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【未来は私の言う通り 復讐の占い師】1話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【未来は私の言う通り復讐の占い師】第1話をネタバレありでわかりやすく解説する

謎めいた占い屋「はちかけ」

物語は、レトロな雰囲気が漂う占い屋「はちかけ」から始まります 。フードを目深にかぶり、ミステリアスな空気をまとった占い師が、水晶玉を前に若い女性客と向かい合っています。

「どうですか?彼との相性…」

女性客は「いずれ結婚しちゃってもいいかな〜なんて思っててぇ」と、照れながら占い師に問いかけます 。しかし、占い師は水晶玉を静かに見つめた後、表情一つ変えずにこう告げるのです。

「今の彼氏とは別れた方がいいですね〜」

あまりに突然で衝撃的な言葉に、女性客は「えっ!?」「なんでそんなこと言うのよ!」と激しく動揺します

水晶に映る”不都合な真実”

信じられないといった様子の女性客に対し、占い師は淡々と続けます。「これがアナタの彼氏が今してる行動です」 。彼女が指し示す先には、驚くべき光景がありました。

なんと、水晶玉の中には、彼氏が別の女性を口説いている様子がはっきりと映し出されていたのです

「嘘よ!こんなの信じない!」と叫ぶ女性客 。しかし、真実を突きつけられた彼女に占い師は選択を委ねます。「別に一緒にいたいのなら止めはしません」 。結局、女性客は何も言えなくなり、店を後にしていくのでした。

閉店間際に現れた、影を背負う女性

一人の客が去り、占い師が次の客を呼び込もうとしたその時 、店の閉店時間ギリギリに、一人の女性が駆け込んできます 。彼女の名前は川瀬和香(かわせわか) 。疲れ果て、どこか追い詰められたような表情をしています。

「私の未来を…占ってください」

彼女の切羽詰まった様子から何かを察したのか、占い師は店の扉に「閉店しました」の札をかけ、和香と二人きりになる時間を作ります 。そして、和香の目を見て、静かに、しかし核心を突く一言を投げかけるのです。

「お客さん…自殺しようとしてませんか?」

図星を突かれた和香は、占い師の言う通りだと認めます 。「…私、自殺しようと思ってました」と

絶望の淵で見た”過去の幸せ”

和香は、もし占いの結果、未来に少しでも良いことがあれば生きるつもりだったと打ち明けます 。しかし、占い師の言葉で、自分にはやはり自殺する未来しかないのだと絶望を深めてしまうのです

そんな彼女の過去に何があったのかを探るため、占い師は水晶に意識を集中させます 。すると、そこには一人の男性と幸せそうに微笑む和香の姿が映し出されました

「はい…いい彼氏だったんです…」

和香は、入社式で出会った彼との幸せだった日々を思い出し、ぽつりぽつりと語り始めます 。ここから、彼女の人生を狂わせた出来事が、過去を遡る形で明らかになっていくのです。

職場に現れた”厄災”の正体

縁故入社の新人・藤堂

和香の職場に、藤堂という新人の女性社員が入社してきます 。彼女は部長の縁故で入ってきた、いわゆるコネ入社の社員でした 。藤堂は、愛嬌を振りまいて男性社員に取り入るのがうまく、仕事は全くしません

真面目に働く和香は、そんな藤堂の態度に困り果て、「仕事中は仕事に集中しよ?」と、優しく注意をします 。しかし、藤堂は悪びれる様子もなく、「は?」「上司ツラしないでもらえます?」と、信じられない言葉で和香に反抗するのでした

理不尽なパワハラ疑惑

和香の注意は、最悪の事態を引き起こします。後日、和香は上司に会議室へと呼び出されてしまうのです

「君、藤堂君にパワハラをしたそうだな」

身に覚えのない言葉に「そんなことしてません!」と必死に否定する和香 。しかし、上司は藤堂の言い分だけを信じ、全く聞く耳を持ちません

そして、上司は冷酷な言葉で和香を突き放します。

「取引先の社長の娘の藤堂君と一般人の君」「雇ってメリットになるのはどっちだと思う?」

この理不尽すぎる一言が、和香を絶望の淵へと叩き落としたのでした。

【未来は私の言う通り復讐の占い師】1話を読んだ感想(ネタバレあり)

第1話を読んで、まず心を鷲掴みにされたのは、この物語が持つ独特のダークな雰囲気と、読者の感情を揺さぶる巧みなストーリーテリングです。前半で占い師の不思議な能力を見せつけ、「この人は一体何者なんだろう?」という興味を掻き立てておきながら、後半では一転して、主人公・和香の視点から描かれるあまりにも理不尽で胸が痛くなるような社会の闇に引きずり込まれました。

特に、和香が上司から「メリットがあるのはどっちだと思う?」と言い放たれるシーンは、読んでいて本当に腹が立ちました。真面目に頑張っている人間が、コネや権力の前ではいとも簡単に踏みつけられてしまう。この現実にありそうな理不尽さが、物語に強烈なリアリティを与えていると感じます。

藤堂のような、自分の立場を利用して他人を陥れるキャラクターは、まさに「悪」そのもの。彼女の悪びれない態度を見ていると、「こんな人間が幸せになるなんて許せない」という気持ちが湧き上がってきます。だからこそ、自殺まで考えるほど追い詰められた和香が、この謎めいた占い師と出会ったことで、物語がどう動いていくのか、次への期待が最高潮に高まりました。

これは単なる占い漫画ではない、人間の深い憎しみと救いを描く、壮大な復讐劇の序章なのだと確信しました。

【未来は私の言う通り復讐の占い師】1話のネタバレまとめ

  • 占い屋「はちかけ」の占い師は、水晶玉で客の恋人の浮気を見抜く
  • 閉店間際、自殺を考えている女性・川瀬和香が来店する
  • 占い師は和香の過去を水晶で視て、彼女の身に起きた出来事を探り始める
  • 和香は、職場のコネ入社社員・藤堂に理不尽な理由で陥れられた
  • 上司は藤堂の言い分だけを信じ、和香をパワハラしたと決めつける
  • 「メリットがあるのはどっちか」という非情な言葉で、和香は絶望の淵に立たされる

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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