【工作都市 欲望のワルツ】1話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

【工作都市 欲望のワルツ】第1話をネタバレありでわかりやすく解説する
韓国有数の財閥ソンジングループが運営する美術館「アートスペースジン」。その室長を務めるユン・ジェヒは、あるインタビューを受けていました。記者から「大統領夫人の役割とは?」と問われたジェヒは、迷いなく答えます。
彼女の夫は、JBC報道局の看板キャスターであるチョン・ジュンヒョク。夫が大統領になったと仮定した上で、ジェヒは「(夫が)我を貫けるよう支えるのが役割であり責任」と語りました。その瞳には、静かですが確かな野心が宿っています。
物語は、このジェヒの野望と、彼女を取り巻く財閥一家の複雑な人間関係を中心に動き出します。
ファーストレディーへの布石
インタビューを終えたジェヒは、次期検事総長に内定しているチョ・ガンヒョンの妻、クォン・ミンソンのもとを訪れます。表向きは親しげな関係に見えますが、二人の間には何らかの取引があるようです。
ちょうどその時、ガンヒョンの愛人であるオ・イェリンが家にやってきます。ジェヒはミンソンの家政婦に対し、「オ・イェリンが帰ったら連絡して」と冷静に告げ、その場を後にしました。ジェヒがミンソンと手を組み、何かを画策していることがうかがえます。
一方で、美術館アートスペースジンでは、新しく採用されたドーセント(美術館の展示内容を案内するスタッフ)たちへの業務教育が行われていました。その中には、ポスターにもなっていた「キム・イソル」という女性の姿もあります。彼女もまた、今後の物語に深く関わってくることになります。
姑ソ・ハンスクとの冷たい関係
ジェヒが次に向かったのは、ソンジングループ会長(ハンスクの兄であるヨンホ)が入院する病室でした。そこでジェヒは、会長夫人であるミン・ジヨンから手厳しい嫌味を浴びせられます。しかし、ジェヒは一切表情を変えません。
彼女の目的は、ジヨンからある情報を受け取ることでした。ジェヒは「麻薬の容疑者リストの中に、見覚えのある名前があるのでは?」とジヨンを揺さぶり、封筒とUSBを受け取ることに成功します。
このソンジングループは、理事長であるソ・ハンスクによって実質的に支配されています。ハンスクはジェヒの姑(夫の母)にあたりますが、二人の関係は極めて険悪です。ジェヒは財閥一家の中で「嫌われ者」として扱われていました。
受け取ったUSBを、ジェヒは夫のジュンヒョクに届けます。これは、夫を大統領にするための重要な武器となるものでした。
宣戦布告のニュース速報
ソンジングループ先代会長の追悼セレモニー。ハンスクは長男のチョン・ジュンイル(ジェヒの義兄)とその妻ジュヨンを伴い、会場に姿を現します。
ジェヒはわざと遅れて会場に到着。一家の面々が冷ややかな視線を送る中、ジェヒは堂々とした態度を崩しません。
セレモニーの後、ハンスクは別室で取り巻きたちと密談を始めます。狙いは、病床にある現会長(ハンスクの兄)の死後、息子のジュンイルをソンジングループの次期会長に就かせることでした。
その密談の場に、ジェヒは臆することなく入室します。「話はその辺にして、ニュースでも見て休憩してはいかがですか?」とジェヒがテレビをつけると、衝撃的な報道が流れました。
画面に映っていたのは、夫のジュンヒョク。彼が報じていたのは、ジュンイルが経営権を移譲するために行った粉飾決算の証拠となる機密文書のニュースでした。これは、ジェヒがジヨンから受け取ったUSBの情報をもとにした、ジェヒによるハンスクへの宣戦布告です。
呆然とするハンスクたちを後に、ジェヒは冷たく言い放ちます。**「私が何を望んでいるのか、しっかり考えて提案してください」**と。
屈辱の過去と「恨むな」という言葉
ジェヒのおかげで特ダネをつかんだジュンヒョクは、同僚たちと祝杯を挙げていました。しかし、ジェヒは一人で自宅に戻ります。
そこで彼女が思い出していたのは、ジュンヒョクと結婚する前にハンスクから受けた、屈辱的な過去でした。
「他人の子を身籠った女を嫁がせるわけにはいかない」
そう言われ、ハンスクによって無理やり検査を強いられた日のことを。ジェヒは静かに**「恨むな」**と呟きます。彼女の行動の根底には、この深い恨みと野心があるのです。
謎の女キム・イソルとジュンヒョク
翌朝、ジェヒは夫ジュンヒョクの運転で息子ヒョヌと共に美術館へ出勤します。車から降りたジェヒが息子と挨拶を交わしていると、そこへ新人のドーセント、キム・イソルが現れました。
ジェヒが夫をイソルに紹介しようとした瞬間、イソルはジェヒの言葉を遮り、運転席のジュンヒョクに向かって直接挨拶をします。その視線は、どこか意味深なものでした。イソルはジェヒに対し「お二人、お似合いです」と笑顔を見せますが、彼女の存在が波乱を呼ぶことを予感させます。
ハンスクの取引と、ある人物の死
ジェヒの反撃により、息子のジュンイルは検察の聴取を受けることになりました。追い詰められたハンスクは、ジェヒを呼び出します。
ハンスクはジェヒに、驚くべき提案を持ちかけました。「大統領官邸に住むことを夢見ているなら」と切り出し、ジェヒの夫ジュンヒョクを大統領にすると言うのです。
実は、ジェヒの夫ジュンヒョクは、ハンスクの夫と別の女性の間に生まれた子供であり、ハンスクとは血の繋がりがありませんでした。
ハンスクは、血縁のないジュンヒョクを大統領にすることで、公捜処長(高位公職者犯罪捜査処のトップ)のポストを自分に寄越すよう要求します。
ジェヒが「約束を守らない人を信用できない」と言い放つと、ハンスクはジェヒを地下にある秘密の部屋へ連れて行きました。そこには、各界の権力者たちのありとあらゆる弱みや情報が保管されています。
「これなら満足か」と、ハンスクは部屋の鍵をジェヒに差し出しました。ジェヒは、とてつもない力を手に入れることになります。
しかし、その頃。ジェヒと手を組み、夫の愛人問題で動いていたミンソン(次期検事総長の妻)のもとに、1通のメールが届きます。そのメールを見たミンソンは、浴室で手首を切り、自ら命を絶ってしまいました。
ジェヒが掴みかけた権力と、忍び寄る新たな闇。第1話は、衝撃的な結末で幕を閉じます。
【工作都市 欲望のワルツ】1話を読んだ感想(ネタバレあり)
いや、第1話からとんでもない密度でした。最近の韓国ドラマでよく見られる上流階級のドロドロとした権力闘争を描いた作品ですが、その中でも特に人間関係が複雑です。
まず、スエさん演じる主人公ユン・ジェヒの「静かな野心」が凄まじいですね。一見クールに見えますが、夫を大統領にするためなら姑とも平気で戦い、情報を武器に駆け引きを進める姿は圧巻でした。それでいて、過去に受けた屈辱を一人思い出し「恨むな」と呟くシーンには、彼女の人間的な弱さや原動力が垣間見えた気がします。
そして、姑のハンスク。キム・ミスクさんの貫禄が本当に恐ろしいです。血の繋がらないジェヒの夫を大統領にすると持ちかけるあたり、彼女の考えるスケールも計り知れません。秘密の部屋の鍵を渡すシーンは、悪魔との契約のようにも見えました。
第1話を見ただけでは、「誰がどの立場で、誰と繋がっているのか」を把握するのが大変です。相関図が手放せないかもしれません。
特に気になるのは、新米ドーセントとして登場したキム・イソルの存在です。ジェヒの夫ジュンヒョクに向ける視線は、明らかに単なる憧れや挨拶ではありませんでした。彼女がジェヒの計画にとって味方となるのか、それとも最大の障害となるのか、今後の展開から目が離せません。
最後の最後で、ジェヒと協力関係にあったミンソンが自殺するという衝撃的な終わり方。ジェヒはこれからどう動くのでしょうか。第2話が待ちきれない、見事な幕開けだったと思います。
【工作都市 欲望のワルツ】1話のネタバレまとめ
- 美術館室長のジェヒは、夫ジュンヒョクを大統領にするという野望を抱いています。
- ジェヒは姑でありソンジングループ理事長のハンスクと、権力と経営権を巡って激しく対立します。
- ジェヒは義兄ジュンイルの不正(粉飾決算)の証拠を掴み、夫ジュンヒョクのニュース番組で暴露させることでハンスクに反撃しました。
- 追い詰められたハンスクは、ジュンヒョクを大統領にすることを条件に、ジェヒと取引を持ちかけます。
- ハンスクは、権力者たちの秘密情報が眠る部屋の鍵をジェヒに渡しました。
- ジェヒと手を組んでいた次期検事総長の妻ミンソンが、謎のメールを受け取った直後、手首を切り自殺するという衝撃的な事件が発生します。
- 美術館に新しく入ったドーセントのキム・イソルが、ジェヒの夫ジュンヒョクに謎めいた視線を送り、今後の波乱を予感させます。
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