復讐モノ

【復讐の王子様】47話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【復讐の王子様】第47話をネタバレありで解説する

前回、祝賀パーティーの主役である母・蘭子(らんこ)のエスコート役として、憎き響(ひびき)が登場するという悪夢を目の当たりにした妃菜乃(ひなの)。第47話では、その悪夢が現実のものとなり、響の巧妙な策略によって、妃菜乃が公衆の面前で母から断罪されるという、最大の屈辱を味わうまでが描かれます。

周到に仕組まれた「広告モデル」という罠

物語は、パーティーの一週間前、響と蘭子の電話のやり取りから始まります 。響は、もっと蘭子の役に立ちたいと、秘書の仕事以外にも何か手伝えないかと相談を持ちかけます 。その健気な申し出と、彼の持つ類まれな美貌にすっかり魅了された蘭子は、自身が経営するエステサロンの新しい広告モデルになってほしいと提案するのでした 。

もちろん、これもすべて響の計算の内です。この提案は、響をパーティーという公の場に、主役である蘭子の隣という最高のポジションで引き入れるための、完璧な口実となりました。

宣戦布告、そして母への侮辱

そして舞台は、華やかなパーティー会場へと戻ります。蘭子が取材のために席を外した、ほんのわずかな時間。ついに、響と妃菜乃は二人きりで対峙します

妃菜乃は、これまでのいじめのターゲットたちが次々と破滅していった事件の裏に響がいることを見抜き、「何が目的?」と、その真意を問いただします 。

すると響は、穏やかな仮面を脱ぎ捨て、ついにその本性を現しました。彼は妃菜乃にゆっくりと顔を寄せ、その耳元で、はっきりとこう囁きます。

俺の目的は お前の大切なものを全て破壊すること

これは、紛れもない復讐の宣戦布告でした。さらに響は、妃菜乃を徹底的に挑発するため、彼女が最も敬愛する母・蘭子のことを「いい年したオバサン」「年下の男に発情して」などと、激しく侮辱する言葉を浴びせるのです

母の手による「公開処刑」

言葉を慎みなさい!!!!

母を侮辱され、激昂した妃菜乃は、ついに響の胸ぐらを掴みかかります 。しかし、その瞬間こそ、響が待ち望んでいた、復讐のクライマックスでした。

タイミングを見計らったかのように、そこに現れたのは母・蘭子でした 。妃菜乃は、響が母を侮辱したのだと必死に訴えます 。しかし、蘭子の目には、自分のお気に入りの美しい青年に、娘が嫉妬心から一方的に暴力を振るっているようにしか映りません。

そして、蘭子は、大勢の招待客が見守る前で、信じられない行動に出ます。

いい加減にしなさい!!!!!

その叫び声と共に、彼女の手が、実の娘である妃菜乃の頬を、強く、そして無慈悲に打ち付けたのです 。

まとめ【復讐の王子様】47話を読んだ感想(ネタバレあり)

第47話は、これまでの復讐劇の集大成とも言える、あまりにも鮮やかで、そして残酷な「公開処刑」が描かれ、読んでいて鳥肌が止まりませんでした。響の計画の恐ろしさは、物理的な暴力を用いるのではなく、相手が最も信頼し、愛している人物の手を借りて、そのプライドと心を粉々に打ち砕く点にあります。蘭子が妃菜乃を平手打ちした瞬間は、効果音以上に、妃菜乃の世界そのものが崩壊した音が聞こえたような気がしました。

響が妃菜乃を挑発するために、彼女が最も敬愛する母親を侮辱するという手段を選んだのも、実に狡猾です。妃菜乃は、母親の名誉を守るために行動したはずが、結果的にその母親から罰せられるという、どうしようもないジレンマに陥りました。これは彼女の心を破壊する上で、最も効果的な一撃だったと言えるでしょう。

信じていた母に裏切られ、大衆の面前で恥をかかされた妃菜乃。彼女の心は、もはや憎しみだけでは満たされない、複雑な絶望に支配されているはずです。響が仕掛けた最終章は、まだ始まったばかり。完全に孤立した悪の女王は、この地獄から這い上がることができるのでしょうか。息をのむような展開に、次回の更新が待ちきれません。

◁前の記事はこちらから

あわせて読みたい
【復讐の王子様】46話あらすじから結末まで全てネタバレ解説
【復讐の王子様】46話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

▷次の記事はこちらから

あわせて読みたい
【復讐の王子様】48話あらすじから結末まで全てネタバレ解説
【復讐の王子様】48話あらすじから結末まで全てネタバレ解説
ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
記事URLをコピーしました