復讐モノ

【未来は私の言う通り 復讐の占い師】11話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 父親は、美都と亜子が貯めた200万円の存在を知り、それを奪おうとする
  • 美都が抵抗すると、父親は彼女の首を絞め、「死ね」と脅迫する
  • 姉の命の危険を感じた亜子は、泣きながらお金の隠し場所と暗証番号を白状してしまう
  • 唯一の希望であったお金を奪われ、生きる気力を失った美都は、ベランダから飛び降りようとする
  • 亜子は「独りにしないで」と泣きすがり、美都も一緒に死ぬことを提案する
  • 全てに絶望した姉妹は、手を取り合い、共に死ぬことを決意した

【未来は私の言う通り復讐の占い師】第11話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、美都と亜子のあまりにも壮絶な過去が描かれ、二人が共に死を選ぼうとする場面で幕を閉じました。第11話では、物語は再び現在へと戻ります。しかし、そこで美都を待ち受けていたのは、あまりにも悲劇的な、そして後味の悪い結末でした。

穏やかな朝と友梨佳からのメッセージ

物語は、現在の美都と亜子の穏やかな朝の風景から始まります。車椅子に乗った亜子が、ベッドで眠る美都を優しく起こします。「お姉ちゃん 朝食冷めちゃうよ?」。

しかし、美都は「仕事したくなーい」と布団にくるまります。その子供っぽい姿に、亜子は「まーた言ってる」と呆れながらも、その表情は愛情に満ちています。壮絶な過去を乗り越えた二人が、今はこうして穏やかな日常を送っていることがうかがえます。

呪いを撤回する連絡

仕事へ向かう準備をしながら、美都はスマートフォンに届いた一通のメッセージを確認します。送信者は、昨夜訪れた女子高生・友梨佳でした。

「昨日はありがとうございました」 「やっぱり私は母を死なせることはできません」

それは、呪いを正式にキャンセルするという、彼女の決意の連絡でした。このメッセージを読んだ美都は、どこか安堵したような表情を浮かべます。(そのほうがいいわよね あの子も人としてキレイなままでいられるし)。彼女は、友梨佳が復讐という道を選ばなかったことを、肯定的に受け止めているようでした。

街角で目撃した悲劇

「いってくるね」と亜子に見送られ、家を出た美都。しかし、彼女が街を歩いていると、パトカーのサイレンと共に、騒がしい人だかりが目に留まります。

「何か事件かな……?」

野次馬をかき分けて前に進んだ美都。その目に飛び込んできたのは、白い布がかけられた、痛ましい亡骸でした。そして、その傍らで泣き崩れ、絶叫する一人の男性の姿が。

「友梨佳!死ぬな!」 「友梨佳ぁぁ!」

美都は、自分の目を疑いました。そこに横たわっていたのは、昨夜、自らの足で未来を選び取ったはずの少女、友梨佳だったのです。

「友梨佳ちゃん…?」

あまりに突然で、あまりにも残酷な現実を前に、美都はただ立ち尽くすことしかできませんでした。

少女の死と残された謎

飛び降り自殺

現場の野次馬たちは、無責任に噂話を始めます。「飛び降り自殺らしいわよ……」「何か悩みがあったのかしら」。友梨佳の死は、ただのゴシップとして消費されていきます。

心ここにあらずの美都

その日の夜、美都は自宅の食卓で、魂が抜けたようにぼーっとしていました。亜子が「帰ってからずーっとぼーっとしてるよ?」と心配そうに声をかけますが、美都の耳には届いていないようです。

「ごめん ハンバーグおいし〜」と、健気に場を和ませようとする亜子。しかし、美都の心は、昼間に目撃した衝撃的な光景から離れることができませんでした。

「何かあったんじゃないの?」

妹のまっすぐな問いかけに、美都は真実を告げることができませんでした。

「仕事でお客に文句言われただけよ」

そう嘘をつくのが精一杯でした。占い屋も大変だね、と納得する亜子。しかし、美都の心は晴れません。「本当にね……」という彼女の呟きには、やり場のない後悔と、深い悲しみが滲み出ていました。

【未来は私の言う通り復讐の占い師】11話を読んだ感想(ネタバレあり)

第11話は、読者の予想を根底から覆す、あまりにも衝撃的で、そして救いのない回でした。前回、友梨佳が自らの意思で「呪いをキャンセルする」という、人間として尊い選択をした時、私は彼女の未来に一筋の光が見えた気がしていました。しかし、その結末が「死」だなんて、誰が予想できたでしょうか。

最も胸が痛むのは、その皮肉な展開です。彼女は、母親を殺すことで自分が「人殺し」になることを恐れ、その道を選ばなかった。その結果、彼女自身が命を落とすことになってしまった。これは、あまりにも残酷すぎます。本当に彼女は自殺だったのでしょうか。それとも、呪いをキャンセルしたことに腹を立てた母親が、彼女を追い詰めた結果なのでしょうか。謎が深まるばかりです。

そして、美都の心情を思うと、言葉になりません。彼女は友梨佳の選択を「キレイなままでいられる」と肯定したはずです。しかし、その結果がこれでは、彼女の心には「自分が呪っていれば、あの子は死なずに済んだのかもしれない」という、恐ろしい後悔が生まれてしまったのではないでしょうか。自分の力が、人を救うこともできれば、見殺しにすることもある。その事実を、まざまざと突きつけられた回だったと思います。

穏やかな日常から一転、再び深い闇へと突き落とされた物語。友梨佳の死の真相は一体何なのか。そして、この出来事が美都にどのような影響を与えるのか。ただただ、続きが気になります。

【未来は私の言う通り復讐の占い師】11話のネタバレまとめ

  • 物語は再び現在へ。美都の元に、友梨佳から「母親を殺すことはできない」と呪いをキャンセルするメッセージが届く
  • 美都は、友梨佳が復讐の道を選ばなかったことに安堵している様子を見せる
  • しかし、美都は街中で、友梨佳がビルから飛び降りて亡くなったという衝撃的な現場に遭遇してしまう
  • 友梨佳の死は「自殺」として扱われているが、真相は不明
  • 深いショックを受けた美都は、帰宅後も心ここにあらずの状態で、妹の亜子に心配される
  • 美都は亜子に真実を話せず、「客に文句を言われた」と嘘をついてごまかした

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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