【悪いのはあなたです】11話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 今回は、タクマを巡る莉子とミカの因縁を、ミカの視点から描く特別編です。
- ミカは大学生の頃からタクマのバンドのファンで、彼に恋をしていたが、本命の恋人にはなれなかった過去が明かされる。
- 莉子の登場後も、ミカは「ファン」としてタクマを応援し続け、彼の音楽活動を自分の生きがいとしていた。
- 現在、病院でタクマが音楽をやめると聞き、彼の夢を終わらせようとする莉子に対し、心の中で宣戦布告する。
【悪いのはあなたです】第11話をネタバレありでわかりやすく解説する
タクマの事故と突然のプロポーズ、そしてミカの宣戦布告。混乱の渦中にいる莉子に、追い打ちをかけるように最悪の偶然が襲いかかります。
偶然の再会、そして明かされる衝撃の事実
物語は、莉子が街を歩いている場面から始まります。そこで彼女は、以前ミカの家で出会った美しい女性・芳子とその娘たちにばったり遭遇します。 「莉子さーん ミカさん宅ぶりじゃない?」と気さくに話しかける芳子。しかし、その隣に現れた男性の姿を見て、莉子は凍りつきます。
「いつも妻がお世話になってます」
人懐っこい笑顔で挨拶をしてきたその男は、芳子の夫であり、そして莉子が関係を持ってしまったあの男——ツトムだったのです。 ミカの友人である芳子、その夫がツトム。あまりの偶然に、莉子の頭はパニックに陥ります。「嘘でしょ…そんなことある⁉」。東京は広いと思っていたのに、なぜこんな形で繋がってしまうのか。
完璧な家族の仮面
ツトムは、莉子の動揺など全く意に介さず、長女のあかりと次女のひかりを紹介します。その姿は、莉子が知る妖しい男の影など微塵も感じさせない、完璧で優しい「お父さん」そのものでした。 あまりのことに現実感がなく、莉子は愛想笑いを浮かべることしかできません。
その後、芳子の強引な誘いで、莉子はツトム一家とお茶をすることになってしまいます。 楽しそうな家族の輪の中で、莉子は強烈な疎外感と自己嫌悪に苛まれます。「私とツトムさんの間にカラダの関係があったなんて もう嘘みたい」。彼が家庭を持つ優しい父親であるという現実を前に、ホテルでの出来事がまるで悪夢だったかのように思えてくるのでした。
悪魔の囁き
そんな中、芳子が娘たちを連れてトイレに席を立ち、莉子はツトムと二人きりになります。 その瞬間、ツトムは「完璧な夫」の仮面を剥ぎ取り、いつもの捕食者の顔を覗かせました。
「…本当に僕たち偶然出会うよね」
彼は莉子に顔を寄せ、悪魔のように囁きます。「さびしかったなー せっかくホテルで待っててくれると思ったのに…」。そして、とどめの一言。 「僕のこと、もう忘れちゃった?」 彼の言葉は、莉子に「あの夜は夢ではなかった」という現実を冷たく突きつけました。
暴かれる嘘と、最後の切り札
恐怖に震える莉子に、ツトムは「僕も莉子ちゃんに謝らなくちゃいけないことがあるんだ」と言い、スマートフォンを取り出します。 そして、画面に映し出されたのは、あのホテルで撮影された、莉子のプライベートな動画でした。
「ごめんね 宝ものすぎて消せなかった」
彼は、動画を削除するという約束を破っていたのです。そして、その「宝もの」を莉子に見せつけ、満面の笑みを浮かべます。 「僕は君との思い出をなかったことにはさせないよ」。それは、もはや愛情表現ではありません。莉子の人生をいつでも破滅させられるという、無言の脅迫でした。
絶望の中での平穏
そこに、芳子と子供たちが戻ってきます。ツトムは瞬時に優しい父親の顔に戻り、莉子に見せていた動画を隠して、子供たちの写真を見ているふりをします。 莉子は、恐怖と絶望で押しつぶされそうになりながらも、平然を装うしかありません。 何も知らないツトムの娘は、莉子に「おねーちゃん パパと仲良くできた?」と無邪気に話しかけます。その純粋さが、莉子の心をさらに深く抉るのでした。
別れ際、芳子は「今度はミカさんとウチにも遊びに来てね」と莉子を誘います。そしてツトムは、莉子の目を見て静かにこう言いました。 「待ってるね」。 その一言は、莉子にとって死刑宣告のように響くのでした。
【悪いのはあなたです】11話を読んだ感想(ネタバレあり)
第11話は、これまでの物語が全て繋がる、まさに悪夢のような回でした。莉子とツトム、そして芳子さんが偶然出会うシーンは、ホラー映画さながらの緊張感で、読んでいて心臓が縮み上がる思いでした。ツトムさんの二面性には、もはや恐怖しか感じません。優しい父親の顔と、獲物を追い詰める捕食者の顔を瞬時に使い分ける姿は、彼のサイコパス性を際立たせていました。
特に、家族がすぐそばにいる状況で莉子さんを脅迫するシーンは、彼の異常な支配欲とサディスティックな性格を象徴しています。そして、動画を消していなかったという事実。これは莉子さんにとって、時限爆弾を抱えさせられたようなものです。彼女は完全に彼の掌の上で転がされるしかなくなってしまいました。
この物語の恐ろしいところは、誰もが「自分は悪くない」と思っている点です。ツトムさんは自分の歪んだ愛情を正当化し、芳子さんは家族を守るという正義を振りかざし、ミカさんはタクマさんへの愛を貫こうとする。それぞれの正義がぶつかり合った結果、最も傷ついているのは、一番普通だったはずの莉子さんなのかもしれません。彼女に残された道はあるのでしょうか。
【悪いのはあなたです】11話のネタバレまとめ
- 街中で、莉子は偶然にもツトムの妻である芳子と、その娘たちに遭遇する。
- 莉子は、自分が不倫した相手が、友人(ミカ)の友人(芳子)の夫であったという衝撃の事実に直面する。
- ツトムは完璧な父親を演じ、莉子は彼の家族と一緒にお茶をする羽目になる。
- 二人きりになった瞬間、ツトムは莉子を脅迫し、ホテルで撮影した動画を消さずに保存していることを見せつける。
- ツトムは莉子を完全に支配下に置き、彼の妻・芳子は何も知らずに莉子を自宅へ招待する。
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