1回だけ 抱いてくれませんか?」 と誘惑したのが不倫の始まりだった。
  • 柊斗は成美を「金のなる家政婦」、「お飾り妻」 として利用してきたが、30歳を前に「重く」感じ 、若い莉々花に乗り換えた 。
  • 柊斗が「(成美とは)別れるって 言ったじゃん」 と言うと、莉々花は情事の最中に「りりの中に 出してっ……」 と衝撃的な要求をした。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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