【工作都市 欲望のワルツ】13話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • ハンスクの策略により、ピルソンとジェヒは「ジュンヒョクの隠し子は死んだ」と偽りの報告を受けました。
  • ジェヒはピルソンと手を組み、ドンミン記者を利用した「バイク襲撃の自作自演」で国交大臣を更迭させ、裏切り者のミン議員を阻止します。
  • イソルは復讐を捨て、「ジェヒを守るのが優先」とジョンホに協力を求めました。
  • すべてを打ち明けようとジェヒを待つイソルでしたが、すれ違いが発生。
  • イソルの家を訪ねたジェヒは、そこで**「母子手帳」と、自分がジュンヒョクに贈ったはずの「カフスボタン」**を発見してしまいました。

【工作都市 欲望のワルツ】第13話をネタバレありでわかりやすく解説する

夫の裏切りと、息子の出生の秘密。その二つの残酷な証拠を同時に突きつけられたジェヒ。第13話は、すべての信頼が崩壊する、絶望の物語です。

暴かれた真実「母子手帳とカフスボタン」

イソルはジェヒにすべてを話すため、「家で待っている」とメールを送りました。しかし、その直後、イソルはジョンホに呼び出されてしまいます。

入れ違いでイソルの家を訪ねたジェヒ。ドアが開いていたため中に入ると、机の上に置かれた箱が目に入ります。

ジェヒが恐る恐る箱を開けると、そこには、ノ・ヨンジュとの写真、一冊の**「母子手帳」**、そして、自分がジュンヒョクに贈ったはずの、失くしたと思っていたカフスボタンが入っていました。

ジェヒの中で、すべての点が線で繋がります。ノ・ヨンジュの同居人は、イソル。イソルが養子に出した子供。その父親は、カフスボタンの持ち主である、夫のチョン・ジュンヒョク。

自分が「代理出産」で引き取ったヒョヌが、夫と、信頼し始めていた部下との間にできた子供だった。ジェヒは、この世の終わりかのような衝撃と裏切りに、激しく動揺します。

イソルに告げられた「息子の死」

ジェヒが真実にたどり着いた頃、イソルはジョンホと会っていました。ジョンホもまた、イソルがノ・ヨンジュの同居人であったことに気づいていたのです。

ジョンホは、ジェヒを守るため、イソルに「ジェヒが離婚するまで自分が後妻にでもなるつもりか」と、彼女の真意を厳しく問い詰めます。

イソルは「そんなつもりではない」と呆れますが、ジョンホは決定的な事実を告げます。イソルが養子に出した、彼女の子供について。

「君の子は、2年前に亡くなっている」

ジョンホから告げられた非情な言葉に、イソルは激しく動揺。生きていると信じていた我が子の死を知らされ、彼女はその場に崩れ落ちそうになります。

すれ違いと謎の拉致事件

とぼとぼと自宅へ向かうイソル。すると、アパートの前で、あの箱を持ったまま出てくるジェヒの姿を見かけます。

イソルがジェヒに声をかけようとした、まさにその瞬間。何者かがイソルの背後から口をふさぎ、彼女を車へと連れ去ってしまいました。

ジョンホの胸で泣き崩れるジェヒ

箱を抱えたジェヒが向かったのは、元恋人ジョンホのアパートでした。

「一夜を共にした女の顔を忘れることなんてある?」

ジェヒの言葉に、ジョンホは冷静なままでした。その反応を見て、ジェヒはすべてを悟ります。「知っていたのね」と。

「何で教えてくれなかったの!」

ジェヒはジョンホの胸で泣き崩れます。ジョンホは優しく彼女を抱きしめ、「ヒョンジュン(ジュンヒョク)と離婚するべきだ」と告げます。そして、「君を守ると言ったイソルの言葉は、本気だったのかもしれない」と庇いますが、今のジェヒには届きません。

「あなたも彼女に惑わされたのね」

ジェヒはジョンホを突き放し、アパートを後にします。

血だらけのイソルとハンスクの「警告」

ジェヒが失意のまま自宅に帰宅すると、インターホンが何度も鳴らされます。不審に思いドアを開けると、そこには、暴行を受け血だらけになったイソルが倒れていました。

さらに、彼女の傍らには、あの自作自演テロで使った**「ヒョンサン強制撤去事故を政治利用するな」のビラ**が置かれていたのです。

ジェヒは戦慄します。自分の自作自演がバレた。そして、これはその人物からの「警告」だと。

ハンスクの制裁

ジェヒはイソルを家の中で介抱しながら、共犯者である義父ピルソンに電話をかけます。しかし、ピルソンは「イソルの件は何も知らない」と答えるばかり。

その会話を、夫のジュンヒョクが聞いていました。ジェヒは観念し、すべてを白状します。あのバイク襲撃事件は、ドンミン記者を動かすための自作自演だった、と。

ジュンヒョクは「ドンミンが知ったら俺のメンツが!」と激怒。ジェヒはそんな夫を冷ややかに見つめ、「これは、ハンスクの手の内から抜け出そうとする私への、警告かもしれない」と呟きます。

ジェヒの予想通り、イソルを襲ったのはハンスクの指示でした。コ・ソンミ秘書を通じてジェヒの自作自演を知ったハンスクが、自分に断りなく勝手な真似をしたジェヒに、制裁を加えたのです。

決裂する二人の女

ジェヒは、ジョンホが送ってきたドライブカメラの映像で、家の近くにいたコ・ソンミ秘書の姿を確認。黒幕がハンスクであることを確信します。

すべての怒りの矛先が、夫と、そしてイソルに向けられます。ジェヒは、回復したイソルを呼び出し、高圧的な態度で問い詰めました。

「夫の人間性を知らしめ、離婚させることが、私を守ることだったの?」

イソルは「今もそう思っている」と答えます。そして、ノ・ヨンジュを殺した犯人を探すため、ミンソン、そしてジェヒを疑って近づいたと正直に打ち明けようとしました。

しかし、ジェヒはもはや彼女の言葉を信じません。

「最初から、他人の夫とすべきじゃなかった」

ジェヒが冷たく言い放った言葉に、イソルは顔を引きつらせます。自分はそんなつもりではなかった。しかし、ジェヒは自分を「夫を誘惑した女」としか見ていない。二人の間に生まれた絆は、完全に崩れ去りました。

その夜、イソルは静かに起き上がると、キッチンの包丁を手に取ります。そして、ジュンヒョクとジェヒが眠る寝室へと、静かに向かうのでした。

【工作都市 欲望のワルツ】13話を読んだ感想(ネタバレあり)

第13話、あまりにも辛く、息苦しい回でした。ジェヒとイソル、二人の女性が同時に絶望の淵に突き落とされました。

イソルが、自分の子供が2年前に死んでいたと知らされるシーンは、本当に胸が痛みました。彼女がソンジン家への復讐を誓い、ジェヒに近づいた動機は、すべて「子供のため」だったのかもしれないと思うと、その絶望は計り知れません。

そんなボロボロの状態で、今度はジェヒから「夫を奪おうとした女」というレッテルを貼られてしまう。イソルがジェヒを守ろうとしていたのは本心だったと思うだけに、このすれ違いはあまりにも残酷です。

一方で、ジェヒの気持ちも痛いほどわかります。夫に裏切られ、姑に脅され、信じようとした部下(イソル)が、実は夫の過去の女であり、自分の息子(ヒョヌ)の本当の母親だった。こんな地獄があるでしょうか。

「最初から他人の夫とすべきじゃなかった」というジェヒの言葉は、イソルに向けたものであると同時に、野望のために「悪い男」だと知っていて結婚した、過去の自分自身に向けた言葉のようにも聞こえました。

そして、ハンスクの恐ろしさ。ジェヒの自作自演を即座に見抜き、イソルを拉致・暴行して「警告」としてジェヒの玄関先に捨てる。もはや人間の所業ではありません。ジェヒがいくら策を弄しても、ハンスクは常にその上を行っています。

最後のイソルの行動。包丁を手に寝室へ向かう姿。彼女の怒りと絶望の刃は、自分を弄んだジュンヒョクに向けられるのか、それとも自分を信じなかったジェヒに向けられるのか。最悪の結末しか想像できず、震えが止まりません。

【工作都市 欲望のワルツ】13話のネタバレまとめ

  • ジェヒはイソルの家で「母子手帳」と「カフスボタン」を発見し、イソルがヒョヌの本当の母親であり、父親がジュンヒョクであるという真実を知ります。
  • イソルはジョンホから、養子に出した自分の子供が2年前に死亡していた、という衝撃の事実を知らされます。
  • 真実を知ったジェヒが去った直後、イソルは何者か(ハンスクの手下)に拉致されます。
  • ジェヒはジョンホのもとで泣き崩れ、夫への離婚を勧められますが、イソルへの裏切られた思いから心を閉ざします。
  • ジェヒの自宅玄関に、血だらけのイソルと「自作自演」の証拠のビラが置かれます。
  • イソルへの襲撃は、ジェヒの自作自演テロを知ったハンスクが、「警告」として行った制裁でした。
  • ジェヒはイソルが真実を打ち明けようとしても信じず、「他人の夫とすべきじゃなかった」と冷たく突き放します。
  • 絶望したイソルは、夜中に包丁を手に取り、ジェヒとジュンヒョクの寝室へと向かいました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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