復讐モノ

【新卒の美和ちゃん】3話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【新卒の美和ちゃん】第3話をネタバレありで解説する

同期飲み会でライバル・小松にしてやられ、屈辱を味わった美和。しかし、彼女はこのまま黙っているような女性ではありません。第3話では、新人研修やランチタイムを舞台に、美和がライバルである小松の化けの皮を剥がし、周囲の女子たちを巧みに味方につけていく、見事な逆転劇が描かれます。

研修という名の戦場!講師をめぐる攻防

物語は、美和が友人の真奈と咲に、小松への不満をぶちまけている場面から始まります。彼女は小松のことを「承認欲求のために人を踏み台にする天然でいい子ぶったクソ女」と痛烈に非難します 。この言葉から、美和の怒りが尋常でないことがうかがえます。

美和の計画、講師への色仕掛け

場面は、新人たちが受ける「ロジカルシンキング研修」の回想シーンへと移ります 。ここでも美和の計算高さは健在でした。講師である人事部の山中さんが今後の研修でも担当になる可能性を見越し、「今のうちに取り入って採点甘くしてもーらお」と、早くも次の手を打とうと画策します 。

彼女はわざと課題ができないフリをして、一人残った山中講師に接近。「この課題及第点とれなかったらどうなりますか…?」とか弱く尋ね、再研修の可能性に怯える健気な新入社員を演じます 。そして、とどめの一言。

もしよければランチしながら補習してもらえませんか?山中さんともずっとお話してみたかったんです

この完璧な流れに、山中講師も思わず頷いてしまいます。美和は「はい成功ー♡」「これで一気に落としちゃお!」と、計画の成功を確信しました

邪魔者は小松!優等生アピールで計画を阻止

しかし、彼女の完璧なシナリオは、またしてもあの女によって打ち砕かれます。そう、小松さんです。美和と山中講師の元へやってきた小松さんは、悪びれもなく「よかったら私が教えましょうか?」と提案します 。

「人に説明することで理解深めたくって」という、いかにも真面目な優等生らしい理由を述べ、山中講師からの称賛を浴びる小松さん 。美和の計画は完全に妨害され、彼女は「やるにしても別のタイミングにしてよ」と、内心で激しい怒りを燃やすのでした 。

ランチタイムの女の戦い

講師を落とす計画は失敗に終わりましたが、戦いはランチタイムへと続きます。ここから、美和の鮮やかな反撃が始まるのです。

写真加工アプリをめぐるマウント合戦

小松さんの強引な誘いにより、結局、美和は他の女子同期たちと研修室でランチを共にすることになります 。食事中、小松さんが記念写真を撮り、無加工のままSNSに投稿しようとします

これを見た美和は、反撃のチャンスと考えました。彼女はわざとらしく「小松さん加工アプリなに 使ってるの?」と、皆の前で尋ねます 。

小松さんは、待っていましたとばかりに「そういうの使ったことないんだよね」と白々しく答え、「映えに疎い私」をアピールします 。

暴かれた小松の嘘と、美和の鮮やかな反撃

このクソつまらないやり取りに耐えかねた美和は、ついに決定的な一手を打ちます 。小松さんのスマホを借り、「ラーメンきれいに加工できるアプリ入れてあげる♡」と提案したのです

美和が App Store で検索した加工アプリ「FOOODY」の画面には、「インストールされています」の文字が 。小松さんは「友達が勝手に入れたやつ!」と苦しい言い訳をしますが、その嘘は誰の目にも明らかでした 。美和は、その場で写真を見事に加工して他の同期たちに見せ、称賛を浴びることで、このマウント合戦に勝利したのでした。

敵の敵は味方?女子グループの掌握術

回想が終わり、舞台は再び現在のカフェへ。美和は、研修での出来事を話すだけでは終わりません。

共通の敵(小松)の悪口で結束を固める

美和は、味方につけたい真奈と咲に、小松さんのインスタグラムを見せます。そこには、本人が「使ったことない」と言っていたはずの、加工された写真が並んでいました 。共通の敵である小松さんの嘘を暴くことで、三人の間には奇妙な連帯感が生まれます。これこそが、美和の狙いでした。彼女は「女の懐に入るテク、軽めの悪口で本音を引き出し楽しませること」を実践し、二人の心を掌握したのです 。

「開き直り」で見せた美和の新たな一面

さらに、友人から「ただのあざとい子だと思ってた」と言われた美和は、それを否定しません

当たり前じゃーん 可愛さはわたしの武器なんだから

このように、自分のあざとさを認めて開き直ることで、裏表のないサッパリとしたキャラクターを演出し、友人たちの好感度をさらに上げることに成功します

こうして女子グループの主導権を握り、小松さんを孤立させることに成功した美和。「今日はわたしの完全勝利」と、満足げに微笑むのでした 。しかし、彼女の野望はこれで終わりません。友人から誘われた「部門横断交流会」に企画部の課長が来ることを知ると、彼女の目はすでに次の獲物を見据えていました 。

まとめ【新卒の美和ちゃん…】3話を読んだ感想(ネタバレあり)

第3話は、美和ちゃんの戦略家としての一面がより一層際立った回でした。前回、小松ちゃんにしてやられた屈辱をバネに、見事な手腕で反撃し、周囲を味方につけていく様は、もはや爽快ですらあります。

特に興味深かったのは、「女性グループの力学」を巧みに利用する美和ちゃんの手法です。「共通の敵の悪口を言うことで結束が強まる」という現象は、非常にリアルで、多くの人が共感、あるいは苦笑いする部分ではないでしょうか。彼女が単に男性に媚びるだけでなく、同性間の複雑な人間関係すらも計算に入れて立ち回る姿は、彼女がしたたかで頭の良い人物であることを物語っています。

一方で、小松ちゃんの「エセ天然」ぶりも、今回で完全に化けの皮が剥がれました。加工アプリを知らないフリをするという、あまりにも見え透いた嘘をつき、それがバレても演技を続ける面の皮の厚さには、ある種の恐怖すら感じます。彼女もまた、美和ちゃんに負けず劣らずの強者であることがはっきりしました。

この二人の対決は、まさに「あざとい」の二大流派のぶつかり合いのようです。美和ちゃんが「私は可愛いのよ」と開き直る“女王様タイプ”なら、小松ちゃんは「私なんて全然…」と謙遜するフリをしてマウントを取る“悲劇のヒロインタイプ”。どちらがより厄介かは、意見が分かれるところでしょう。

物語の最後で、美和ちゃんのターゲットが「上司」へと移ったことで、今後の展開はさらに複雑になっていきそうです。同期間の争いから、社内の権力構造を巻き込んだ戦いへ。美和ちゃんの無双伝説は、一体どこへ向かうのか。次なる交流会での新たな波乱が、今から待ちきれません。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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