【新卒の美和ちゃん】2話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

【新卒の美和ちゃん】第2話をネタバレありで解説する
前回、教育係の中村を手玉に取り、順調な社会人生活のスタートを切ったかのように見えた美和。しかし第2話では、同期たちとの飲み会で、彼女のプライドを根底から揺るがす強力なライバルが登場します。今回は、一筋縄ではいかない同期たちとのスリリングな攻防が描かれる第2話を、ネタバレたっぷりでご紹介します。
計算通りの滑り出し「主役は遅れてやってくる」
物語は、美和が定時後にメイクを直している場面から始まります。教育係の中村に面倒な仕事を押し付け、自分はこれから始まる楽しいイベントのために準備を整える美和 。彼女のスマートフォンには、「飯田さんを囲む同期会」 というグループからの通知が届いています 。メンバーは、駒場大卒や上明大卒といった、いわゆるハイスペックな男性同期たち 。彼らが自分に夢中であると確信している美和は、自信に満ち溢れた表情で戦いの舞台へと向かうのでした 。
ハイスペ同期を手玉に取る美和のテクニック
飲み会の会場に到着した美和は、さっそく彼女の得意なテクニックを繰り出します。それは、「主役は遅れて登場するべし」 というもの 。わざと少し遅れて現れることで、待っていた男性陣の期待感を最大限に高める作戦です。案の定、同期たちは彼女の登場に大喜びし、競うようにして席を譲ります 。
「残業で疲れてるっしょ」と気遣ってくれる軽部くんに対し、美和は「私気遣い上手な人 大好きなんだぁ♡」と返すことで、彼の心を鷲掴みにします 。これは、第1話でも見せたテクニックその2(おさらい)「何かしてもらったら大げさなくらい全力で喜ぶべし」の実践です 。彼女は内心で「単純な男はもっと好き♡」と彼らを見下しながらも、完璧な愛され女子を演じ続けるのです 。
下ネタさえも武器に変える高等戦術
場の雰囲気が温まってきた頃、軽部くんが「飯田さんを食べたい」というきわどいセクハラ発言をします 。しかし、これも美和にとっては想定の範囲内でした。彼女はテクニックその3「下ネタを言われたら下品にならないレベルで乗っかりトークを盛り上げるべし」を発動させます 。
「え〜、私〜?」「私を食べるならナマが一番美味しいかもね?」
この絶妙な切り返しに、男性陣は完全にノックアウトされます。下品にならず、むしろ色気を漂わせることでピンチをチャンスに変える。これもまた、彼女が長年磨いてきた高等テクニックの一つなのでした。
予期せぬ闖入者、小松と長谷部
飲み会は完全に美和のペースで進み、彼女は「どこ行っても主役になれるもん」と悦に入ります 。しかし、その完璧なシナリオは、二人の予期せぬゲストの登場によって崩れ始めるのです。
陰キャのはずが…長谷部の痛烈な一言
盛り上がりの最中、デザイン部に所属する長谷部くんという同期が遅れて参加することが告げられます 。美和は彼のことを「陰キャ」と認識しており、話したことすらありませんでした 。
そして、噂をすればなんとやら、長谷部くんが店の入り口に姿を現します。しかし、彼の隣には、いるはずのない人物、同期の小松あかりの姿があったのです 。美和は「なんで女が来んの」と、隠しきれない不快感を覚えます 。
席に着いた長谷部くんは、美和を見るなり「こんなパパ活してそうな女と話すことなんてねーし」と衝撃的な暴言を吐き捨てました 。
泣き落としで場を支配する美和
この予想外の攻撃に対し、美和は即座に次の手を打ちます。テクニックその4「捻くれた非モテが面倒くさければ泣くべし」 。彼女は目に涙を浮かべ、「面と向かって言われるとやっぱり悲しくて…」とか弱い被害者を演じます 。
この「泣き落とし」は効果てきめんでした。男性同期たちは一斉に長谷部を非難し、美和を慰め始めます 。美和のシナリオ通り、場は再び彼女を中心に回り始めたかに思えました。
最強の敵?天然を装う計算女子・小松
しかし、美和の前に本当の脅威として立ちはだかったのは、暴言を吐いた長谷部くんではなく、その隣で微笑む小松さんでした。
小松の嘘を瞬時に見抜く美和の洞察力
小松さんは、初対面の時からやけに馴れ馴れしく、美和への過剰な憧れを口にする女性でした 。彼女は自分のことを「すっぴんで髪ボサボサ」「ズボラ」だと笑いながら、完璧に美しい美和を称賛します 。
しかし、美和の目はごまかせません。ツヤ肌に仕上げるベースメイク、血色を良く見せるクリームチーク、綺麗にカールされたまつエク、そして後れ毛一本まで計算されたヘアスタイル 。美和は、小松さんが自分と同じ、あるいはそれ以上に
すべてを徹底的に計算しているタイプの女だと瞬時に見抜くのです 。
場の主役を奪う小松のポジティブシンキング
長谷部の暴言で凍り付いた空気を一変させたのも、小松さんでした。彼女は長谷部を非難するどころか、「私パパ活してそうって言われたら喜んじゃうかも」と笑顔で言い放ちます 。女の子扱いされたことがないから褒め言葉として捉えちゃう、という彼女の奇想天外なポジティブシンキングに、男性同期たちは大爆笑 。
さっきまで美和の涙に同情していたはずの場の空気は、一瞬にして小松さんのものになってしまいました 。自分が主役だったはずの会を乗っ取られ、美和は「どうしてこいつの話で盛り上がってんの」「あークソつまんない」と、煮え繰り返るような屈辱を味わいます 。二次会も小松さんを中心に話が進み、美和は蚊帳の外に置かれてしまうのでした 。
屈辱の中、ひとり帰路につこうとする美和。その背中に、小松さんが「来週の同期女子会来るよね?」と声をかけます 。この一言は、新たな戦いのゴングでした。美和は、この笑顔の裏に隠された計算高さを確信し、「この女に負けっぱなしじゃいられない」「この手で絶対潰してやる」と、静かに闘志を燃やすのでした 。
まとめ【新卒の美和ちゃん…】2話を読んだ感想(ネタバレあり)
第2話は、まさに手に汗握る心理戦でした。前半で美和ちゃんが見せるテクニックの数々は、もはや芸術の域に達していて、彼女の揺るぎない自信がひしひしと伝わってきます。ここまで徹底していると、嫌悪感を通り越して感心すらしてしまいます。
しかし、そんな彼女の独壇場を打ち破る小松さんというキャラクターの登場が、物語を一気に面白くしました。彼女は、美和ちゃんとは全く違うアプローチで人の心を掴む、いわば「エセ天然系」の猛者です。美和ちゃんが「直接的なアピール」で男性を落とすタイプなら、小松さんは「自分を下げつつ相手を持ち上げる」ことで、周囲を自分のペースに巻き込んでいくタイプ。同性から見ると、小松さんのようなキャラクターの方が、ある意味でたちが悪いと感じる人も多いのではないでしょうか。
特に印象的だったのは、長谷部くんの暴言に対する二人のリアクションの違いです。美和ちゃんが「泣き落とし」という王道のテクニックを使ったのに対し、小松さんは誰も予想しない「超ポジティブ変換」で場を掻っ攫っていきました。この対比によって、二人のキャラクター性がより鮮明になり、今後の対決への期待感が大きく膨らみます。
「可愛さ」を武器にしてきた美和ちゃんが、自分とは異なる種類の「計算」を武器にする小松ちゃんにどう立ち向かうのか。そして、次なる舞台として設定された「女子会」では、一体どんな火花が散るのか。女性同士のプライドをかけたマウント合戦の行方が、今から楽しみでなりません。
◁前の記事はこちらから

▷次の記事はこちらから



