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【復讐の王子様】46話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【復讐の王子様】第46話をネタバレありで解説する

前回、母と娘の間に生まれた亀裂を利用し、黒幕である妃菜乃(ひなの)の母・蘭子(らんこ)に取り入った響(ひびき)。第46話では、響が仕掛けた次なる復讐の舞台が、ついに幕を開けます。それは、妃菜乃のプライドを、最も華やかな場所で、最も残酷な形で打ち砕く、悪魔のシナリオでした。

偽りの和解と母からの招待

物語は、響との一件以来、母である蘭子から冷たい態度を取られ、心を痛める妃菜乃の姿から始まります 。全ての原因は響にあると、彼女は憎しみを募らせるのでした

そんな中、蘭子は自身が経営するエステサロンが100店舗を達成したことを妃菜乃に告げ、来週、祝賀パーティーを開催すると伝えます 。そして、「あなたも参加してちょうだいね」と、妃菜乃のためにドレスを発注し、香水まで用意してくれたのです 。

久しぶりに母から向けられた優しさに、妃菜乃は心の底から安堵します

お母様が喜ぶのは私も嬉しいわ

母との関係が修復されたと信じた彼女は、パーティーの日を心待ちにしていました。

華やかなパーティーと絶望の幕開け

パーティー当日、会場は多くの招待客で賑わい、妃菜乃は母が選んだ美しいドレスを身にまとって、その中心にいました 。彼女の幸福感は、まさに頂点に達しようとしていました。

そして、司会者によって、このパーティーの主役である社長・鴨志田蘭子の登場が華やかにアナウンスされます 。会場の誰もがステージに注目し、拍手を送る中、妃菜乃の目に信じられない光景が飛び込んできます

ステージに現れた母・蘭子の隣には、当然のように自分がいるはずでした。しかし、母が優雅に腕を組んでエスコートされていた相手、それは、娘である自分ではなく、憎き美馬響だったのです 。

奪われた「主役」の座

・・・どうして またあの男が

呆然と立ち尽くす妃菜乃。響は、この瞬間のために、周到な計画を進めていたのです。彼が蘭子からのメッセージを受け取った後、「そろそろ次の段階に移るか」と呟いた、あの時から

彼の狙いは、妃菜乃が最も大切にし、執着する「母親からの愛情」と、「自分が主役である」という自尊心を、公衆の面前で、最も華々しく奪い去ることでした。響は、妃菜乃が自分にしたのと同じように、彼女の心の拠り所を、内側から破壊し始めたのです。

まとめ【復讐の王子様】46話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回の第46話は、響の復讐計画がいかに緻密で、そして悪魔的であるかを改めて見せつけられた回でした。物理的な攻撃ではなく、相手の心を最も効果的に折る方法を知り尽くしている。その冷徹な頭脳には、もはや恐怖すら感じます。

特に、一度妃菜乃に「母との和解」という甘い蜜を吸わせておいて、それを最も輝かしい舞台で叩き落とすという展開は、あまりにも残酷です。しかし、それと同時に、妃菜乃が心の底では母の愛情を純粋に求め、無邪気に喜ぶ姿が描かれたことで、彼女の人間的な弱さが垣間見え、キャラクターに一層の深みが出たように感じました。悪役でありながら、どこか哀れでもある。だからこそ、ラストで彼女が味わった絶望の深さが、より一層際立って胸に迫ります。

公衆の面前で、最大の屈辱を味わわされた妃菜乃。プライドの塊である彼女が、このまま黙っているはずがありません。響と妃菜乃、そしてその母・蘭子を巻き込んだ、歪な三角関係の心理戦は、一体どのような結末を迎えるのでしょうか。これ以上ないほどの最悪な形で幕を開けた最終決戦に、次回の展開から目が離せません。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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